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2013年11月30日

いよいよ師走

 いよいよ11月も終わり、あすから師走です。師走と言えば、もとは陰暦12月のこと。今の暦では1月上旬から2月上旬になるのですが、陽暦12月のことも師走と呼ぶようになっています。この師走、師匠の僧がお経を上げるために東西を馳せる「師馳す(しはす)」を語源とする説、「四季が果てる月」を意味する「四極(しはつ)」からとする説など諸説あるようです。
 きょうは朝から「第4回目サルーン雲雀丘」、午後からは卒業生による「学習支援」やPTA実行委員会と、受験を考えておられる方や期末考査を控えている生徒や保護者と対象は様々ですが、会合や学習会が行われました。月末の土曜日を象徴する慌ただしい一日となりました。
 受験を考えておられる方は、中学受験、高校受験を問わず受験校決定から最後の仕上げと大変重要な時期になっています。迷いや不安がでてきたりもします。でもこれは誰もが抱える共通した課題です。決して自分だけのものではありません。むしろこの様な気持ちになるのは課題を真剣に受け止め夢や目標実現のために一生懸命頑張っているからだといえます。不安や迷いは立ち止まって考えるものではありません。前へ進むための推進力と考えましょう。また、「希望のあるところ必ず試練がある」(村上春樹)ともいわれます。試練とは「信仰・決心のかたさや実力などを厳しくためすこと」であり、そこには暗に乗り越えられるものであることも示しています。師だけでなく全てのものが馳せる月が始まります。

2013年11月29日

「つとめて」

 「冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火などいそぎおこして、炭もてわたるもいとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもて行けば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし」。清少納言の枕草子です。「春はあけぼの」、「夏は夜」、「秋は夕暮れ」、そして「冬はつとめて」になります。
 凛とした寒さのなかに、乾いた北風が色付いた葉っぱを吹き飛ばしています。今朝はこの冬一番の冷え込みでした。今どきは、エアコンやストーブで簡単に暖がとれますので、急いで火をおこし炭を持ち運ぶ必要もありませんが、夜明けも遅く布団から抜け出しにくくなる冬です。その冬のなかでも寒さが厳しい「つとめて(早朝)」が一番とする前向きな捉え方は見習いたいものです。
 週明けから期末考査。二学期の期末考査は一年を締めくくる考査になります。「終わり良ければすべて良し」ではありませんが、力を出し切れば、気分良く一年を締めくくり、新しい年を迎えることができます。試験勉強をしていても寒さが身にこたえると思います。寒さとの戦いにもなりますが、条件が厳しいほど「やりがい」があり闘志がわく、と前向きに捉えるようになりたいものです。
 一方、きょうはアイソン彗星が太陽に最接近する日です。世紀の天体ショーが見えないところで繰り広げられています。熱や重力の影響で爆発したり燃え尽きなければ、考査の終盤には東の空に肉眼でも確認できるような明るさで輝くようです。アイソン彗星の観察は「つとめて」より夜明け前が良いようです。尾を引く彗星の姿に思いを馳せつつも、考査を頑張りましょう。

2013年11月28日

受験機会の増加がもたらすもの

 中学受験はセンター試験と同じ日に実施されます。大学受験同様、小学校6年生の数は昨年より少なくなり、広き門と言えそうです。ただ、午後入試が行われるようになり受験機会は今まで以上に増えることになります。
 中学受験の場合はほぼ半日で終わりますので、午後入試が行われると一日に2校受験することが可能になり、受験生にとっては選択肢が増えることになります。この選択肢が増えることは多くの者に平等に合格を分けることになるかと言えばそうはなりません。競争ですから寡占が始まります。ひとりで多くの学校に合格する者とそうでない者がでてきます。見かけの広き門に反し、厳しい競争になります。統一日の初日に第一希望の学校を受験し、その後多くの学校の中から第一希望の学校より合格を勝ち取り易い第二希望、第三希望の学校を受験するという「受験スケジュール」を作成することになります。もちろん逆のパターンを考えることもできます。しかし、受験を実施する学校からすれば、初日の受験生は合格すれば入学してくれる確立の高い児童と考えて合否判定を行います。言い換えるとその学校が実施する試験のなかで一番合格し易い試験と言えます。
 経済情勢の影響もあり私立中学受験をする児童が減少傾向にあると言われています。確かに初日の受験率は減少しています。少子化に受験率の低下は広き門を表していまが、受験機会の増加が競争を厳しくしていますので単純に入り易くなったとは言えないと思います。入試まで残り僅かになりましたが、これからまだ力を伸ばすことができます。「受験スケジュール」を良く考えて作成し、「行きたい学校」を手に入れるように頑張ってほしいと思っています。

2013年11月27日

「努力は嘘をつかない」

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 校庭のオオイチョウが見事に黄金色に色付いています。道端には沢山の黄色いイチョウの葉が落ちています。朔風(北から吹く風)が木の葉を払いのける時季、「朔風払葉(きたかぜ このはをはらう)」です。きょうは中3が毎日新聞阪神支局から講師をお招きしてのNIE(新聞派遣事業)講座。高3が昨日に続いてセンタープレでした。
 現高3は(18歳人口)昨年より約5万人少ない118万人(4%減少)になります。予備校などが行う志望動向説明会では、大学志願率に変化はないとして、昨年よりやや広き門になると予想しています。経済情勢の反映か、文系より理系の人気が高い「文低理高」や「地元志向」の傾向も昨年と変わりないようです。旧帝大に象徴される難関大の志望者が前年よりやや少ない弱気の志望状況となっているとしています。とは言え、もともと倍率や難易度が高いところですから、厳しさに変わりはないと考えておく方が正しい判断だと思います。
 状況判断や分析も大切なところですが、何と言っても力をつけることが一番なのは言うまでもありません。センター試験は教科書の範囲内から出され、極端な難問奇問はないといわれます。しかし、決められた時間内に解答することが難しいところから平均が6割程度になるとされています。大学によって違いはありますが、7割5分、8割、9割の高得点が要求されます。偏りのある学習をしていたり、足を引っ張る科目があれば高得点は望めません。また、ケアレスミスなどの取りこぼしが無いように日常の訓練も必要になってきます。ただひたすら、努力を積み重ねるのみです。努力は嘘をつきません。

2013年11月26日

受験生こそ周りに気配りできる人でありたい

 センタ−プレテスト一日目を高3は行いました。センター試験を想定し本番と同じ時間帯で実施する模試です。あすは2日目、理科と数学を実施します。
 プレテストと言えば、本校は実施していませんが、ここ数年中学受験のプレテストが多くの学校で実施されるようになっています。中学受験は日程もセンター試験と同じになっています。ただ、中学受験は午前と午後で違う学校を受験できるなど大学や高校受験以上に複雑な日程になっています。その上、近年「短期決戦」と言われるように、初日から3日ほどでほぼ大勢が決するようになっていますが、この3日間に最大6校受験できるようなスケジュールになっています。受験可能数だけで言えば高校受験以上になっています。
 受験機会が増えるということは選択肢が広がる反面、本当に進学したい学校かどうかが曖昧なまま受験するということが起こったりします。受験するからには、それぞれの学校の良さ、その学校のどこに期待するかを良く見定めて受験校を決定することが大切になります。決して「滑り止め」という位置づけだけで決めるべきではありません。これは高校受験・大学受験にも共通することです。
 もうすぐ師走。中学受験を目指している小学生は最後の追い込みに入っていると思います。学校が終わったあとも夜遅くまで塾で学習していることでしょう。塾帰りの電車の中でのマナーが問題にされたりするケースがあります。他者との関係で自分の立ち位置を考える。これができる人が本当に自分を大切にし、厳しくできる人であり、物事を深く考えられる人です。本校生を含め中学受験を考えている人はこうあってほしいものだと考えています。

2013年11月25日

受験に際して

 期末考査一週間前になりました。生徒たちは、2学期を振り返りそれぞれの思いを込めて考査準備に入っていると思います。とりわけ、高3生にとっては高校生活最後の考査になります。これが終われば、センター試験、私立一般入試、国公立前期・中期・後期入試にむけた受験対策の取り組みになります。
 一方、受験生を受け入れる立場として中学・高校受験を実施します。受験する中3生は期末考査が終われば私立高校の受験校決定となります。私立を専願で受験するか公立を考えて併願で受験するかを含めて検討しなければなりません。公立高校受験と言っても前期と後期2回受験できますので、前期がダメなとき後期をどうするかも考えなければなりません。以前にもまして受験の形態が複雑になり、受験対象校が多くなります。その時、第一希望校、本命とする学校は学校見学や説明会などに参加し、よく調べると思いますが、第二希望、併願校はそれほどでもないことがあったりするようです。受験に合否はつきものです。学力が高いからと言って絶対合格するとは限りません。力通りの結果にならない時があるのも受験です。その時に備えてという訳ではありませんが、例え第二希望、第三希望といえども、学校見学は必須として、その学校のことをよく調べて受験する必要があります。万が一のことがあった時にも、気持ちの切り替えが早くなります。また、その学校で頑張ることによって、第一希望校に進学した時と同等の成果や、場合によってはそれ以上のものを出すケースもあるからです。受験に際して、進学する意思のある学校をいくつか持っておくことが大切になります。

2013年11月24日

TVをコントロールする生活

 乳幼児がテレビ(ビデオ)を長時間視聴することによって「親子の会話の少なさ」が生じ、乳幼児の言語の発達が遅れる。よって「2歳以下の子どもには、長時間見せないように」と日本小児科学会が、2004年に提言を出しています。
 一方で、MRIを用いた研究により、一般に生後8か月から10歳ごろまでの小児の脳の発達過程では、それまで過剰に存在していた神経細胞同士の結合(シナプス)が不要なものから除去される「刈り込み」と呼ばれる現象が起き、それに伴い大脳の“灰白質”の量も減少することが明らかにされています。
 しかし、これらの高次認知機能と関連する領域の発達と生活習慣との関連が明らかにされていませんでした。それを今回、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授、竹内光・准教授らが脳画像の解析によって、TV視聴の小児に対する悪影響の神経メカニズムを明らかにし、小児期における長時間のTV視聴が、その後の脳の発達や言語能力に悪影響を及ぼすとの研究結果を発表しました。
 今回の成果により、小児期のTVの長時間の視聴によって、脳の高次認知機能に関わる領域が影響を受け、これが長時間のTV視聴による言語能力の低下と関連することが示唆されました。TV視聴をコントロールすることが学習習慣を含めた生活習慣確立の鍵になることは間違いありません。テスト前だけでなく日常生活においてTVにコントロールされる生活ではなく、TVをコントロールする生活を確立したいものです。

2013年11月23日

大阪府公立高校募集人数決定

 今朝の新聞に「全日制の募集1480人増 学区撤廃来春の公立高校入試」(朝日新聞)のみだしで大阪府公立高校募集人数が掲載されていました。先日行われた大阪府公私立高等学校連絡協議会での報告で「1480人増」は判明していたことですが、今回の発表で各校の募集定員が明らかになりました。兵庫県に隣接します大阪の旧一学区でみますと、北野・池田・箕面・北千里・豊島・高槻北で各1学級増になっています。北野は文理学科と併せて360人、箕面は国際教養科を含め400人、池田・北千里・高槻北は各400人、豊島は320人の募集になりました。400人規模(10クラス)の学校が増えてきたということと、文理学科を併設する10校が、茨木(320人)以外360人規模の学校になったということが目につきました。
 大阪府・兵庫県とも全体的な傾向は少子化ですが、来年度は中学卒業生が増えるという年にあたります。それに伴い、公立高校の募集は両府県とも増加しています。大阪の募集の様子を見ていますと、当然のことながら昨年度志願倍率の高かった学校で募集増が行われています。全体の募集人数は昨年度の卒業生との比率で計算されますが、募集増は40名の学級単位で行われます。その1学級がどこの学校で増加するのかということが、微妙に入試に影響してきます。この影響は、公立高校の入試だけではありません。私立高校の入試にも影響してくると考えています。本校は、毎年大阪から大勢の受験生や入学生を迎えています。学区撤廃と、この募集の様子がどのように影響するのか気になるところです。

2013年11月22日

スケジューリング

 季節は「立冬」が過ぎ、「小雪」に入りました。11月もあと少しで終わりです。12月に入ればすぐに2学期末考査です。
 あすから連休になります。この間に大会やコンクールがあるクラブがありますので、当面の課題はそれに全力を注ぐという人もあると思います。それも、もっともなことです。しかし、そのことによって失われた時間を後でどう取り返すかということを考えておく必要があります。物理的な時間の長さを確保するということだけではありません。単に時間の調整だけでいくと、時間には限りがありますので、確保できなくなったりします。同じ時間でも集中力を高めることによって、作業量も変化してきます。また、取り組み方を工夫することによって効率も良くなります。休息や休憩をどのように配置するかも重要になります。このように考えると、大会やコンクールを控えている人だけに関係することではなく、皆に共通することであり、日常の生活においても当てはまることになります。
 時間のコントロール、計画性のある工夫されたスケジュールを立てる。これも訓練です。課題の多さに何から手をつければ良いのか分からない。これもよくあることです。しかし、考えているだけでは事態は進展しません。行き詰まった時は一点突破、先ず出来そうなところから手を着ける事が事態を大きく前進させることになります。
 考査前の生活をコントロールする。今までの経験を踏まえ、新しい試みで新しい境地を切り拓く意気込みで期末考査を迎えてほしいと思います。

2013年11月21日

授業を磨く

 当たり前のことですが、学校は「学び」の場です。教科の授業、HR、朝の会、終礼、全校朝礼や講習・補習、部活動など様々な場面で「学び」が展開されます。その中でも、授業が大きなウエイトを占めるのは当然のことです。
 本校では、お互いの授業を公開しアドバイスがもらえるようにした公開授業旬間、研究授業、授業アンケートなど授業の質を高めるための様々な取り組みが企画されています。その中の研究授業がここ数日よく行われています。若手の先生だけではありません。ベテランの先生もです。多くの先生が教室の後ろで参観している様子は日常の授業とは違った雰囲気になります。当然、生徒の様子も変わってきます。しかし、そこで展開する授業について、他教科の先生も含め多くの先生からアドバイスや指導を受けることは授業者の授業力向上に繋がる契機になることは間違いありません。また、参観者も授業者から学ぶことができます。
 何と言っても授業は学校の命です。驚きと感動、成長が実感できる充実した授業を目指して、授業者は日々努力と研鑽を積む必要があります。と同時に、忘れてはいけないのが授業を受ける生徒の果たす役割です。授業者は働きかける対象である生徒の姿勢から影響を受けるのも事実です。舞台で演じる役者が観客の反応によって演じ方が変わるのと同じことです。授業者の研鑽と予習を含めた授業準備をする生徒の姿勢が授業の質を決定します。「授業は先生も生徒も成長する場」、その両者の姿勢が同じ方向に向くことによって授業は磨かれます。

2013年11月20日

中学英語暗唱大会

 きょうは42回目となる中学の英語暗唱大会でした。1年生は“The Wind and the Sun”、2年生は"We are the world"、3年生は"I have a dream"が課題文です。各クラスから選出された生徒が中学生全員の前で暗唱し、それを英語科の教員が聴き採点するというものです。
 昔は暗唱大会と言えば、覚えた長い文章を詰まらずにすらすら言えるかどうかを競うようなものでしたが、最近は発音は勿論のこと身振り手振りを交え「物怖じせず」にスピーチするようになってきました。年々レベルが上がってきていると感じるとともに、人前で堂々と話せる生徒が増えてきていると感心していました。ところが、今回は、「書いてある文章を頭に記憶し、それを見ないで文章を声に出して唱えること」が暗唱ですが、その域を超え、あたかも自分が書いた文章のように聴衆に感情や気持ちをこめてスピーチしているように感じました。見事なものだと感心した次第です。
 英語だけではなく良い文章を暗唱させる、昔からよく行われている指導法です。覚えたものを口に出して表現し、自分の耳で聞くこの繰り返しによって、名文と言われる内容は当然のこととして、その中に潜んでいるリズムやテンポ、素晴らしい表現を身に付けることができます。学びの基本となる学習法です。とくに中学時代に覚えた文章は後々まで覚えているものです。一生の財産になると言っても良いでしょう。多くの名文に挑戦してくれることと期待しています。

2013年11月19日

「世界トイレの日」

 きょうは何の日。一年365日、「◯◯の日」と名前のつかない日はありません。11月19日は、環境衛生の向上や改善を考える日として今年7月に国連が定めた「世界トイレの日」です。トイレの普及促進をグローバルに展開しているNPO「世界トイレ機関(WTO:World Toilet Organization)」の活動を後押しするために、同団体の設立日(2001年11月19日)に定めたそうです。
 日本ではトイレを使えることが当たり前。しかし、世界ではいまだ25億人、3人に1人がトイレのない生活を送り、毎日、5歳未満の子ども1600人が不衛生な環境を原因とする下痢で亡くなっているといいます。屋外で用を足すことが原因で井戸水が汚染されたり、安全な飲み水が確保できず感染症にかかり命を落としているのです。世界では60億人が携帯電話を使えるにもかかわらず、25億人がトイレを使えない現実を知ってほしい、とWTOは訴えています。
 経済活動による二酸化炭素の排出による地球温暖化、生活や産業活動において発生するごみ問題など人間の活動による環境破壊が大きな問題となっているのはよく知られているところです。トイレの現状を知ることから、世界の水の問題、衛生の問題、貧困と格差の問題へと関心の目を向けていきたいものです。

2013年11月18日

「第二の誕生」

 中学から高校にかけての6年間は人生の土台を築く大切な期間です。その中でも、個人差はあるものの中学の3年間は思春期、反抗期と呼ばれる課題を抱えた時期でもあります。「自分の考え」を確立していく過程において、疑問を追求していく、少しでも相容れないものがあると排除していくという行動になったりします。必然的に大人に対する見方が厳しくなってきます。とりわけ近くにいる大人、親に対する対応が厳しくなったりします。しかしこれは、大人へと成長するための「自立」へのもがきと言えます。生物学的存在としての誕生から社会的存在として誕生する「第二の誕生」へ向けてのもがきです。このような思春期の課題に、大人として、親としてどう向き合えば良いのか悩むところだと思います。
 この時期の特徴を踏まえた対応として、興味・関心のあることに自己の責任のもと取り組ませてみるということが考えられます。学習面だけに限ったことではありません。いろんな分野ついても言えることです。その過程で、いわゆる「トライ アンド エラー」、失敗することもあると思いますがそこから学ぶことが多くでてきます。とりわけ、「出来た・うまくいった」という成功体験をいろんな場面で持たせるようにしたいと考えています。SPP、サイエンスキャンプ、カナダ研修、体育大会や文化祭など学校生活における様々な取り組みにおいてこの観点を大切にしています。
 同時に、悩みを持つ親・大人が話し合えるネットワークも大切にしたいと思っています。きょう行われたPTA中学学級委員会で参加者全員のお話を聞かせていただきました。一人ひとり話された内容は大変重みがあり、お互い学ぶことも多くあったと思います。

2013年11月17日

「金盞香(きんせんか さく)」

 きょうは「立冬」の末候、七十二候第五十七候「金盞香(きんせんかさく)」です。「きんせんか」とありますが、春に円い花をつけるキク科の金盞花(きんせんか)ではありません。冬の花でも香り高いことで人気のある水仙をさしています。この辺りでは、水仙の咲くのはもう少し後になります。淡路島の立川水仙郷では、12月下旬から2月下旬にかけて畑一面に咲き乱れる景色を見ることができます。ここは、越前海岸(福井県)、鋸南町(千葉県)とともに、日本三大水仙群生地として有名なところです。
 「立冬」は、初候「山茶始開(つばき はじめて ひらく)」、次候「地始凍(ち はじめて こおる)」、末候「金盞香(きんせんか さく)」となっています。「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と「暦便覧」は説明しています。地面の土が固く凍てつくといった、寒く、暗い冬の到来ですが、そこに山茶花や水仙の花が咲くといった対照的なものを持ってきて冬をイメージする。厳しさの中にも、次に向けての明るさや希望を見いだすという捉え方が、私は好きです。
 有毒植物とされる水仙ですが、日本ではお正月の花としても喜ばれるています。おめでたい気分が感じられます。海外では「希望」の象徴ともされているようです。これから本格的な冬の到来と同時に受験シーズンを迎えます。辛さや厳しさの側面だけでなく、目標を実現した時の喜びをイメージして乗り越えたいものです。

2013年11月16日

アイソン彗星が接近

 昨年5月、日本中を沸かせた「金環日食」に勝るともおとらぬ一大天文イベントとなりそうな「アイソン彗星」がやってきます。 アイソン彗星は、太陽の中心からの距離が約190万kmまで近づく軌道を持っていることが分かっています。そして、太陽に最も近づく11月29日(日本時間)前後には、明るさがマイナス等級に達することが期待されています。ただし、11月29日と前後数日間は、見かけの位置も太陽に近く地上からの観察は難しくなるようです。
 一般的には、彗星がどの程度明るくなるか、どのような見え方になるかの予測はたいへん難しいとされています。過去、太陽に非常に接近した彗星が急激に明るくなり、長く立派な尾が観測された例があったり、反対に、太陽接近時に彗星本体が分裂したり崩壊したりして、姿を消してしまう可能性もあるようです。アイソン彗星が、どのような姿で私たちの前に現れるかは予測が難しいところです。
 11月18日には日の出前の東の空に、おとめ座の1等星スピカと見かけ上近づき、スピカが彗星を探す際のよい目印になり、11月17日、18日、19日には、スピカとアイソン彗星を双眼鏡の同一視野で見ることができるそうです。
 12月に入ると、近日点を過ぎたアイソン彗星は、次第に太陽から遠ざかり、再び日の出前の東の空に姿を現します。高度は日に日に高くなって、日を追うごとに観察しやすくなります。尾は近日点通過前よりも長く伸びて見やすくなると予想されています。12月27日頃には地球に最も近づきますが、残念ながら近日点通過直後のような明るさは期待できないようです。

2013年11月15日

「非日常」への備え

 中3が沖縄研修旅行から帰ってきました。少し日焼けした顔が沖縄での活動を物語っているようでした。久しぶりに全学年が揃いました。職員室もそうですが、全学年が揃うと学校の活気が違ってきます。慣れ親しんだ日常の姿に戻った感じがします。
 とは言うものの、あと少しで2学期末考査です。これが終われば、高3は特別授業に入ります。年が明けると、センター試験、私立の一般入試、国公立の前期・中期・後期試験に私立の3月入試と続きます。6学年が揃った日常の学校生活も後僅かということになります。
 高3は高校生活の集大成としての進路実現に向け、他の学年は一年間の取り組みの成果を結実させる仕上げの段階に入ります。個人レベルで考えると、個々人が様々な課題に取り組むことになります。一見バラバラで孤独な取り組みのように見えます。しかし、課題は違ったとしてもそれぞれが目標とするものを実現させるために、今までの自分の生活を変え、新しい自分を創りだすために努力していることに変わりはありません。この点においてはみんな共通なはずです。自分だけの課題と捉えず、仲間と共通の課題、一緒に頑張っていると捉えることが力を生み出し勇気づけられることになります。受験という競い合う課題も同様の位置づけが大切です。「受験は団体戦」。個人の課題としてではなく、仲間と力を合わせ、共に励まし合いながら乗り越える共通の課題と捉えられた時に勇気と力が発揮されるものだ、と私は考えています。
 後僅かな「日常」を大切にしながら、間もなく訪れる「非日常」への備えを怠りなく。

2013年11月14日

大学卒業後の進路


 進学率の推移をみますと、1980年代後半から始まるバブル景気の頃で進学率は20数%、バブル崩壊後の90年代に30%を越え、そして現在は50%を越えるところにまで来ています。高校3年生の2人に1人が大学に進学する時代になりました。戦後最低の少子化にもかかわらず、最高の大学生の数になっています。
 大学卒業後の進路を文科省の学校基本調査でみますと、進学する者が10数%、正規の職員になっている者が63%、安定した仕事に就いていない者が20%を超えるということになっています。卒業後、大学院への進学者は理学部や工学部などの理系が多く、法学部や経済学部などの文系が少なくなっています。国立大学においては、理系は就職よりも進学する者が多いという傾向になっています。
 大学卒業後、職に就いた者はどうなっているのでしょうか。厚労省の統計に新規学卒者の離職状況に関する資料があります。それによりますと、事業所の規模によって違いはありますが、大学卒業者の3割を超える者が3年以内に離職しています。日本の正社員雇用においての慣行といわれる終身雇用が崩壊していることを裏付けるデータのひとつになっています。
 進学率が10%前後の頃と違って、「大学さえ出れば何とかなる」という時代ではなくなっています。大学進学が目標にならない時代ということは、自ずと「何のために大学へ行くのか」、自分の生き方や将来設計の中で大学進学がどういう意味を持つかを考えなければならないということになります。

2013年11月13日

センター対策

 きょうは台風で延期になっていた校外学習です。朝、学校に登校している生徒は、バスで目的地に行くために学校集合になっている中2と、校外学習を中止にしてセンター対策用の「パックV」を実施する高3だけです。高3はこの時期ですので、さすがに校外学習という訳にもいきません。気持ちを切り替えセンター対策に取り組んでいると思います。他の学年はそれぞれ目的とする現地に集合することになっています。なお、中3は沖縄研修旅行の最終日です。
 さて、政府の教育再生実行会議の動きもあって注目を集めている「大学入試センター試験」ですが、これは「大学に入学を志願する者の高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的」とし、「大学教育を受けるにふさわしい能力・適性等を多面的に判定することに資するために実施するもの」として1990年にスタートしたものです。高等学校新規卒業者が年々減少している中でも、高等学校等の卒業見込者全体に占めるセンター試験の志願者の割合(現役志願率)は増加し続けており、平成25年度大学入試センター試験では、42.1%となっています。また、これに参加する大学も年々増え、平成26年度は843大学(短期大学を含む)となっています。
 批判の声があるセンター試験ですが、何と言っても「センターを制するものが受験を制する」です。現在のセンター試験の問題は、高校教科書をよく吟味して受験者の平均点が6割台前半になるように作られた優れた問題が多いと言われています。教科書の内容をすべて理解できるようにする。これがセンター対策にほかならないのです。

2013年11月12日

頑張る中学生

 沖縄研修旅行は三日目を迎えています。この旅行に参加している中学3年生を先頭に本校の中学生はいろんな分野で活躍しています。
 最近の話題からみますと、U-15(15歳以下)中牟田杯全国選抜ジュニア大会において本校の中学3年生が女子シングルスで優勝したというものがあります。この大会は、日本テニス協会の会長を務められた中牟田氏の名を冠したもので、ジュニアデビスカップおよびジュニアフェドカップ代表候補選手選考会を兼ねている大きな大会です。
 同じく3年生が、名古屋大学日本数学コンクール委員会主催の第17回日本ジュニア数学コンクールにおいて「大賞」を受賞しています。
 また、第86回兵庫県小・中・高校絵画展(主催・県美育作家協会と朝日新聞神戸総局)のポスターに使用されている昨年度学年優秀作品賞の絵画も3年生(受賞時2年生)のものです。全国納税貯蓄組合連合会・国税庁主催の「中学生の税についての作文」において宝塚市長賞を受賞。これも3年生です。
 本校では1年生だけが応募したのですが、兵庫県阪神北県民局主催「エコ作品コンテスト」において最優秀賞『我が家のゴミを減らそう!』と佳作『暑い夏を乗り切る節電アイデア』を受賞しました。
 他にも、中学1・2年生がSPPに、3年生がサイエンスキャンプにと積極的に参加しています。環境大使も「きずきの森保全活動」に地域の方と一緒になってセイタカアワダチソウやハリエンジュと格闘しています。日本を代表するようなものから県や市、この地域までと規模や分野も様々ですが頑張っている姿の一例です。 

2013年11月11日

楽しみな現地リポート

 中学3年生は沖縄研修旅行に出かけています。現地から「気温は26℃。真夏のような熱気」、と青空とエメラルドグリーンの海や生徒の様子を写した写真をブログにアップしてきています。生徒たちも元気な様子です。研修リポートは一日に一つではなく、ほぼリアルタイムで更新しています。今、「研修旅行リポート12」が届きました。
 今でこそ、ホームページやブログはリアルタイムの更新が当たり前になっています。パソコンや通信環境の急速な発達のお蔭です。今では、タブレット、スマホや携帯で更新できるようになっていますので楽になりました。しかし、ここに至るまでにはなかなか大変な苦労がありました。
 昔は、重いパソコンに電話回線用モデムを持って行きました。どこにでもLAN環境が整備されているわけではありませんので、宿泊行事ではホテルについてからの作業でした。しかも、文章だけならまだしも、写真を送ろうとすると転送速度が遅いのでなかなか送信できません。今だったら故障かなと思うぐらい時間がかかっていましたが、当時は余裕があったのか気長に待っていたものでした。自ずと一日一つの現地からの報告になっていました。それでも当時は一仕事でした。
 このように本校での活用の歴史はかなり古く、他校に先駆けたものでした。その伝統が現在に引き継がれ、教員が引率するところ海外も含め現地からの報告が届けられるようになっています。ちなみに、ブログの更新は勿論のことですが、ホームページの作成も業者に依頼することなく本校教員が行っていますので、作成費用もかかっていません。まさに手作りです。忙しい中、少しでも現地の様子を知ってもらおうと頑張っている努力の結晶が、この後も届けられると思います。

2013年11月10日

AO入試などから見えくるもの

 私立大学の入学者の約10%がAO入試を経由していました。国公立大学でも採用されているAO入試(アドミッションズ・オフィス入試)とは、出願者自身の人物像を学校側の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせて合否を決める入試方法で、1990年慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスが、他に先駆けて導入したものです。志望理由書や小論文、面接などで合否判定が行われますので、なぜその大学なのか、何をするためにその学部を選んだのかなど、明確な志望理由がポイントになります。私立大学では、AO入試は学力試験を課さないところが多く、推薦入試はAOより学力試験を課すところが少し多くなっています。入試の形態と大学生の基礎学力との相関は、学力試験を課す割合に関係しているいるといえます。ところが、入学後の学力の伸長の度合いが、国立大学入学者ではAOや推薦で入学したものの方が良い、とでています。これは、明確な志望動機を持って学力検査を経て入学しているからだ、と考えられます。
 政府の教育再生実行会議は、大学入学者選抜について、従来のセンター試験に代えて「達成度テスト(発展レベル)」の導入と、各大学の個別の入学者選抜は「能力・意欲・適性を多面的・総合的に評価・判定するものに転換する」ため、面接・論文なども取り入れた多様な入学者選抜への転換が必要としています。制度の検討も必要なことですが、生徒の進路を指導する立場からすると、いかなる制度であっても対策を駆使するだけにならず、進路指導の本来あるべき姿を追求することが大切だと思います。

2013年11月09日

「AO入試等の実施状況について」

 文科省が発表している資料に「AO入試等の実施状況について」があります。それによりますと、入学者選抜実施状況の国公私立別概要(平成24年度)では、国立大学が一般選抜84.1%、推薦入試が12.4%、AO入試が2.9%、その他0.7%。公立は一般73.3%、推薦24.0%、AO1.9%、その他0.7%。私立は一般49.1%、推薦40.3%、AO10.2%、その他0.4%となっています。国公立は一般選抜が中心。私立では約半数が推薦、AO入試を経て入学していることになっています。
 私立大学の入試状況では、全大学の約5割が定員割れで、定員割れしている大学ほど推薦、AOの実施率が高く、選抜方法が多様化しているとしています。定員充足率が5割以下の大学が、推薦、AOで8割の入学者を獲得しているというデータもあります。
 AO、推薦入試において学力を把握する措置として、私立はセンター試験をほとんど利用していません。一方、大学生の入試方法別基礎学力については、センター利用者が一番高く、次いで一般、推薦、AOの順になっています。(出典 ベネッセコーポレーション大学事業部「大学生基礎力調査(2011年)」)
 入試方法と入学後の成績の相関関係について国立大学の例が紹介されています。【調査結果の概要】では、統計的に有意な差はないが、概して特別入試による入学者は一般入試よりも入学後の成績がよい。また、ほとんどの学部等においても同様のことが言え、大学での成績は一般入試での合格者に比較して、AO入試、推薦入試での合格者の方が優れている傾向が見えるとしています。

2013年11月08日

沖縄研修旅行

 中学三年生は「沖縄研修旅行」に10日(日)から出かけます。今まで、一年生では自然学舎、二年生では林間学舎と宿泊行事を経験してきました。これらの宿泊行事では、クラスや学年の仲間と寝食を共にします。そのことを通じて友情や仲間意識を向上させてきました。それに加え三年生では、伊江島で「家族の一員」として協力し生活する民泊を経験することになります。民泊を「家族とは」といったことを考える契機にしてほしいと考えています。
 「沖縄」といえば青い海、美しいサンゴ礁などをイメージする人が多いと思います。しかし、この美しい沖縄は60数年前地上戦が繰り広げられた地でもあります。今も、まだその痕跡が残っているところがあります。「ガマ」もその一つです。ガマの見学では漆黒の闇を体験し、当時の様子を思い浮かべることになるでしょう。”平和の心を世界へ”という願いでつくられた平和祈念資料館も訪れます。資料館にあるたくさんの展示を、目を背けないでシッカリ見てきてほしい。戦争とは何だったのか。平和な世の中を守るために、今の私たちは何をしないといけないのか。必ず皆さんの心に問いかけてくるものがあるはずです。この沖縄が問いかけてくるものをシッカリ学んできてほしい。
 また、本島南部にある大度海岸でのイノー観察、「美ら海水族館」の見学など沖縄の海や魚、サンゴについて学ぶ環境学習も行います。これも研修旅行の大きな柱です。
 目の前を流れていく風景や景色、事象をただ漫然と見ているだけでなく、その奥に潜んでいるもの、本当の姿を見抜ける力をつける研修旅行にしてほしいと考えています。

2013年11月07日

大阪・兵庫の高校募集の概要

 大阪府公私立高等学校連絡協議会が昨日開かれ、2014年度入試の募集人数を公立47,080人(前年度比1,480人増)、私立25,784人(同575人増)の計72,864人にすることを確認しました。公立は13年度の入学実績を踏まえ、私立は各校の出した人数を積み上げた結果、募集人数の総計は府内進学予定者推計69,790人を3,074人上回ったとのことです。また、今春の入試で普通科に初めて前期試験を導入したことなどの効果で、府内からの高校入学者の公私比率は公立が66.4%(前年度65.7%)、私立が33.6%(同34.3%)と公私比率7:3撤廃後に減少傾向にある公立が0.7ポイント増加。公立人気が復調傾向にあると報告されました。
 一方、兵庫県は、来年度の公立高校募集定員が、全日制は35,120人(前年度比360人増)で、3年連続の増加。定時制(1,600人)、多部制(920人)、通信制(約600人)は増減がなく、私立高校は、9,808人募集(前年度比165名減)となっています。
 来年度は、大きな流れでは少子化が進行中でありながら中学卒業生が増加するという年にあたります。その年に、公立は大阪・兵庫とも募集人員増と同じ対応に対し、私立は大阪が増で兵庫が減と対照的な対応になりました。私立授業料無償化策の有無や公私間の競争などの違いのあらわれかもしれません。が、約2万人の不合格体験者(普通科前期入試で)と引き換えに増加したといえる0.7ポイントは公立側の対策の成果といえるものなのでしょうか。

2013年11月06日

「山茶始開(つばき はじめてひらく)」

 朝晩は冷え込むようになってきました。4日には近畿地方に、秋の終わりと冬の到来を実感させる「木枯らし一号」が吹きました。そう言えば明日7日は「立冬」。季節は秋も終わり冬になります。その立冬の初候が「山茶始開(つばき はじめてひらく)」です。この山茶(つばき)とは、椿のことではなく、同じツバキ科の山茶花(さざんか)のことをさしています。その昔、この木の葉の部分をお茶として飲んでいたことから、山に生え、花を咲かせる茶の木という意味で山茶花(さざんか)という漢字があてられたとか。「♪さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき あたろうか あたろうよ しもやけ おててが もうかゆい」。童謡「たきび」の二番です。庭で焚き火をする風景もそうですが、しもやけで手を赤く腫らしている子どもも見かけなくなりました。今の生徒たちはこの歌をイメージできないかも知れませんが、山茶花は冬の風物詩なのです。
 冬といえば、低温で日照時間も短く、生き物の活動も停滞するイメージが強いですが、来るべき春に備えて、じっくりと成長するための準備をしている時期と言う見方も出来ます。いや、むしろそう見るべきだと思います。「静」は向きが反対の力が釣り合っている「動」の一形態。冬は「停滞」、「静」に見えるが、春に爆発的に成長する「動」のためのエネルギーを蓄える時期。学校の山茶花はまだ蕾です。さあ、どんな「動」を演出するのか。それは今からの動きにかかっています。

2013年11月05日

第三回高校入試説明会午前の部を追加


 上記左のグラフは第二回説明会の時に外部で行うものを含めて、説明会への参加をお尋ねしたものです。当然のことながら初参加の方が圧倒的に多いのですが、2回目の方も結構おられ、ありがたいことに3回目・4回以上という方もおられました。右のグラフは、4年間の入試説明会の参加者数を表したものです。折れ線グラフは上が志願者数、下が募集人数115名を表しています。今年度は12月7日(土)に予定しています三回目の説明会が残っていますので、棒グラフが2段しか表示されていません。
 この棒グラフを見ていただくと、例年三回目の参加者が一番多いということがお分かりいただけると思います。ところが、今年は大阪府の学区撤廃や兵庫県の学区再編の動きなどの影響で関心が高いのか、10月に実施した二回目の説明会は例年の三回目より多く、しかも本校の講堂の収容人数900人を超える参加者でした。説明会参加者数と志願者数は必ずしも比例するものではないことはグラフからもわかりますが、来校者が増えるということは、それだけ生徒や教職員の様子、雰囲気を体感してくださる人が増えることになります。そのことが、学校の良き理解者を増やすことに繋がると考えています。
 とは言え、大勢の参加者が予想される中、説明会をロスなく時間を有効に、尚且つ快適な状態で説明を聞いていただくには、午後から予定している三回目の説明会を午前と午後の2回に分けて実施する方が良いと判断し、急遽午前の部を追加することにしました。時間の都合がつけられる方がありましたら午前の部に参加していただけたらと考えています。

2013年11月04日

日常生活の中の数学

 「文化の日」が日曜日でしたので、きょうは振り替え休日で連休となっています。この連休は、晴れの特異日といわれる文化の日に雨が降り、秋晴れの行楽日和とはなりませんでした。しかし、連休と言えば行楽地へ出かける車の渋滞がよくニュースになります。事故や工事だけが渋滞の原因ではありません。トンネルやサグ部(下り勾配から上り勾配に変化する場所)で発生することはよく知られているところです。道路設計にあたっては、これらを含めいろいろな工夫がなされています。
 直線道路は走行し易いようですが、あまり長いと運転者の注意が散漫(眠くなる)となるので、時速60Km以下で走行する場合は1,500m〜400mが標準的限界と言われています。また、道路がカーブしている場合、直線の道路に円弧の道路をつないだだけでは急なハンドル操作が必要となり危険です。それを回避するために、ドライバーが車の速度を一定にし、ハンドルを一定の角速度で回して運転しやすくした曲線に工夫されています。この曲線は、高校の数学で学習するクロソイド曲線といわれるものです。
 数学では他にもいろいろな曲線を学習します。準線からの距離と焦点からの距離が等しいような点の集まりでできている放物線。パラボラアンテナに利用されています。止まった状態から重力で引かれて落ちていく時、 もっとも短時間で行くことができる坂道を表したサイクロイド曲線。遊園地のジェットコースターなどに導入されています。これらは物理でも扱われる内容です。日常生活の中にでてくる現象を深く理解しようとすれば、数学の学習が必要になってきます。

2013年11月03日

第三回中学入試説明会

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 朝から曇り空でしたが、10時頃には小雨が振り出しました。きょうは、今年度最後になる3回目の中学入試説明会でした。
 毎年この時期に、志望校を会場として受験できる中学受験の模試が行われます。この模試の会場として、毎年本校を利用していただいています。今回の受験者は昨年より3割ほど増えているとお聞きしました。これが本校の中学受験に連動してくれるのではないかと期待しているところです。
 さて、きょうで今年度計画している中学入試説明会が終了したことになります。上記に過去4年分の説明会参加者をグラフにしました。お蔭さまで、今年の参加者が一番多いという結果になりました。
 平成20年度よりスタートした中学改革ですが、当初は一貫2・発展2の計4クラスでしたが、現在は、中2・3が一貫2・発展3、中1が一貫3・発展2の計5クラスとなっています。そして、来年度入試が2コース制で募集する最後の年になり、27年度からは改革の新たなステージに入ることになります。改革一期生も高3になり、いよいよ来春卒業となります。
 この間、志願者、入学者とも増加しています。しかも、先輩が新たな境地を切り拓き高い峰に到達する、それを後輩が追い越していくというスパイラルになっています。勢いと共に逞しさを、私は感じています。また、説明会等に多数参加していただいているように、多くの方が本校に関心を寄せておられます。その期待に応える責任を痛感しているところです。

2013年11月02日

3学年が学年懇談会

 きょうは、中学2・3年生と高校2年生(一貫選抜・選抜特進コース)の3学年で学年懇談会がありました。学校生活や学習の様子、来年度に向けての課題や取り組みなど、この時期の共通した内容ですが、それぞれの学年の独自の課題もありました。私は、高校2年生と中学3年生の懇談会に少しの時間ですが参加させていただきました。土曜の午後開催ということもあってか、どの学年もたくさんの保護者が出席されていました。
 中学・高校ともなりますと、小学校までとは違って保護者が学校に足を運ぶという機会は少なくなります。おまけに、個人差はあるというものの生徒の方から学校の様子を親に話してくれるということも少なくなり、親にとって我が子の学校生活の様子が分かりにくくなったりします。この年代の生徒たちは生徒間のネットワークを強固なものに作り上げていきますが、それに対し親の方は、生徒のものに比べると狭く弱いネットワークになってしまいます。学年懇談会となれば、どうしても学校側からの一方的な話や説明になりがちですが、学級懇談会は親同士の共通の話題や場合によっては「悩み」を話し合ったり共有できる場にすることが出来ます。少ない機会かもしれませんが有効に活用していただければと思っています。
 2学期も終盤に差し掛かり、各学年は次年度への学年の課題を明確にして、まとめに取りかかることになります。多少の紆余曲折はあるとしても全体としてはどの学年も順調に推移しています。これからの取り組みが来年度飛躍するための力を蓄えることになるのは、どの学年にも共通して言えることです。

2013年11月01日

中3はいよいよ研修旅行

 中学3年生の研修旅行が間近に迫ってきました。先日は、昨年の事前学習でもお世話になった沖縄美ら島財団(「美ら海水族館」を運営)の佐藤先生をお招きして「環境講座」を行い、先生の専門であるサメはもちろんのこと、沖縄の海やサンゴなど多くのことを学びました。事前の学習をシッカリ積んで出かけると、現地で見るものの見え方も違ってくると思います。
 また、研修先では、「はいさい」、「はいたい」、「にふぇーでーびる」、「めんそーれ」など、沖縄独特の言葉を耳にすることになります。私たちが使う言葉には「a・i・u・e・o」と5つの母音があります。それが、沖縄の言葉で短母音・長母音として使われるのは「a・i・u」の3つで、「e・o」は長母音だけに使われると言われています。ですから、「e」が「i」に、「o」が「u」にかわるので、「こころ(kokoro)」が「くくる(kukuru)」に、「ことば(kotoba)」が「くとぅば(kutuba)」に、子どもは「わらべ(warabe)」と言いますので「わらび(warabi)」になります。他には、「キ」が「チ」にかわるので、「おきなわ」が「うちなー」になるようです。伊江島の農家で2泊お世話になります。この機会に沖縄の言葉について調べてくるのも面白いかも知れません。
 沖縄研修旅行は中学生活最後の大きな行事です。仲間と思い出を作ることも大切なことですが、平和や環境について学ぶと共に、その土地の文化・風習や言葉について学ぶ研修旅行であって欲しいと思っています。