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伝統文化                      第13号

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先日、箏曲部が出演する当道友楽会 地歌箏曲定期演奏会に行かせていただきました。この会は「なにわ芸術祭」参加のもと第97回定期演奏会として国立文楽劇場大ホールにて開催されたものです。部員たちは、大きな舞台で他の出演の門下生の方や大学生の方と一緒に演奏ができて幸せだったと思います。「ジブリメドレー」をしっかりと演奏することができ聞き応えがありました。この由緒ある演奏会に出演させていただく機会を与えていただき本当にありがとうございました。これも、日頃ご指導いただいている勝井先生をはじめ、みなさまのおかげです。このように「本物の学び」を経験できるのも本校の特長だと思います。
本校には、日本の伝統文化を学ぶ授業やクラブがいくつかあります。どれも専門の先生から学んでいます。音楽の授業では三味線を体験しています。体育系クラブでは、柔道部、剣道部です。武道は体育の授業で男女ともに学んでいます。男子は中1より高2まで柔道剣道の選択制で行い、1月には早朝寒稽古に参加します。文化系クラブでは、書道部、茶道部、華道部、箏曲部、囲碁将棋部があります。書道は中学生は授業の中で国語とは別に全員が専門の先生から学んでいます。茶道、華道は、かつて高校の授業で扱っていた関係もあり、現在クラブには専門の先生に教えに来ていただいています。囲碁将棋も専門の先生の指導をいただくこともあります。いずれの部も対外の大会にも参加し実績を上げています。
グローバル人材育成の中で必要な力として語られるのが「日本人としてのアイデンティテイ」です。いくら英語力が高く、コミュニケーションが上手だとしても、話す中身がなければ、グローバル社会ではリスペクトされないと思います。その話す中身の深みや質を高めるのが母国のアイデンティテイです。自分の生まれ育った国の文化や歴史、それに裏打ちされた意見や主張、これがなければ世界では相手にされないと言われています。その意味でも、中学高校時代から伝統文化を学び、その精神に触れることは重要ではないかと思います。
私の経験ですが、JICAの関係で中東のヨルダンで柔道の稽古に参加したことがあります。また、アメリカで漢字、ひらがなの成り立ちや折り紙を教える機会がありました。精神や主張という大きなものではありませんが、外国の皆さんが日本に興味を持っていただいていて、技術的な部分でなく日本の心のようなものを伝えることができた時、国際交流という偉そうなことでなく、じんわりと複雑なうれしいような不思議な気持ちになったことがあります。
特に伝統文化に関わる活動では、その精神を意識して学んでほしいと思います。クラブ活動の皆さんはそのリーダーとしてこれからもがんばってください。
体育大会でのクラブ行進も楽しみにしています。