« 2017年11月 | メイン | 2018年01月 »

2017年12月25日

【中高英語科より】第1回 授業研究大会 ②

20171225-0.jpg
 中学3年生で行ったCLILによる授業-The secret of PET bottles―を紹介します。

 CLIL(クリル)とはContent and Language Integrated Learning(内容言語統合型授業)の略称で、科目の内容やトピックとそれを学ぶための言語(語彙や表現など)を同時に同じ比重で学びます。授業では4技能を活用しながら、様々な思考(理解から分析、評価、創造といったレベルまで)を必要とするタスクに取り組みますが、それらは助け合って学び合い成長し合う共同学習が中心です。
 今回はペットボトルを題材にし、身近なものを理科で習ったことと関連づけて再発見する面白さもぜひ伝えたいと考えました。以下は断片的ですが、課題に取り組む生徒たちの様子です。

<ボトルの特性を理解するジグソーワーク>
20171225-1.jpg A,B,C3種類のボトルについて、まず同じボトル担当者ごとのグループで理解を確認し合った後、A,B,Cそれぞれの担当からなる3人のグループに分かれ、一人一人が自分の担当するボトルの説明をしています。3人それぞれに異なるボトルが課されているので人任せにはできず、いやでも英語を話すことになりますが、生徒たちの表情は満更でもありません。

<応用課題への取り組み>
20171225-2.jpg 飲料水の成分表からボトルに必要な条件を考え、制限時間内に英文の説明とボトルのデザイン画を仕上げます。3人のチームワークとともに先に扱った3種のボトルとは異なる条件に気づく応用力が問われましたが、「英語が苦手でも他の人が助けてくれたのでよかった。」「人それぞれ意見が違って面白かった。」「役割分担して協力しながら意見交換するのが楽しかった。」と生徒たち。次々にオリジナル作品が出来上がり、代表グループの発表の後、本物のボトルを見せて種明かしをしました。

<発展課題>
20171225-3.jpg 最新のペットボトルと企業の取り組みの情報と“Lifecycle of a plastic bottle” という動画をもとにペットボトルの問題点を考えます。What can you reduce? という問いに「ガソリンスタンドのように飲料水の自販機を置き、量り売りをする」など石油資源や環境の問題を取り上げたユニークなアイデアが集まりました。身近な題材からグローバルな問題に目を向けることもクリルの狙いです。グループワークを楽しみ、「内容も出てくる単語も知らないものばかりで面白かった」「違う題材でもやってみたい」という生徒たちに、クリルの確かな手応えを感じ、次につないでいきたいとの思いを新たにしています。
(2017.12.20 中高英語科教諭 高砂千聡)

2017年12月13日

What is G K S?

20171213-0.jpg いきなりGKSってあまり聞きなれない言葉が出てきました。 GKSって何でしょう。
GKSは、雲雀丘学園内にある「告天舎」において幼稚園年長さんと小学校1年生を対象に 今年4月から開講したGlobal Kids Schoolの略称です。
GKSでは自らのことを和魂英才の塾と称しています。「和魂英才」ってまた耳慣れない言葉が出てきました。その意味するところは次の通りです。
それは、この塾が専任外国人講師による「英語学習」と元小学校の先生による国語を中心とした「和の心の学習」の二つが同時に学べるというユニークさに在ります。
つまり、GKSは「英語学習」と「日本語学習」という両翼に2基の推進力を備えた双発機といえます。それが 今年離陸して大空へ舞い上がったのです。
この年齢の子供たちは、柔軟な感性と好奇心が育ち、脳力が最大化に向かう、と言われています。
 GKSはこの大切な時機をとらえ、英語を身近に感じ恥ずかしがることなく英語世界に入っていけるよう的確なサポートを行おうとしています。子供たちは、ゲーム・歌・クイズやクラフトの時間もAll Englishという中で元気に楽しく過ごしています。レッスンは子供たちの興味・集中力が続くよう用意され、楽しく遊ぶ中で単語・基本的な文法・フレーズが自然な形で身に付き、習得できるように工夫されています。

20171213-1.jpg GKSのもう一つの特色は「和の心の学習」です。これは 日本の伝統的な文化に触れながら日本語を学び、絵を見てお話を考え、本の感想を伝え合って、表現力やコミュニケーションの基礎的な力をつけようとするものです。学園の大切にする「親孝行」「挨拶」「感謝」「礼儀」「思いやり」等々に更に磨きをかけることは言うまでもありません。また、このレッスンでは 数や図形についても学びます。
 GKSは、人間力形成の成長過程で 日本語力が伴わない英語学習は、しっかりした土台の無い上に建つ家のように危ういもの、という強い思いをもって運営に臨んでいます。

20171213-2.jpg「告天舎」という純木造の建物の中で、或いは外の庭で目いっぱいの英語を学び、寺子屋の雰囲気の部屋でたっぷりと日本語を楽しみ、告天舎が「ひばりのいえ」と呼ばれるに相応しい最適の空間・環境であり続けられるよう地道な努力を続けてまいります。
(GKS塾長 高家正和)

2017年12月08日

【中高英語科より】第1回 授業研究大会 ①

20171208-0.jpg 11月10日、中学高校で「第1回 授業研究大会」が行われました。
中学高校からは、これから3回に分けて、行われた3つの公開講座の様子をお伝えして参ります。
中学2年生の『英語落語を活用した4技能指導』の様子です。

20171208-1.jpg20171208-2.jpg
 
 今回取り上げた英語落語は、『時そば』という古典落語です。英語を話すときの4つのポイント、“Volume(声量)”、“Speed(話す早さ)”、“Eye Contact(視線)”、“Feeling(抑揚・感情表現)”に留意しながら、登場する表現の発音とスペリングを確認、その後、パートナーの動きに合わせてセリフを当てていくアクティヴィティ『アテレコ!』にチャレンジしました。ライティング(書くこと)、リーディング(読むこと)、リスニング(聞くこと)、スピーキング(話すこと)の4技能に加え、ジェスチャーなどの表現力まで求められるトレーニング。徐々に打ち解け落語らしい愉快な言い回しを英語で表現するにはどうしたらよいか、生徒の皆さんは楽しそうに取り組めていました。
(中高校教諭 今岡祐資)

2017年12月05日

小学校6年生の授業より

20171205-0.jpg
 The main focus of our lessons has been on developing the ability to communicate meaningful information which centers around the learner’s identity – such as likes and dislikes, talents and hobbies, and his or her daily schedule.

 First semester lessons included intensive pair work and occasional presentations before the entire class. Because of its importance in language learning repetition was plentiful. But personalizing the material in a way that will draw upon the students’ growing awareness of their individuality - the most effective way to increase communication at this age – is how we want to build on what we have studied thus far.

 As one way of minimizing anxiety, hesitation and the fear of making mistakes we recently introduced a competitive but cooperative activity based on UNO, a card game already familiar to all of the students. The particular adaptation of the game we came up with provides, in a relaxed setting, groups of five or six students with prompts for an activity that incorporates reading, speaking and listening. It allows students to review and consolidate previously learned material. It takes the learner from controlled practice to free practice. It will also help teachers check students’ readiness for an assessment of the most recent unit of study (present simple with expressions of time to describe one’s daily routine).

 Initially, student production was somewhat limited. But in successive rounds of the game students could be seen helping and challenging each other. Multiple opportunities and attempts at production, in a competitive but light-hearted atmosphere, gradually produced lengthier utterances, greater fluency and increased confidence. Another advantage of a recursive, reflective activity like this is the impetus it eventually provides for students to engage in self-monitoring and self-correction.

 This type of lesson, with an emphasis on cooperation and mutual encouragement, represents the continuation of an approach started in last year’s grade five classes, but incorporates more opportunities for students to also mentor one another as they mature and as they progress in their study.

 6年生の授業では、児童にとって身近なテーマを通して、意味のある文脈で英語を話せるようになることを目標としています。例えば、好きなことや嫌いなこと、得意なことや趣味、一日の予定などです。
 
 1学期は、授業の前半に毎回、ペアワークや簡単なプレゼンテーションを行いました。言語学習において、繰り返して練習することは大切だからです。しかし、6年生にもなると、周りの目も気になり出します。この年頃の子どもたちが英語でコミュニケーションをたくさんとるために最も有効な方法は、私たちがかつて学んできた方法で築き上げることではないかと考えました。

20171205-1.jpg20171205-2.jpg

20171205-3.jpg20171205-4.jpg

 児童が間違うことへの恐れや恥ずかしさを最小限にして英語を学習する手段として、最近、UNOのようなカードゲームを独自に開発しました。子どもたちは既に遊び方を知っており、また、競争するだけでなく協力しなければゲームが進まないというのが特徴です。5~6人が1組となり、リラックスした雰囲気の中、ゲームは進みます。カードを出す時に必ず、書いてある英語を言わなければならないので、読むこと、話すことが求められます。他のメンバーも、友だちの言う英語を聞かなければならないので、聞く力も培われます。このゲームをすることで、6年生では、児童が習った英語を復習し、より確かな力へとつなげていくことができます。また、教師に「言いなさい。」と言われて強制的に練習しているのとは違い、子どもたちの方から主体的に練習しているという状況を生み出すことができます。また、私たちも、ゲームの様子を見ることで、子どもの理解度を把握することもできます。
 
 児童が自分で英語の表現を創り出すという点では限りがありますが、このゲームを何度もしているうちに、友だち同士で協力し、助け合っている姿を見ることが出来、嬉しく思いました。このような暖かい雰囲気の中、英語を話す機会を増やすことで、児童は次第により長く、スラスラと英語を話すようになり、自信へと繋げることができます。もう1つの利点として、このような活動を続けていく中で、子どもたちはセルフモニタリング(自分で自分の状態を観察する)し、間違っても、自分で修正する力をつけることもできます。
 
 このように、協力し、助け合って学ぶことを大切にした授業を通して、去年から学んできたことにもさらに磨きがかかってきました。児童たち自身ができるようになったという実感を得やすく、自信につながるからだと考えます。

(2017/12/5 小学校教諭 ジェームス・バーンズ)