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2013年09月27日

そろそろ

 そろそろ本格的な大学受験の季節です。
受験を前に志望学部関連の本を読んでおきたいという人も多いと思います。毎年、図書室にもそんな高3生がやってきます。蔵書検索のパソコンは自由に使えますが、なかなかうまく探せずあきらめてしまう人もいます。そんな時はカウンターで相談してください。
 本や雑誌の記事などを探せる便利なデータベースもあるし、アドバイスできる事もあるかと思います。自分がどんなものを読みたいのかというキーワードや情報を持って来るのを忘れずに!

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 日本の論点(文藝春秋)は、その時の旬の話題を専門家が2~4ページくらいにまとめた評論です。毎年出版される雑誌のようなものなので、バックナンバーもチェックしてみるといいかもしれません。
 ちなみに2013年版には、尖閣諸島問題、再生可能エネルギー、尊厳死からキラキラネーム、ロングブレスダイエットと様々なジャンルの記事が掲載。

2013年09月25日

先輩からのおすすめ本 3

 昨日に続き、今日はKさんからのおすすめ本です。彼女は在学中からくまモン好き。好きだけではなくこういったプロジェクにも興味を持ち「将来自分も携わっていきたい!」を目標に受験に取り組み、達成させました。

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 私は雲雀丘学園高等学校の卒業生です。
もともと読書が好きだったのもありますが、図書室は居心地がよく3年間通いつめました。図書室の南竹先生には本だけでなく、進路のことなどいろいろな相談にのってもらいました。きれいに整っていて司書の先生がいる、この図書室で過ごせたことは大切な思い出です。
 今回は、そんな私が本を紹介しようと思います。

くまモンの秘密~地方公務員集団が起こしたサプライズ/熊本県庁チームくまモン (幻冬舎)

 くまモン!!!それは今や、知らないひと人はいないと言っても過言ではないゆるキャラです。
 くまモンの商品売り上げは1年で293億円。熊本県のブランド価値向上への貢献は計り知れません。でも、そんなくまモンを育て上げたのはPRもキャラクタービジネスも経験ゼロの、しがない公務員集団・チームくまモンだったのです。
 この本は、公務員の常識を打ち破る自由な活動を展開し、成功を遂げたくまモンプロジェクトの全貌を著した一冊です。くまモンが好きな人はもちろん、PR戦略に興味がある人にもおすすめです。

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   右はKさんが卒業記念に作ってくれた消しゴムハンコ・くまモン。
     先生方への連絡メモに活躍中。
  
  

2013年09月24日

先輩からのおすすめ本 2

 先週、二人の卒業生が遊びに来てくれました。現在大学1年生、図書委員OGでもあるKさんと友人のTさんは在学中よくいろんな仕事を手伝ってくれていました(とても助かってたんですよ!)
 最近読んで印象に残った本の紹介をお願いしたら、早速書いてくれました。

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 私は、雲雀丘学園中・高等学校の卒業生です。
図書室には、中学のころからよくお邪魔しており、私の学校生活の中で1番の思い出の場所です。図書室の南竹先生も楽しい先生で、いろいろな相談に乗ってもらっていました。今回は、そんな私が本を紹介してみようと思います。

博士の愛した数式/小川洋子(新潮社)
 主人公である家政婦さんはある日突然、「記憶が80分しかもたない」という博士のもとへと派遣されます。そんな博士との生活は、毎日が“初対面”。博士にとって、“初対面”の人とコミュニケーションをとる方法は「数字」でした。
 やがて2人だった生活に、10歳の息子が加わり、3人の生活は歓びと幸せに満ちてゆきます。3人を結んでいるものは「数字」。博士が語る数字の魅力に、2人はどんどん引き込まれていきます。
 数学が嫌いだという人でも楽しめる、素敵なお話です。

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         確かTさんは数学が得意だったはず・・・
  
  

2013年09月19日

今宵は中秋の名月

 今夜は中秋の名月、お月見です。中秋とは旧暦の秋(7月、8月、9月)の真ん中の"日"を指す言葉で旧暦8月15日のこと。秋の名月を鑑賞する習慣は中国から伝わったもので、奈良時代にはすでに宮中などで月見の宴を開いていたと歌集や物語に書かれているそうです。

 ではなぜ、秋に月を見るの?それは月の高さと天気です。月の通り道は夏は低く冬は高いので、ちょうど見上げるのに適した高さの満月となると春か秋になります。しかし、「春がすみ」「秋晴れ」という言葉があるように、天気の良さでは秋。そこで、秋が月見のシーズンとなったといわれています。

 月の本コーナー。写真集や科学まんが、小説などを集めてみました。

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月は無慈悲な夜の女王/ロバート・A・ハインライン (早川書房)
 「夏への扉」で知られるハインラインが、今から50年近く前に100年未来の事を書いた作品。2076年、地球の植民地になり圧政に苦しんでいる月世界は、地球政府に対し独立を宣言します。革命の先頭に立ったのはコンピュータ技術者マニーと、自意識を持つ巨大コンピュータのマイク。一隻の宇宙船も一発のミサイルも持たない月世界人が、強大な地球に立ち向かうためにとった行動とは…
 現代のようにインターネットが普及するずっとずっと前に書かれた古典SF小説です

図解「月夜」の楽しみかた24 / 中野純(講談社)
 おぼろ月の音を聞き匂いをかぐ、木漏れ月を自作する、満月の最後を見届ける、月光で白い虹を作る、など特別な道具も専門知識も必要ない、日本古来より伝わるものから、筆者オリジナル鑑賞法まで、様々な月遊びを紹介。

2013年09月13日

佐藤真海さんのこと

 オリンピック招致に於ける東京の最終 プレゼンテーションに登場した佐藤真海選手。くるくる変わる表情とチャーミングな笑顔が印象的でした。佐藤さんは陸上の走り幅跳びで、アテネ、北京、ロンドンと3大会連続パラリンピックに出場している義足のロングジャンパーです。

 小さいころからスポーツに親しみ、夢だったチアリーダーにもなれた19歳の時、骨のがん・骨肉腫を発症、右足膝下を失うことになります。無事手術を終え、つらいリハビリや幻肢痛も乗り越え、義足をつけた佐藤さんは大学に復学しますが、以前のように夢や希望が持てない辛い日々が続きます。
  でも失ったものの事ばかり考えていてもキリがない、気持ちを切り替えてこれから進む道を考えよう。そう思い始めたとき出会ったのが「ディサビリティ・スポーツ」
 「ディサビリティ・スポーツ」とは、障がいを持つ人が楽しめるようにルールを変えて行われる運動やスポーツの総称で、リハビリや健康、生きがいなどを目的にしたものから、パラリンピックのような大規模なものまで様々あります。

 佐藤さんの新しい挑戦が始まります。「スポーツ義足」を作ってもらうと、普通なら走れるようになるまで2年かかるようなところを(バネが強いので扱いが難しい)、わずか2カ月でマスター。良いコーチ、良い義足に恵まれて記録をどんどん伸ばしていきます。
 大学卒業はサントリーに入社。仕事と練習とが存分にやれる環境と持ち前のバイタリティで、今年ブラジルで行われた大会では、5メートル02のアジア新記録をマーク。ロングジャンパーとして活躍し続けています。
 そんな佐藤さんが発病からパラリンピックの日本代表に選ばれるまでを自らまとめた1冊

夢を跳ぶ~パラリンピック・アスリートの挑戦/佐藤真海 (岩波書店)

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2013年09月12日

東京でオリンピック

 2020年、東京でオリンピックが開催されることが決定しました。
決定後は新聞等で、いろいろな企業の「東京オリンピックおめでとう」広告を目にしたと思いますが、この言葉、誰でもが使えるわけではないようです。
 キーワードは「知的財産権」  9/10の朝日新聞夕刊によると、「オリンピック」という言葉も五輪マークも国際オリンピック委員会(IOC)と日本オリンピック委員会(JOC)が商標登録として特許をとったもの。それらはもちろん、オリンピックをイメージさせる言葉などの勝手な商業利用は認められないとあります。なので商店街などが勝手に「日本代表、応援セール!」とするのはNG。
 それらの言葉を使って広告していいのは、IOCやJOCの公式スポンサーに限られます。このスポンサー企業とオリンピックの関わり、オリンピックの商業主義が目立ってきたのは1984年のロサンゼルス五輪からだと言われています。

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オリンピックと商業主義/小川勝 (集英社) 
 オリンピックをテレビ観戦していると、他のスポーツイベントとは違って、会場に広告看板がないのに気づいていますか?近代オリンピックの「格式」は、表向きにはそのように今も守られているといいますが、舞台裏では放映権料やスポンサー料が動き、競技自体にまで影響を及ぼすという実態があります。
 バレーボールのラリーポイント制や陸上競技のフライングなどのルール改正、選手のコンディションよりもアメリカのテレビ放映時間重視の試合スケジュールなど。でも一方でそれらの資金のおかげで税金の投入が回避され、途上国の選手が参加できるという現実もあります。
 スポーツを通して心身をきたえよう、世界各国の人と交流しよう、平和な社会を築いていこうというもともとの「オリンピズム」という理念。「商業主義」を実践する現状は、よいのか悪いのか?その両方の視点から客観的に解説した1冊。

 *あくまでも営利目的での使用が認められないだけで、皆さんがウチワに「日本代表、応援します!」と書いて応援するのはもちろん問題ないですよ。

2013年09月06日

NIEという取り組み

 NIE:Newspaper in Education と呼ばれる、学習に新聞を取り入れる試みが広がってきています。(例えば新聞の投稿欄に掲載されることを目標に、みんなで書く練習をするなど)
 校内にも、主要6誌の夕刊を読めるスペースができました。図書室下の3階のウッドテーブルのあるコーナーです。せっかくなので、図書室の「週刊朝日中学生ウィークリー」と「JapanTimes 週刊ST」(ほぼ英文の新聞)の2誌も置いてみました。

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 新聞にはこんな活用術も
新聞で学力を伸ばす~切り取る、書く、話す/齋藤孝(朝日新聞出版)
 新聞を「切り取り、メモを書き、人に要旨・コメントを話す」トレーニングをして、実用日本語を身につけようというものです。意味を多義的に持っている文学作品に対し、新聞で使われているのは一義的で明確に1つの意味を伝える、誰が読んでも意味が異ならない実用日本語。
 『実用日本語』は訓練をしないと身につかないけれど、訓練すれば誰にでも身に付く一生モノのスキル。そして「感性豊かに自分の気持ちを書いた」文章だけでなく、「意見を明確に論理的に書く」文章も身につけていくよいと齋藤さんはいいます。

新聞の力~新聞の読み方で世界が見える/橋本五郎(労働調査会)
 中学生の時に新聞記者になりたいと思い、夢をかなえた橋本さん。新聞を作る側から、歴史に残るスクープはどうやって生まれるのか?や取材の裏側「オフレコ発言」て何?など新聞がどうやってできるのかを、実際の記事やコラムを取り上げながら語った1冊。

 他にも、新聞との関わり方を書いた新聞の読みかた/岸本重陳(岩波書店) 池上彰の親子で新聞を読む!(毎日新聞社)  池上彰の新聞勉強法(ダイヤモンド社)などもあります。

2013年09月05日

駆け込み

 いよいよ、明後日から文化祭。準備も大詰めです。
今日も放課後、数人の中1生が駆け込みでやってきました。パソコンで検索、何冊かの本を机に広げ見比べて「こっちがいい」「こっちが見やすいんちゃう?」と相談しています。作品の色付けの見本になる写真を探しに来た模様。

 先日は図書室からみえる中1の教室窓際に、なにやらかわいらしい4本足の茶色い物体が3匹、行儀よくぶら下がっているのが見えていました。どんな展示になるのか楽しみです。

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 無事、選りすぐった1冊が貸出されていきました。

(と書き終わったところ、先ほどの中1生達がまた駈け込んできました!今度はなんだろう・・・)

2013年09月03日

世界の名建造物

 梅田にある空中庭園(梅田スカイビル)に行ったことがありますか?先日の読売新聞の記事によると、今、観光スポットとして外国人にとても人気がある場所だそうです。日本でも関西以外の人にはあまりなじみがないように思って(失礼!)いたので、ちょっと意外? 

 梅田スカイビルは今年で20周年、来場者は述べ8万人以上、そのうち3人に1人が外国人なんだそうです。なぜ外国人観客に人気なのか?2008年、イギリスの新聞『ザ・ダイムズ』が世界の名建造物と銘打って取り上げた20カ所に、唯一日本から選ばれたのが梅田スカイビル。
 その他は、ダージ・マハル(インド)、英国国会議事堂(イギリス)、 パルテノン神殿(ギリシャ)、 コロッセオ(イタリア)、アンコール・ワット(カンボジア) などいずれも世界の建造物の中でも重鎮ばかり。
 その中で空中庭園は「これほどスリルのある建物はない」とのコメントが。それ以降、海外の観光ガイドに掲載されるようになり、韓国やフランス、イギリスなど欧州、インドなどから多くの観光客が訪れているのだそうです。

 同じく名建造物に選ばれた、シドニーのオペラハウスやスペインのサグラダ・ファミリア、ドバイのブルジュ・アル・アラブなどをちょっと変わった角度から眺めた写真集があります。
世界の20世紀建築/ベルトラン・ルモアンヌ(創元社)
 『空から見る驚異の歴史シリーズ』の1冊。20世紀の建築とは建築家の独創性とそれを支える技術の結晶なのだそう。この本は展開式になっていて、ページをめくり、広げる写真集です。下の写真ではちょっとわかりにくいですが、展開すると倍の大きさの写真が見られます。

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 右はザ・タイム紙にも選ばれたパリのポンピドゥーセンターの展開写真。美術館や図書館を併設した文化施設として、古都パリに現れた大胆で斬新な近代芸術建築です。
 


 ちなみに外国人の上げる日本の観光地のベスト3は、1位から順に広島平和記念資料館、赤い鳥居が並ぶ京都の伏見稲荷大社、奈良の東大寺大仏だそうです