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2015年09月28日

スーパームーン

 旧暦の8月15日にあたる昨日は中秋の名月でした。
お天気も良く大きな丸い月がとてもきれいに見えていました。見上げた人も多かったのではないでしょうか。
 ただ今年は満月より1日早い名月で、今夜が満月。しかも、スーパームーンです。
スーパームーンとは、月が地球に最も近づいたときに、満月もしくは新月の形になった月の姿、またはその現象のことで、2011年の記録では、最も遠くにあるときの満月よりも約14%大きく、30%も明るく見えたそうです。
今夜もきれいにみられそうですよ。

  FULL MOON/マイケル・ライト (新潮社)
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2015年09月24日

先輩からのおすすめ本 6

 先日、昨年の卒業生Ⅰさんが図書室を訪ねて来てくれたので、おすすめの本を紹介してもらいました。

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 私は本が好きで、中高6年間を通じ、図書室で様々な本を物色しました。
時には部活や勉強で図書室と疎遠になってしまった時期もありましたが、中高6年間の思い出の場所の一つです。今日は久しぶりに図書室の本を物色したので、オススメの本を紹介します。

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645 私、コスモの目になる!盲目の馬と少女のこころの交流/橘内美佳(主婦と生活社)
 この本は正に人馬一体となり、互いに助け合うという感動の物語です。
恐らく「感謝」の気持ちが自然と出てくると思います。実際、私は久しぶりに題名を見ただけで、「感謝」と言う言葉が頭をよぎりました。
 動物に興味がある人、動物心理学に興味がある人は是非読んでみてください。
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 Ⅰさんは大学では、文学部で総合心理学を勉強しています。今後、動物心理学を専攻していきたいのだそうです。
 一言で動物心理学といっても様々で、動物の行動や心理の研究するのはもちろん、動物たちを用いて人の心を癒す「アニマルセラピー」もそのひとつで、Ⅰさんはその勉強をしたいと言っていました。
 紹介してくれた本は、実際に青森県の高校の馬術部でおこった女子部員と盲目の馬・コスモとの3年間の記録です。

2015年09月19日

ひばりの図書室 9月号配布しました

        本日、ひばりの図書室9月号配布しました。

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今月号は、読書の秋を前に、前期図書委員達からのおすすめ本をコメントと一緒に掲載しています。

 *文化祭で資料としてかりた本の返し忘れはないですか?
  もう一度、教室を見渡してみてくださいね。
  

2015年09月15日

いえいえ、文理(芸)融合

 宿題に、試験勉強に追われ「あー、もう、何のために勉強するんやろう?」と思ったことがある人、いると思います。
 志村史夫さんはその理由を「物事をその日の気分できめるのではなく、自分の頭できちんと筋道立て考えることが出来るようになるためだ」と言います。
 
文系?理系? ~人生を豊かにするヒント/志村史夫(筑摩書房)

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これからは、文理融合はもとより芸術もあわせた『文理芸融合』な人が求められると志村さんは言います。 

 大切なのは想像力と、物事を適切に処理できる力(智慧)。特に智慧は教科書を丸暗記しただけで身につくものではなく、筋道を立てて考えることが大切。そしてその原動力になるのは、疑問を持つことだといいます。これが出来そうで案外難しい。

 あなたは重要な現象に目をとめることが出来ますか? そもそも、その現象を重要と思えますか?強い関心をもてますか?子どもの頃は色々な事に「なんで?」と思っていたと思います。そんな「素直な観察」の基盤になるのは感性。感性を磨き大事にしましょう。志村さんは主体的に物事を考えていくことの大切さ楽しさを説いています。

 前回紹介した本も、本書も、「文系」「理系」という垣根をとっぱらった、バランスのとれた知性とは何か?「理文両道」を行くにはどうすればいいのか?を提案しています。
 文系か、理系のコース選択を迷っている人の直接の参考にはならないかもしれない2冊ですが、すべてはなんらかの形で繋がっています。学校の成績だけで、自分は文系、理系と決めつけないで、文理融合センスの磨いていきましょう。

2015年09月10日

理系?文系?

 昨日、高校1、2年生を対象に2つの講演会が開かれました。そのうちのひとつが 『文理選択の考え方、進め方』というテーマ。進路を考えるにあたり、最初に出てくる分かれ道です。

 日本における文系、理系の定義は、明治時代に旧制高校が作ったものだといいます。黒板とノートだけで学べるお金のかからない学部が文系、実験設備などにお金がかかる学部が理系。お金がかかる理系の生徒数は絞りたいので、数学の試験をして「文系」と「理系」に振り分けたのだそうです。
 そんな受け入れ側の事情もあり、昔は文系人間が主流だったとか。

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理系バカと文系バカ/竹内薫 (PHP研究所)

 物理学専門でサイエンスライター(作家)としても活躍する竹内さんいわく
 「理系バカ」とは、自分の好きな世界に没頭しすぎて、極端な行動に走りやすい。例えば、相手の関心のないことを延々と話す、新型商品を買うために徹夜して並ぶ、できれば他人と深く関わらないで生きてゆきたい、と思う。
 
 「文系バカ」とは、他人の情報を鵜呑みにして、その場の空気に流されやすい。
例えば、取扱説明書は困った時にしか読まない、社会に出ると因数分解なんて必要ないよと言った事がある、ダイエットのためにカロリーオフ飲料をガブ飲みする。

 自分はどちらに当てはまるだろう?本書にはチェック項目が挙げられていて、両者の行動パターンから見えてくる思考の偏りを分析しています。
 しかし、大事なのは理系バカ、文系バカに陥らないための文理融合センスを磨くこと。そのための5か条も提案しています。

2015年09月03日

今日の図書室

 昨日と今日の2日間、学園小学校の2年生達が授業で図書室にやって来ました。
授業で壁新聞を作るのだそうです。昨日は全員で校内巡り。今日は気になった場所を再訪して記事を書くそうで、図書室にもたくさん来てくれました。

 書架の間に入ってしまうと見えなくなってしまうちびっこ達。図書室の様子をスケッチしたり、書架にならぶ本の書名をメモしたり、検索用パソコンを使って知っている本を探してみたり。出来上がった新聞は、中高にも届けてくれるそうです。

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 昨日は校内探険。文化祭準備で資料検索する中学生の様子に、興味津々。


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  早速、今日は自分でも試してみよう。 いい記事は書けたかな。

2015年09月01日

こんな本を読んだ ⑥

 国語科で中2B担任、図書係でもある岩瀬先生が、夏休みに一目ぼれをした。
じゃなくて、こんな本をよんだ。

ある小さなスズメの記録/クレア・キップス著 、梨木香歩・訳 (文藝春秋)

 書店で一目ぼれして購入した本です。
まず美しい装丁に目をひかれます。柔らかなクリーム色の表紙、そこに書かれたかわいらいいスズメのイラスト、そして鮮やかな赤い帯。作り手の本への愛情を感じます。

 第二次世界大戦下、夫をなくしたある老ピアニストが生まれたばかりの一匹のスズメと出会います。スズメはクレランスと名付けられ大切に育てられます。クレランスは、キップス夫人を親のように慕い、ヘアピンやトランプで遊び、毛布にくるまって眠り、さらにある特異な才能を開花させます。
 その特技は戦時下の人々の心を慰め、勇気づけるようになりますが……、その特技が何であるかは、本を読んでたしかめてください。

 この本には、自分の大切な存在への接し方が書かれています。それは、とにかく一緒にいて、相手のことをよく見てよく聞いて、そして丁寧に接するということ。
小さなスズメと人との間に生まれたたしかな信頼、それは奇跡のような交流です。
 この物語に触れた人は、きっと心が温かくなることでしょう。本を読むことの悦びを思い出させてくれる本だといえます。

 訳者は「西の魔女が死んだ」の梨木香歩さん、解説は「博士の愛した数式」の小川洋子さんです。そして表紙のかわいらしい絵は酒井駒子さん(荻原規子さんの「レッドデータガール」の表紙の絵の人です)によるもの、ここまでくれば文句のつけようがありません。 皆さん、ぜひ手に取って読んでみてください。

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   中には、実際にトランプで遊んだり、毛布にくるまるクレランスのモノクロ写真も。 
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 岩瀬先生が赤い帯に魅かれて手にしたのは文庫判です。
 図書室にあるのは単行本でブックケースに入っています。このケースのデザインがそのまま文庫本の表紙になりました。