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第156回芥川賞

先日、直木賞と一緒に発表された芥川賞を紹介します。

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 しんせかい/山下澄人(新潮社)
 偶然、見つけた新聞記事を読んで、生まれ育った街を離れ、俳優や脚本家を目指す若者たちのための演劇塾へやって来た主人公・山下スミト。
 そこは「谷」と呼ばれ、お金がかからない代わりに、自給自足の共同生活を送りながら演劇の勉強をする場所。十代の終わりの2年間の、苛酷だけれどかけがえのない「谷」での経験を描いた作品です。

 山下さんは、劇作家、俳優としての顔ももっていてます。
この作品の主人公にも自分の名前をつけていますが、実際、山下さんも自宅に間違えて配達された新聞の募集記事をみて、北海道にある劇作家・倉本聡さん主宰の『富良野塾』に入塾し演劇の勉強をしたそうで、この作品は私小説ともいわれています。
 表紙の題字は倉本さんが書いたものだそうです。