探究的な授業〔 日常的に思考力を育む 〕
探究的授業
中2探究「問づくり」
中学2年生「探究基礎」にて「問いをたてる」と授業をしています。
本校の高校1年生の探究では、自分で探究論文の問いを立てて、研究していきます。
自分の中の問いというものは、思春期の多感な時に初めて経験する中で不思議に感じたり、疑問に感じたことから生まれてきます。
これは、大人が考えるよりも柔軟な問いが誕生し、私たち大人も一緒に考えてみたくなります。さらに我々大人は、子供たちの問いに対して一緒に考え、研究する中で新たな気づきをもらい、様々な視点を子供たちから学びます。
その第1歩として、「きずきの森」の体験学習から問いを立ててみましたので、1部紹介いたします。
教師側も生徒が作成した小さな問いから自分では気づかないことたくさん教えてもらいました。
Aさん
①問い モリアオガエルはいつから日本にいて、どんな生態で、なぜ絶滅危惧種になったのか。
②仮説 戦後ぐらいからいて、オタマジャクシは水の中で生活し、カエルは水辺(陸)で生活する。戦後から、森などを資源として伐採していったから。
③動機 ガイドさんからいろんな話を聞いて、モリアオガエルに興味を持ったから。
Bさん
①問い 森の大きさや木の多さと森のなかの音の大きさ(例えば生物の鳴き声や水の流れる音)はどのような関係があるのか
②仮説 森が大きく、周りに木が多いほど音は聞こえにくいのではないか。
③動機 騒音などの問題を解決するにはどうすればいいのか知りたい。森の新たな役割を発見したい。
Cさん
①問い きずきの森で10年程前に植えられた木は、なぜあれほどまでに成長したのか。
②仮説 きずきの森に豊富な水があること、土の栄養の高さ、外来種のハリエンジュが駆除されたこと
③動機 町などでよく見る木は、10年以上前のものでもきずきの森のものほど成長していないから。
Dさん
①問い きずきの森に植えているエゾノウワミズザクラはなぜ人間も鳥も食べられるのか
②仮説 人間と鳥の体の構造が似ているから同じような食べ物を食べられる
③動機 おばあちゃん家に植えてあったエゾノウワミズザクラに鳥が止まって食べていたので、自分も食べてみたら美味しく感じたから
Bさん
①問い なぜ虫に食べられる葉と食べられない葉があるのか
②仮説 虫に葉の好みがあるから
③動機 虫に食べられた葉があって、その近くに虫に食べられていない葉があったから
Eさん
①問い なぜ秋の七草粥はないのか
②仮説 希少であまり簡単に取れなくて、国民が毎年粥にして食べられるほど数がなかったから。
③動機 春の七草は聞いたことがあるけど、秋の七草は聞いたことがないので、なぜだろうと思ったから。