探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
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探究ゼミ「法律を学ぶ」第10回再審
本日の昼休みに探究ゼミ「法律を学ぶ」第10回を開催し、中1~高3の28名が60ホールに集まりました。
今日のテーマは、「袴田事件再審無罪」です。
1966年、静岡県でみそ製造会社専務宅が全焼し、4人の遺体が発見された事件で、警察は強盗殺人事件として捜査を開始し、みそタンク内で見つかった5点の衣類を証拠として、同社従業員だった袴田巌さんを同容疑で逮捕・起訴しました。公判では一貫して無罪を主張しましたが、1980年に最高裁で死刑が確定し、翌年に第1次再審請求、さらに2008年に第2次再審請求をして、2014年に静岡地裁で再審開始が決定され、袴田さんは釈放されました。2023年には、一度決定を取り消した東京高裁も再審開始を認め、同年に静岡地裁で再審は開始され、9月26日、静岡地裁は「5点の衣類は、捜査機関によって捏造されたと考えるほかない」と厳しく批判、袴田さんに無罪が言い渡されました。袴田さんは拘禁反応とみられる症状が残り、公判には姉のひで子さんが出廷していました。今後の焦点は「検察が控訴するのか」「賠償はどうなるのか」に移ります。刑事補償のみならず、国家賠償の可能性もあります。検事や刑事が、被疑者が犯人ではないと知りながら証拠を捏造して逮捕勾留した時などに適用されます。
この裁判をどう考えるか、皆で意見交換しました。
「えん罪の被害者を償いきれない。真犯人とねつ造者を探すべし」「死刑が執行されてなくて良かった」「裁判所が謝罪を表明したのは大きな進歩」「袴田さんの名誉回復とメンタルケアを国がサポートすべし」などの意見がありました。
次回は10/8に60ホールで開催します。多くの参加を期待しています。