探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
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探究ゼミ(法律を学ぶ第14回)「昔話法廷~舌切りすずめ」
今日、探究ゼミ「法律を学ぶ」第14回を開催し、中2~高2の11名が社会科教室に集まりました。
今日のテーマは、「昔話法廷『舌切りすずめ』」です。NHKのEテレで放送していた昔話を裁判したらどうなるかという番組を視聴したうえで、感想を書いてもらいました。
被告人は、すずめ。舌を切られた仕返しに、おばあさんを殺そうとした殺人未遂罪に問われています。すずめは、有罪か?それとも無罪か?
検察官の陳述は、以下の通りです。
おばあさんとおじいさんと三人で暮らしていたすずめは、おばあさんが作った洗濯のりを全部食べてしまったことで、おばあさんの怒りを買った。そして、はさみで舌を切られ、家から追い出されたことに恨みを抱いたすずめはおばあさん殺害を決意し、探し訪ねてきたおじいさんに、大きいつづらと小さいつづらを差し出し、小さい方を選ばせ持って帰らせた。すずめが小さいつづらに入れていたのは、強欲なおばあさんをおびき寄せるための小判である。思惑通り、おばあさんは、大きいほうのつづらももらいに来た。すずめは、おばあさんにつづらを渡し、中に入れておいた大量の毒蛇や毒虫に襲わせ殺そうとした。
すずめは、「渡したつづらの中は小判」と容疑を否認。弁護人も無罪を主張。すずめが、大きいつづらの中に入れたのは、毒蛇や毒虫なんでしょうか?それとも、すずめの言うとおり小判なんでしょうか?
視聴後、結論を聞くと、有罪派3対無罪派8でした。有罪派は「動機が十分あり」「箱の中の小判の行方は?」、一方、無罪派は「金をたばねる帯にすずめの指紋とい物証あり」「推定無罪。疑わしきは罰せず」などの意見がありました。
事実認定の相違がある場合、当事者しか真実は知りえません。従って、検察は証拠固めをせねばなりませんが、証拠が弱かった分、無罪派が多くなりました。論証するばあい、エビデンスが重要なことを考えさせられるテーマでした。
次回は11/16に社会科教室で開催します。多くの方の参加を期待しています。