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探究ゼミ「行動経済学」第3回ナッジ
探究ゼミ「行動経済学を知ろう」第3回(11/11)のテーマは、2017年にノーベル経済学賞を受賞したセイラー教授の唱えた「ナッジ」です。
「ナッジ」とは、「人々に対し強制することなしに、いかに自発的に行動変容を促すためのメッセージ・デザイン・仕組み・制度」のことです。写真は、アイスランドのある街で実施された、交通安全対策として横断舗装に書かれただまし絵。これで一時停止する車が確実に増えたそうです。
この「ナッジ」の研究は、2010年のイギリスを皮切りに、世界中で研究が広がり、日本でも横浜市を皮切りに200以上の自治体が取り組んでいるテーマとなっています。また、医療現場でもこの取組は進んでいっています。具体的には、「未納税者にどう納税してもらうか」「がん検診の受診率をいかに高めるか」「医療受診のキャンセルを以下に減らすか」などの事例を、皆さんと勉強しました。
次に、大阪大学松村教授の書かれた「仕掛け学」についてもご紹介しました。「人々がわくわくしながら選択したことが、社会課題改善につながっていく」ことがテーマになります。
「ハロウィーンで出たごみを回収する企画」「オランダでの運河のごみを観光客が楽しみながら回収する企画」「雪国の雪下ろしを体験型イベントとして観光客を集める企画」などの事例を紹介させて頂きました。
今回のシリーズは、3回で終わりますが、行動経済学という学問は日が浅く、これからも研究は進んでいくことと思います。アップデートして、また皆さんにお話しできる機会があればと思っています。