探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
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探究ゼミ「法律を学ぶ」第7回 段ボール
今日の昼休み、探究ゼミ「法律を学ぶ」第7回を開催し、中1~高3の29名が会議室に集まりました。
今日のテーマは、文化祭の段ボールです。
「中学高校の生徒さん、先生へ 文化祭でダンボール必要なの分かりますが、店員に相談せず、ダンボール置き場から全て持っていくのは困ります」こう呼びかけるスーパー店員のツイートが話題になっています。
スーパーに約10人の学生が来店。1人あたり、厚さ15㎝のダンボールを持ち去ったそうです。店員から学生たちに声がけしたものの、無視され、持ち帰られてしまったようです。投稿者は「無断で大量に持っていくことが、他のお客様のご迷惑になっていることを理解していただきたい」「ダンボールを持っていくこと自体は、店としては怒りません。お願いだから、店員に相談してください」とつづってます。スーパーの中には、購入品を入れるために、客にダンボールを提供しているところもみられます。ダンボールを無断で持ち帰ることに違法性はないのでしょうか。
店舗は購入者の便宜を図るためにダンボールを無償提供していて、購入者でない人が無断で大量にダンボールを持っていく行為は窃盗罪と理屈をこねれば、窃盗だといえなくもないでしょう。一方、店舗側は、個数制限を表示せず、ダンボールを提供しているのだから、自由に個数無制限で持ち出してよいと考えれば、窃盗罪は成立しないでしょう。許諾を得れば譲渡が成立するが、購入者以外が無断で持ち出せば窃盗になりかねません。
友人同士で文房具を貸し借りするのは、民法で使用貸借にあたること、無償の行為とはいえ、契約にあたることなどを話しました。
感想として「そもそもツイートを鵜呑みにしていいのか」「何も買わずに持ち帰るのは窃盗に近い」「法律というよりモラルの問題」「まずは対話すべし」「どっちともいえる問題は難しい」「簡単な問題だが法的に考えると難しい」などありました。何気ない行動からトラブルは起こります。紛争解決の手段が法です。モラルで済むか、済まないか、法的に考えてみるのも良いかもしれません。
次回は、9/13に60ホールで開催します。多くの方の参加を期待しています。