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Hibari 探究プロジェクト - 雲雀丘学園中学校・高等学校
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探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕

探究ゼミ

探究ゼミ「法律を学ぶ」第8回裁判

本日、探究ゼミ「法律を学ぶ」第8回を開催し、中2~高3の15名が社会科教室に集まりました。

今日のテーマは、「紀州の資産家殺害事件 元妻の被告 初公判で無罪主張」です。

和歌山県田辺市の資産家で"紀州のドン・ファン"とも呼ばれた会社社長を殺害したとして、殺人などの罪に問われている28歳の元妻の初公判が、和歌山地方裁判所で開かれ、元妻は「私は社長を殺していないし、覚醒剤を摂取させていません」と述べて、無罪を主張しました。2018年5月、田辺市の会社社長が自宅で急性覚醒剤中毒で死亡したことをめぐり、元妻のが、何らかの方法で致死量の覚醒剤を摂取させて殺害したとして、殺人などの罪に問われています。
12日、和歌山地裁で開かれた初公判で、元妻は「私は社長を殺していないし、覚醒剤を摂取させていません」と無罪を主張しました。
検察は「被告は財産目当てで結婚し、完全犯罪により、ばく大な資産を得るため、覚醒剤を摂取させて殺害した」と主張し、「被告は2017年12月に知り合い、2018年2月に結婚したが和歌山に定住せず、夫は周囲に『離婚したい』と漏らし、この頃から被告はインターネットで『完全犯罪』『薬物』『覚醒剤 死亡』といったことばを検索していた。そして、事件の前月に密売サイトの関係者に連絡して致死量の3倍以上にあたる覚醒剤3ミリグラム以上を注文し、十数万円を支払って覚醒剤と思われるものを入手した」と説明しました。当日の状況については「夫が覚醒剤を摂取したとみられる時間帯に、被告は自宅で二人きりになっていて、十分な犯行機会があった。遺体を詳しく調べた結果、胃の内容物の覚醒剤の濃度が特に高く、口から覚醒剤を摂取させた」と述べました。その上で「事件直前の時期には離婚されうる状況で、被告は財産を得られないと経済的に余裕がなくなる状況だった。自殺の動機は見当たらず、覚醒剤の使用歴や入手した形跡もない」として、元妻が事件の犯人だと主張しました。

一方弁護側は「これは本当に事件なのか。事件だとしても、本当に被告が犯人なのか。最もそばにいて疑われるはずの被告が、殺意を持って覚醒剤を飲ませたのか、このあたりが解明されなければ、単なる疑わしい人を処罰する裁判になる。本人に知られないまま被告が覚醒剤を飲ませることができるのか、考えてほしい」と訴え「当時の状況が防犯カメラにうつっているわけではなく、野崎さんが覚醒剤を口から飲んだということしかわかっていない。被告が殺すつもりで覚醒剤を飲ませたということが本当に間違いないと言い切れるのか、疑問が残るのであれば、無罪としなければならない」と主張しました。

この裁判をどう考えるか、皆で意見交換しました。
「動機十分、検索履歴も残っているから有罪」「この証拠では有罪にできないので無罪」「疑わしきは罰せずゆえ、有罪にするのはむちゃくちゃだ」「無罪と有罪で決めがたい」「あくまで無罪推定の原則を重視すべし」と意見は分かれました。物証なき裁判ゆえ大変難しい事件です。

次回は9/24に開催します。次回も社会科教室です。多くの参加を期待しています。

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