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探究ゼミ「法律を学ぶ」第9回台風とイベント
今日の昼休み、探究ゼミ「法律を学ぶ」第9回を開催し、中1~高3の33名が会議室に集まりました。
今日のテーマは、「台風とイベント」です。
9月18日、台風のさなか、あるベテランロック歌手が福岡のドームでコンサートを開催しました。主催者によると開催への要望が強く決行したものの、公共交通機関は運休しており、帰路はタクシー待ちの長蛇の列ができたそうです。チケット購入者へは、参加断念者へは返金をし、参加希望者は自分の判断で必ず安全を確保でき、帰路につける方のみ来場するよう、予め呼び掛けていました。他のイベントが帰路困難なため中止した中、開催したことを、法的に考えてみました。
返金を行い、帰路のある人のみ来場するよう呼び掛けていたとすると、会場内で待っている時に風で怪我でもしない限り、主催者側に法的責任はないことになります。
生徒は、「開催は正しかった」「自己責任」「個人の自由で自己決定権」「いい思い出があればしんどくてもよかった」「タクシーで困る人より中止で困る人のほうが多い」という意見もありました。他方、「台風襲来が分かっていたら常識的には開催しなかったほうが良かった」「道中が危険であり、台風で行けない人が出るのは不平等」「ファンが怪我したら歌手も悲しむ」という道義的責任の意見もありました。さらに「安全が保障されない以上、返金か別日に開催すべき」という意見もありました。ただ「延期」は、スケジュールや会場予約を考えると現実的には難しいでしょう。
全ての人が納得する決断というのは、大変難しいです。決行を決断した人も、悩みぬいてのことと思われます。こういう時、主催者によって決断が異なることはやむを得ないとは思います。法的な判断と、別のレベルの判断があることに気づき、何事も決断は難しいことがわかってもらえれば幸いです。
次回は、9/27に60ホールで開催します。多くの方の参加を期待しています。