探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
探究プロジェクト
京都大学工学部によるオンラインミニ講義フェス Vol.3
9月24日(土)に第3回として松田建児先生と藤田晃司先生に講義をしていただきました。
松田先生には『光機能分子の世界-色素から光モーターまで』というタイトルで講義をしていただきました。聖徳太子が制定した冠位十二階において,紫が最高位であることと天然色素の入手難易度には関係があるなど歴史的に面白い話もしていただきました。色々なお話の中で特に興味深かったのは分子モーターを車輪に当たる部分に組み込んだナノカーによる国際大会が開かれているというものでした。物自体のスケールは小さいですが,そのメカニズムの壮大さは計り知れません。分子モーターは分子に光を当てることにより,次々と構造が変化し繰り返されることによって成り立っているそうです。
次に,『ガラスの科学』と題し,藤田先生に講義をしていただきました。ガラスは固体でありながら結晶構造を持たない珍しい物質であることからお話は始まりました。一般には,密に敷き詰められた最密充填構造を持つものが多いようです。最密充填構造の例として蜂の巣のハニカム構造が有名ですが,トウモロコシの粒も最密充填構造になっているというのには目からウロコでした。光ファイバーのお話もしていただき,情報を伝達するためには透明性が重要なファクターであり,1kmの厚みのあるガラスを通してモノが見えるほどの透明性があるそうです。
今回も非常に興味深いお話をしたいただき,生徒達もその技術に驚いていたようです。
松田先生,藤田先生,ありがとうございました。