探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
探究プロジェクト
【関西電力(株)~探究プロジェクト・原子力発電研修ツアー~】
今回の探究プロジェクトでは、関西電力(株)原子力研修センターとエルガイアおおいにお邪魔してエネルギーに関する勉強をしました。
一行はバス揺られて約2時間、福井県高浜町にやってきました。高浜町は豊かな自然に溢れる街です。
ここにある原発の研修センターでは発電、管理、保修業務の訓練を行っています。
関西電力(株)で作業ミスが連続して起きたことを受けて、再発防止、教育を行うために研修センターが設立されました。
安全に発電を行うために現場での訓練の内容も多岐にわたっています。
自然の放射線以外ない環境(被爆しない環境)で、まったく同じ機器や設備が整備されています。
事故の状況を再現したものも置かれており、教育と訓練に活かされています。
2枚目の写真は、ステンレスで製造されていないといけないものが銅合金でつくられていたため、信号が誤送信された不良品です。
アメリカ製のもので、管理も不十分だったそうです。
他にも違う材質を使っていたものや、ワンポイントアドバイス集などがが展示されています。
点検中の美浜原発では、5名が火傷で亡くなった痛ましい事故もありました。
配管が破れて140℃の10気圧の水が噴出したため、水蒸気になりその現物も展示されています。
水の流れが乱れるような配管の構造や点検不備が原因でした。
線量計では作業していい時間と放射線量を管理しています。それは全体の8割程度と決められています(約10時間)。
被曝量は100ミリシーベルトなら影響はないとされています。関西電力では管理が50ミリシーベルトでなされています。
ミリシーベルトの1000倍のシーベルトで致死率が5%になります。
ちなみにレントンゲン撮影でで0.06ミリシーベルトの被爆量になります。
塩にも放射線が含まれていることは驚きでした。
カリウム40が放射線があるので線量が高くなりますが、身体には問題はありません。
ちなみに放射線区域は飲食、トイレも一切禁止になっています。
「人は間違える」このためボタン一つひとつにカバーがされています。
燃料取り扱い関係作業の訓練場も見学しました。とても大きな規模の設備でした。
関西電力のPR館であるエルガイアおおいも見学させていただきました。
大飯原発とまったく同じ制御装置が入っていました。
大飯発電所では関西電力の職員の方は400人、関係会社の方もあわせると2000人近くの人が働いているそうです。
美浜の3号機、高浜の1.2号機はデジタルパネルで操作されているようです。
年間40日から50日この場所でチームワークや連携確認など、あらゆる場面を想定した訓練が行われています。
全交流電源停止など福島第一原発のときに起きた場面も再現し、シュミレーションが行われています。
多くの学びがあり、壮大な発電システムのもと私たちの生活が保たれているのだと実感したことだと思います。
素晴らしい体験をありがとうございました。