探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
探究プロジェクト
探究プロジェクト「文学模擬裁判」1日目
昨年度に引き続き、今年も本校で「文学模擬裁判」が始まりました。
昨年度の様子はこちらです。
このプロジェクトは、龍谷大学文学部准教授の札埜和男先生をお迎えし、芥川龍之介の作品『羅生門』について、本文の内容と、当時の時代背景などを参考にしながら、「下人の罪」を考えるものです。
今年は11人の少数精鋭、しかも10人が中学生という集団での実施となります。
初日の今日は、『羅生門』の舞台である京都の情景や平安時代の文化、作中に登場する言葉の説明を受けました。
芥川龍之介の最初のペンネーム、羅生門が実際にどんな姿、色であったのか、当時の京都の状況など、イメージが立ち上がってくるお話を札埜先生からして頂きました。
続いて、2つのグループに分かれて「作中の登場人物(下人と老婆)の人物像」について、意見を出し合いました。中学生とは思えない鋭い考察や意見が随所に見られました。
担当教員として、札埜先生を招聘し文学模擬裁判を行うのは2年目になりますが、やはり、「国語はことばを通して『人間』を考える科目である」という札埜先生の言葉は、何度聞いても心に刺さります。実は昨年度は、特に最初の2日間は、どうなっていくのか不安が強かったのですが、今年は期待が大きいです。良いものが作れるビジョンは、今日1日でも見えてきたように思います。
今日の最後に、各グループで、裁判官・検察官・弁護士・被告人・証人を、それぞれ決めました。残る3日間でみんながどう成長していくのか、見守りたいと思います。
また、昨年度の本校での取り組みを、書籍化して頂きました。
昨年度、中2の生徒(現在は中3)が、この文学模擬裁判を受講したあとに作成してくれた探究ポスターが札埜先生の激賞を受け、この本にも収録して頂いています。
それを記念して、札埜先生が、1冊をその生徒にプレゼントして下さりました。今年も文学模擬裁判を受講してくれており、明日からの活躍にも期待しています。
プロジェクトのあと、先生からサインを頂きました!
明日は、法律的な観点から『羅生門』を考えます。