« 2013年02月 | メイン | 2013年04月 »

2013年03月31日

明日から平成25年度がスタート

 平成24年度もいよいよ終わりです。最後の日になるきょう、中学に入学する新入生の2回目のガイダンスを保護者同伴で行いました。高校に入学する新入生は、ガイダンスはありませんでしたが、教科書購入で登校していました。入学準備も整い、いよいよ明日から25年度がスタートします。
 本校では、中学・高校とも新入生が登校するのは、8日の入学式からになります。学校によっては、明日が入学式のところもあります。明日から新しい年度になるのです。入学式を待つまでもなく、気持ちを切り替えて欲しいと思っています。特に。学園中学生は、気持ちを切り替えることを、意識して行って欲しいと考えています。登校する学校が変わるわけでもありません。多くの仲間もいます。先生方もよく知った先生です。気持ちを切り替えないと、中学4年生のような感じになってしまいます。それでは困ります。中学と高校では、学ぶ内容の質も量も違いますし、学ぶスピードも違ってきます。何よりも自分の進むべき方向や進路目標実現に向けての取り組みを、高校1年生から始めなければならないのです。明確な目標をまだ持てていない人は、求められている流れに遅れることの無いようにする必要があります。
 明日、私たち教職員は、幼稚園から中・高校までの全教職員が集合して合同職員会議から新年度のスタートを切ります。中・高等学校は第二ステージの幕開けという年度になります。それにふさわしい新しい企画・取り組みも計画しています。多くの新入生を迎えることにもなりますので、万全の態勢で臨みたいと考えています。

2013年03月30日

教職員定期健康診断

 大きなバス3台、胸部レントゲン車、心電図車、胃部レントゲン車が高校校舎前に待機しています。きょうは労働安全衛生規則に定められた教職員の定期健康診断を実施しました。
 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査、血圧の測定、血液検査、尿検査に内科検診、そしてバスに移動しての各種検査など衛生規則に定められた項目です。新年度のスタートにあたって、教職員の健康状態を検査するものです。新しく来られる先生も含め全員が受診しました。
 毎年、検査前になると、忙しさにかまけて運動不足になっていることや、食事が偏っているなど反省することがたくさんあります。結果を気にする「一夜漬け対策」の体質が頭をもたげてきます。が、日常の自己管理を含め、どのような生活をしているのかが検査結果に表れてくることになります。「健全なる精神は健全なる身体に宿る」、古代ローマの詩人ユウェナリスの言葉としてよく使われました。ところが、これは、「健やかな身体と健やかな魂を願うべき」だと主張しているところの誤用らしいのですが、この言葉を引用するまでもなく、心身の健康は誰しも願うところです。
 教職員の仕事は年々多忙になってきているとのデータがあります。時間が来たので、今日はここまでと割り切れるものでもありません。持ち帰って、家でたくさんの仕事をこなさないといけない時もあります。その上に、子どもを取り巻く環境が複雑になり、新たな課題が出てきていることも影響しています。
 状況は厳しいですが、いよいよ新年度のスタートです。全教職員が健康に留意しつつ、力を合わせて大きく飛躍する年度にしていきたいと思っています。

2013年03月29日

もうすぐ新年度

 3月も残すところ後3日になりました。いよいよ、新年度を迎えることになります。中学も高校も多くの新入生を迎え入れることになります。中学は全学年5クラス、高校は全学年7クラスになります。中学15クラス、高校21クラスの合計36クラスは過去最高のクラス数になります。生徒数も1400名を超えるこれもまた最高の生徒数です。クラス数が増えるということは、教職員も増えることになります。経験豊富な先生から若手の先生まで、多くの新しい先生を迎えることになります。
 本校の学校改革第一ステージの最後の学年である55期生が卒業しました。高校改革後、4回卒業生を送り出したことになりますが、その中でも235名と卒業生が一番少なかった学年です。しかし、生徒数は少なくとも、いろいろな分野で活動し実績を挙げた学年でもあります。進学実績をとってみても、国公立大学60名と昨年の69名には及びませんでしたが、この4年間の中では昨年に次ぐ数になっています。現役の合格も47名と在籍者の2割という数になっています。現役での東大合格や阪大8名、神大9名は今までの中でも素晴らしい実績といえます。見事に第二ステージにバトンを渡してくれたといえます。
 バトンを受けた第二ステージの第一走者である56期生は、この春休みに勉強合宿など、来年度に向けての準備をしています。先輩たちが築いた高い峰を乗り越えるべく頑張っています。新しいステージに入れば新しい教育活動が展開されます。全教職員が力を合わせ、第二ステージの幕開けにふさわしい年になるよう努力していきたいと考えています。

2013年03月28日

素数ゼミ

 13年と17年毎に大量発生する周期ゼミが米国にいるそうです。北米大陸の氷河期に幼虫の期間が長い種が現れ、それが13年と17年のグループに分かれたとされています。13と17という数は数学でいうところの素数です。そこから「素数ゼミ」とも呼ばれているそうです。
 素数といえば、2、3、5、7、11、13、17・・・と続く、1と自分自身以外に正の約数を持たない数です。素数は、この後も19、23、29、31・・・と無限に存在することは証明されていますが、どのように出現するかは数学上の大きな謎とされています。ということは、素数を次々と生み出す有用な式が、まだ発見されていないということになります。1以外の全ての自然数は素数の積で表されます。ですから、判定方法として、昔ながらの2から順に素数で割る方法で行っているようです。新しい素数の発見には賞金もかけられているとのことです。そんな中、先日、米セントラルミズーリ大学の研究者が、現時点での最大の素数を発見したとの報道がありました。最初の6桁が581887で、最後の6桁が285951の、1742万5170桁と想像もつかない巨大な数です。
 数学は美しいという人がいます。0、1、1、2、3、5、8・・・と前の2つの項の和が続くヒィボナッチ数列は、自然界の現象に多く出現するといわれています。ヒマワリの種の数をらせんに沿って数えていくとフィボナッチ数が現れます。木の枝分かれもそうです。周期ゼミは、なぜ素数の13と17に分かれたのか、不思議なものを感じます。黄金比、円周率πなど数は、美しくて興味深いものがたくさんあります。

2013年03月27日

京都大でも推薦入試

 先日、東京大が16年度から推薦入試の導入を決めたとの報道がありました。今度は、京都大が26日、2016年度入試から推薦やAOなどを柱とする「特色入試」を導入すると発表しました。募集人員は最も多い経済学部が25人で、10学部で計100人程度になる見通しとのことです。これで、国立大学で推薦入試を実施していなかった2大学、東京大と京都大が実施することになりますので、全ての国立大学で推薦入試が実施されることになります。
 京都大では高校時代の活動を詳しく把握するため、文部科学省が書式を定める従来の調査書に加えて高等学校長等の作成する「学業活動報告書(仮称)」、さらに、出願者の高等学校在学中の顕著な活動歴(例えば、数学オリンピックや国際科学オリンピック出場など)、志願者が作成する「まなびの設計書」をもとに書類審査を行い、論文や大学入試センター試験の成績なども含めて総合評価するとのことです。詳細は学部ごとに詰める予定だそうです。
 医、薬、工の各学部では面接、理学部では口頭試問も、教育学部は知識量だけでなく、思考力や表現力を評価する「パフォーマンス課題」を課す試験を検討、また、医学部のうち医学科だけは「センター試験の成績利用については未定」など学部毎で違っています。
 特色入試で不合格でも前期日程入試は受けられるようにし、浪人生も対象にするそうです。松本紘総長は「高校での幅広い学習に裏付けられた総合力と学ぶ力、高い志を評価する仕組みだ」と説明されています。
 東京大・京都大の推薦入試導入は、高度の受験学力によって合否が判定される現行の入試制度への警鐘のように思えます。

2013年03月26日

春休みは大忙し

 春休みが、新年度の飛躍に向けて準備する期間なのは、生徒だけではありません。教務部の先生は、連日、新年度の時間割の作成に取り組んでいます。教科の偏りや移動教室の連続になったりしないかなど、生徒にとって学びやすい時間割になるように頭をひねっています。中学には2つのコース、高校には3つのコースがあります。それぞれに特徴のあるカリキュラムになっています。これらを考慮して時間割を組むことはなかなか大変です。また、教材の準備もあります。
 進路指導部は高1・2年生有志による合同春の勉強合宿の真っ最中です。もちろん、大学入試の総括、来年度に向けての進路指導計画の検討があります。特に来年度は、第二ステージの生徒が大学進学を迎えます。コースの内容や生徒の学力層も違います。従来の延長線上では考えられません。新しい取り組みや企画なども検討しています。
 入試広報部は第三ステージを展望した生徒募集を展開すべく、新たな取り組みや募集活動の計画を、生徒指導部は生徒が生き生き活動できる学園作りをめざし、生徒会を中心に生徒の自治力を高める取り組みなどの検討を行っています。
 今年度の東大プロジェクトに引き続き、来年度は新たに「本物の学び」プロジェクトを立ち上げます。大学との交渉などこの春休みから活動することになります。
 施設設備のチェック、改装も行われています。新中1は一貫選抜3クラス、発展2クラスの5クラスになります。中学は3学年とも5クラスになりますので、教室の改装が必要になります。高校も6クラスの3年生が卒業し、3学年とも7クラスになります。机や椅子の補充が必要になってきます。大忙しの春休みです。

2013年03月25日

春休み

高1・2勉強合宿

  熱心に先輩に質問         先生に質問中
 早いものです。きょうは、「立春」から数えて第十一候、「桜始開(さくら はじめて ひらく)」です。季節を先取りするのが暦ですが、今年は桜前線の北上も早く、各地で桜の開花が始り暦通りになっています。
 学校は春休みです。といっても、それぞれの学年で講習や勉強合宿が行われています。部活動もこの期間に遠征や合宿などが行われます。新年度での飛躍の為の準備や取り組みが行われる期間といえます。
 高校1・2年生の有志による春の勉強合宿がきょうから2泊3日の日程で実施されます。1講座90分、朝から夜の10時まで講義を受けたり、自学自習するハードなものです。合宿といえば運動部が実施するものをイメージしますが、この企画は「学習に徹し、互いに研鑽し、自らの学力、知力、精神力を鍛錬する」ことを目的としたものです。多くの卒業生も応援に来てくれます。進路や学習方法を先輩から学ぶことができるようにしているのも、この合宿の大きな特徴です。特に青少年期にとって、同じ目的を共有し、寝食を共にしながら互いに切磋琢磨するという経験は、大切なものです。今回は98名の大所帯で実施します。
 合宿の目的にもある学力ですが、学力は「学ぶ力」ともいわれます。今、持っている力のことではなく、新しいこと、未知なことを「学ぶ力」、いや「学ぼうとする力」といった方が良いかもしれません。それは、「意思」や「意欲」が重要な要因になると考えているからです。
 学校や合宿、各家庭でと、場所は違えども新学期に大きな花を咲かせる為の準備期間として、この春休みを有意義に過ごしてくれるものと期待しています。

2013年03月24日

国際人権規約

 1966年の第21回国連総会において採択され、76年に発効した社会権規約と自由権規約(国際人権規約)を、日本は79年に批准しましたが、第13条2(b)及び(c)の規定を留保していました。この規定は、中等教育や高等教育は「無償教育の漸進的な導入により、すべての者に対して機会が与えられるものとすること」という内容です。30数年間この規定を留保していた日本政府は、昨年9月に撤回を表明しました。「この通告により,日本国は,平成24年9月11日から,これらの規定の適用に当たり,これらの規定にいう『特に,無償教育の漸進的な導入により』に拘束されることとなります」(外務省HPより)。今まで留保していたのは、約160の締約国のうち日本とマダガスカルだけで、国連は2001年に撤回を日本政府に勧告していたとのことです。
 日本の大学の授業料は国際的にみて高額化しています。また、OECD加盟国の大半には公費による給付型奨学金があるのに対し、日本にはありません。なかには、大学の授業料が無料の国もあります。高校に目を向けますと、公立高校授業料無償化が実施されて3年、私立高校に通う生徒にも同等額の支援金が支給されるようになっていますが、公私間には納付金に大きな差があります。
 公財政教育支出をみると、国内総生産(GDP)に占める割合が、OECD加盟国で比較可能な国で日本は最下位だそうです。公教育の一翼を担う私立学校と私立学校に通う生徒に対する補助が、「留保撤回」により「無償教育の漸進的な導入」が進むものと期待しています。

2013年03月23日

修了式&離任式

P1050723.jpg P1050725.jpg
 平成24年度修了式を体育館で行いました。それに先立つ生徒集会で、各クラブの表彰や生徒会からの表彰がありました。生徒会の表彰は生徒会執行部が企画のしたもので、精勤賞(遅刻が一番少なかったクラス)、ピカピカ賞(教室を綺麗にしたクラス)、バッチグー賞(校章・組章の付け忘れが少なかったクラス)、レッツ読書(図書館をよく利用したクラス)などユニークなものです。生徒たちで目標設定をし、自分たちで点検していく、まさしく生徒自治です。この様な力がいろんな方面で求められていくことになると思います。
 生徒集会の後、修了式で、特別表彰や離任式を行いました。特別表彰は多くのクラブや個人が表彰されました。この一年間で、卒業した55期生や58期生を入れて、在籍生徒の一割を越える生徒が理事長からの特別表彰を受けたことになります。県大会3位以上に該当するものですからレベルの高いものです。各方面での生徒の努力の結果が結実したものです。
 修了式の式辞の中で、これだけ多くの生徒が特別表彰を受けたことにも現れているように実りの多い年であったこと。これら生徒の頑張りや生き生きした学校生活を送っている姿が反映して、来年度中学も高校も多くの新入生を迎えることができたこと。また、春休みは新年度飛躍のための準備をする期間であること。この一年を振り返ってみて、十分力を発揮できなかったと反省している人もこの期間を活用すれば、新年度新しい展開が期待できることなどを話しました。
 厳しかった冬でしたが、例年より早い春の訪れのように、春の来ない冬や空けない夜はありません。厳しい中でも地道な努力を続けている限り。

2013年03月22日

あすは修了式

 平成24年度もあすの修了式で終わりを迎えようとしています。今年度は、学校改革の第一ステージから第二ステージへと移行する年でした。高校改革により、はじめて3つのコース(選特・特2・特1)を導入して6年、翌年から中学改革を実施し、その生徒が高校2年生になりました。多様な学力層の生徒にきめ細かな対応ができるようにと導入したコース制でしたが、それぞれのコースに進路目標も掲げました。選特は東大・京大・阪大など難関国公立大学を、特進(2・1)は国公立大学や難関私学をめざすというものでした。今までは東大を受験する生徒がいなかったこともあり合格者はいませんでしたが、今年初めて1名の生徒が挑戦し合格しました。特進も阪大をはじめ国公立や難関私学に合格しています。当初掲げた目標を実現することができたことになります。
 進路実績だけではありません。単に大学に合格する受験学力をつけることが目標ではなく、「人間力と学力」を兼ね備えた生徒育成を目標にしてきました。その為に、今までの取り組みにプラスして、今年度は「本物の学び」に力を入れてきました。日常の授業を大切に、自分の興味や関心があることを追求させる為、場合によっては中学生も大学の研究室で学ぶ、また、高校生が研究機関の協力を得てより専門的な研究をする取り組みを実施してきました。そのような中から日本生物学オリンピック本選出場や国立大学の推薦入試に合格するなどの成果が表れてきています。中学生も日本ジュニア数学コンクールで優良賞を受賞、歴史検定1級日本史に合格(中学生では全国で1人)などがあります。これらは、来年度以降の進むべき方向を示してくれています。

2013年03月21日

高等学校新入生併願者ガイダンス

 大阪府が18日、兵庫県がきょう21日、公立高校の合格発表がありました。後期の発表を待つまでもなく、入学の意思を表明されている方も多くありましたが、本校を併願で受験された方の入学が確定しました。兵庫県は公立の入試制度に大きな変更はありませんでしたが、大阪府は普通科が前期・後期と2回受験できるようになりました。その影響があってか、大阪府からの併願入学者が例年より多くなりました。
 入学試験は受験者の中での相対的な位置を計るもので、必ずしも学力が正しく反映するものとはいえない側面があります。定員がありますので、得点の差がつかないと困るのです。そういった意味では、力を計るというよりも差を付けるためのものといえます。ですから、決められた時間の中で如何に多くの答えを導きだすかということが重要になってきます。その為に、多くの問題をこなし、解き方をパターン化させるといった受験勉強の方法もあるようです。学ぶ面白さや楽しさとは違ったものになっているように感じます。入試を行うものの立場としていつも考えさせられる課題です。とは言っても、結果として合格・不合格が決められます。厳しい現実が待っています。しかし、この結果によってこれからの高校生活の過ごし方が影響を受けて欲しくない、と私は考えています。結果が良かったから頑張る、思わしくなかったから力が出せない、という考えは間違っています。あくまでも、一回の入試による結果の話です。これからの努力次第で、今回の結果と違う未来を切り拓くことができることは、多くの先輩が実証してきていることです。挫折や試練を乗り越えてこそ本物の強さがでるものです。併願者の今後の活躍に期待しています。

2013年03月20日

春分の日

 きょうは彼岸の中日、春分の日です。七十二候の第十候「雀始巣(すずめはじめてすくう)」、雀が巣を作り始める頃でもあります。本格的な春、寒さから解放され気分も一番うかれてくる頃です。
 ところが今から18年前のきょう、日本中を震撼させた事件が起こりました。1995年3月20日、この年は21日が春分の日で祭日でした。通勤時間帯の地下鉄車内で、化学兵器として使用される神経ガスサリンが散布され、乗客や駅員13人の方が亡くなり、負傷者された方が約6,300人とされる大事件が起きたのでした。1月に阪神淡路大震災、3月に地下鉄サリン事件と日本中が騒然とした年でした。この事件や前年の松本サリン事件で使用された毒ガスがサリンであることを調べる方法を日本に教示されたアンソニー・トゥ コロラド州立大学名誉教授の講演会をこの1月に実施したところです。当時の様子を鮮明に思い出したところでもありますので、今年の3月20日は感慨ひとしおです。
 優れた能力を持った若者が、その能力を人の幸せや社会のためではなく、人を苦しめ殺害する兵器を作成する方向に使ってしまった事例です。悲しい出来事では済まされません。学んだ知識や知恵をどう生かすか、誰のために使うのか、「人間力の伴わない学力」は本当の学力ではないことを改めて思い知らされた出来事でした。
 土筆(つくし)が川の土手にひょろりと生えています。何とも言えないほっこりする日本の春の風物詩です。いつまでも大切にしたいものです。

2013年03月19日

第58回中学卒業式

H25.03.19%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F%20%2813%29.jpg H25.03.19%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F%20%2829%29.jpg H25.03.19%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E5%8D%92%E6%A5%AD%E5%BC%8F%20%2839%29.jpg
 昨日の天気と打って変わって良い天気になりました。春一番の明くる日は冬型に戻り寒くなるのが定番ですが、きょうは違いました。58期生154名の卒業を祝ってくれているかの様な穏やかな良い天気でした。
 一人ひとりに卒業証書を手渡した後、式辞を述べました。その中で卒業生に身につけて欲しいこととして二つのお願いをしました。一つ目は、高校生になるにあたって、受験で如何に点数をとるかといった勉強ではなく、自分の興味や関心をとことん追求していく「本物の学び」を追求して欲しいこと。「どうしてそうなるのか」など「なぜ」を大切にする学びです。二つ目は生き方の問題として、「こうした方がいい」、「こうなれば良い」と感じたら、先ず自分から動く、自分が変わることによって他人をも変える、影響を与える人間になって欲しいということです。
 理事長特別表彰では、囲碁、将棋、放送、生け花、絵画展、写真大賞、ジュニアオリンピックカップ・シンクロ、歴史検定一級、女子硬式テニス、ギターマンドリンと19名が表彰されました。この表彰の基準は運動クラブなどでは県大会3位以上に該当するレベルのものです。今年も多くのクラブや個人が頑張ってくれました。
 「卒業生のことば」として、中学3年間の思い出、特に3年生で行った沖縄の研修旅行、沖縄で学んだ平和の尊さや民泊での家族のありがたさ、人の温かさというものを感情を込めて訴えられていました。そこで学んだこと感じたこと、在校生に伝えたいことなどを代表4人が心をこめて呼びかけてくれました。
 課題をやりきる力を持ち、学年のまとまりと同時にリーダーシップを発揮する生徒の存在など学年の特徴がでた素晴らしい卒業式でした。

2013年03月18日

春一番

 きょうは朝から和歌山県北部に暴風警報が出るなど荒れ模様の天気でした。大阪管区気象台によると、近畿地方で春一番が吹いたとのことでした。この春一番とは、① 発表する期間は立春から春分までのあいだに、② 日本海に低気圧があり、③ 強い南寄りの風(風向は東南東から西南西まで、風速8m/s以上)が吹き、④ 気温が上昇すること、という条件があるそうです。春一番の強風による影響で、JR宝塚線が断続的に運転を見合わされるなど交通機関にも影響が出たようでした。
 あすは第58回中学校卒業式です。一日ずれていたら大変なことになっていたと、胸を撫で下ろしているところです。入学式、卒業式や行事などは良い天気の中で実施したいものです。しかし、こればかりは運を天に任すしかありません。私たちの力ではどうしようもないことです。でも、持って生まれた運というか、たぶん偶然のことと思いますが、これといった時に天気に恵まれる学年があったりします。あす卒業式を迎える58期生はそうかも知れません。中学3年生で実施する研修旅行の時もそうでした。沖縄へ行くのですが、天気は雨の予報でした。ところが、雨は降ったのですが、それはバスで移動中の時だけであって、目的地に着けば雨は上がり、予定していたプログラムは全て実施できたのでした。おまけに3泊4日の後半は良い天気だったように記憶しています。
 中学を巣立っていく門出の日、良い天気で送り出してやりたいものです。運も実力のうち、日頃の行いが良いから天も味方してくれる、とまでは言えないかもしれませんが、少しは気持ちが伝わったと思いたい気分です。

2013年03月17日

彼岸の入り

 きょう17日は彼岸の入りです。例年彼岸の入り前後はまだ寒い日もあったりするものですが、今年は暖かい日が続いています。このまま暖かくなるのか、桜の開花も例年より早まりそうだとの予報もあります。
 太陽が真東から上がって、真西に沈み昼と夜の長さが同じになる春分の日と秋分の日をはさんだ前後3日の計7日間を「彼岸」と呼んでいます。煩悩と迷いの世界である「此岸(しがん)」にある者が、「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の修行をする事で、悟りの世界である「彼岸」(ひがん)」の境地へ到達することが出来るという仏教の教えです。六波羅蜜は個人の悟りだけでなく、他の人をも救う修行だといわれています。
 一切の見返りを求めず施す「布施」、身を慎む「持戒」、他に対して寛容であり、どんな困難をも耐え忍ぶ「忍辱」、たゆまず純粋に努力する「精進」、動揺したりせず、常に真理に心が定まっている「禅定」、真理を見極め、真理によって判断、処理できる「智慧」の六つが、「六波羅蜜」だとされています。
 損得勘定で行動したり、人からの働きかけを待ったり、他責にしたりといったことが私たちの日常の生活の中でよく起こっています。このような時に示唆を与えてくれる考え方です。修行といえば心身を鍛錬する厳しいものを想像しますが、チョットした気配りや心の持ちようで良いのだと思います。「無償の愛」、「見返りを求めない施し」などボランティア活動などの中に生かされているように思いますが、今の世の中では失われがちな概念です。周りや人が変わるのを期待するというよりも、自らが変わりそのことに依って他人や周りが変わる生き方に「六波羅蜜」を重ねてみたいと思います。

2013年03月16日

東大推薦入試実施

 東京大学が推薦入試を2016年度から実施すると15日発表しました。二次試験の後期日程を廃止し、それに充てていた募集人数約100名とするというものです。
 推薦入試といえば、私立大学だけのことと思われる方が多いのではないでしょうか。実は、ほとんどの国公立大学が実施しているのです。推薦入試を実施していないのは、国立大学では東京大学と京都大学、公立大学では京都市立芸術大学の計3校だけです。(平成25年度入試)そのなかの、東大が実施するとなれば、残るのは国立では京大だけになります。
 推薦入試はセンター試験を課す大学が国公立とも最も多く、二次試験、個別試験を課す大学も多くありますが、そうでないところもあり様々です。本校でも、毎年この推薦入試で国公立大学に進学している生徒がいます。今年も、「1Day Callege」や「最先端実験科学教室」などで学んだことがきっかけになり進学を決めています。単なる受験の学力だけでなく、その大学で何をしたいのかなど明確な目標を持つ生徒が合格しています。
 東大の推薦入試はもちろんセンター試験が課せられます。生半可な受験学力では通用しないことは当然ですが、今の入試制度で入学してくる生徒だけでは物足りないものを感じているからの改革だと思います。
 秋入学など物議を醸し出した東大が、推薦入試に踏み切りました。高度な受験学力が要求される現行の入試制度、大学に入ることが目的になってしまっているようにも思える現状の問題点の反映だとも受け取れます。

2013年03月15日

北極の氷が減少すると南極の氷が増える

 一段と季節が進んだような暖かい一日でした。この冬は例年にない寒い冬だったのが、嘘のような急激な気温の変動です。地球温暖化が進んでいるといわれているのに、寒い冬とはどうなっているのかと思われます。が、北半球の猛烈な寒波や記録的な大雪の原因は、北極海氷の急速な減少にあるとする研究結果が公表されています。
 それによりますと、北極海氷が大きく減少すると大気循環に変化が起こります。その影響で、北極周辺から南に移動する寒気団が勢力を増し、範囲も南に拡大します。さらに、海氷が融解して海水面積が広がると、より多くの水蒸気が大気中に放出されるようになり、水蒸気が広範囲に拡大した寒気によって冷やされ、地上に大量の雪が降るようになるというのです。北極の海氷が減少することにより、日本の冬が寒くなるという何とも不思議な現象です。
 また、過去30年間の衛星データから、北極海で氷が減少する一方、南極海の氷はなぜか拡大を続けていることが判明しています。北半球と南半球では季節が逆だからということではありません。このパラドックスは何故起こるのかというと、これも温暖化が原因のようです。長期的な海水温の上昇によって、南極上層の大気に水蒸気が多く含まれるようになります。この水分が地表に降りてくると雪になり、降雪量が増加し南極海の氷が成長するというのです。北極の氷の減少の原因が、南極海の氷の成長と関係があるということになります。
 一見矛盾するような現象が、根は同じということがよくあります。「なぜ?」、「どうしてそうなるの?」これを追求する姿勢を忘れないようにしたいものです。

2013年03月14日

しだれ桜が開花


 高校校舎の前にあるしだれ桜が蕾を膨らませています。きょう一輪咲いているのを発見しました。この桜は、毎年卒業生を送り出すと同時に、新入生を迎え入れるこの時期に咲き始めます。暖かい春の訪れに、学園で一番敏感な「生きもの」かも知れません。
 きょうは自宅学習日でした。学校全体の行事はありませんが、春期講習やクラブ活動など多くの生徒の姿が見られました。そんな中、校長室にもうれしい知らせや来客がありました。大学の合格発表ではありません。ひとつは、中学生の保護者から感謝のお手紙です。お子さんは探求の授業に関心を持たれ本校に入学されたとのことでした。また、「赤毛のアン」の舞台になった憧れのプリンスエドワード島へ研修に行けたことも喜んでおられるとのことでした。もうひとつは、同じく中学生の保護者ですが、直接尋ねてこられてお話を聞かせていただきました。もうすぐ卒業式を迎えますが、本当に充実した3年間だったとのことでした。いずれも、担任の先生をはじめ先生方の愛情あふれる指導に感謝されておられるとの内容でした。不十分なことも多く、ご理解いただけていない部分もあったかと思いますが、このようなお手紙やお話をいただくと嬉しい気持ちと同時に責任も重く感じます。
 順風満帆なことばかりではなかったと思います。「這えば立て、立てば歩めの親心」は共通の願いです。「転ばぬ先の杖」を用意されたこともあったでしょう。転んでも「立ち上がるまで待つ」我慢も経験されてきての「思い」と察します。
 厳しい寒さだった今年の冬、でも、しだれ桜は例年より早く花を咲かせようとしています。

2013年03月13日

中学発表会

 学園講堂で、中学発表会が行われました。これは、中学1・2年生が自分たちの調べたことや探求の授業で取り組んできたことを発表する場です。
 中学2年生による職業インタビューでは、「図書館司書」、「歯科医師」、「薬剤師」、「製本業」、「カウンセラー」の5つの職業についての発表がありました。
 中学1年生の探求発表では、「大塚国際美術館」、「北九州マンガミュージアム」、「海遊館」、「インスタントラーメン発明記念館」、「五月山動物園」、「西宮市貝類館」、「兵庫県立美術館」の7つの発表がありました。
 中学2年生の探求発表は「おもろい関西弁」、「社会の動きと文化〜色とファッション〜」、「人間がキャラクターに求めるもの」、「円周率を追い求める」、「Photovoltaics」の5つの発表でした。また、中学2年生のA・B・C組が「那須与一」、D・E組が「敦盛の最期」の群読を行いました。
 個人やグループで調べたこと、そこから導きだされる自分たちの考えや意見を皆の前で発表するというものです。中学1年生が先輩を前にして、また、中学2年生が後輩のいるところで発表することになります。調べた内容や発表の仕方など、お互いに学ぶところがあるはずです。失敗を恐れず中学生の早いうちにこういった経験を積むことは良いことだと思います。今年の内容が運営の仕方も含め来年度に引き継がれ、より良いものを生み出す土台を創ります。生徒集団の教育力、自治力にもつながっていくものと期待しています。

2013年03月12日

国公立大学後期試験

 きょうも春本番を思わせる暖かい一日でした。暑さ寒さも彼岸までといわれますが、このまま暖かくなってくれるのでしょうか。
 昨日の球技大会に続き、きょうは人権映画鑑賞会でした。中学生は午前中、高校生は午後から鑑賞しました。高3は、きょうから始まる国公立大学の後期試験に挑戦しています。
 文科省の発表によりますと、131大学407学部の出願者17万6415人のうち、実際に受験したのは8万1184人で、欠席率は昨年より0.6ポイント高い54.0%だったとのことです。国公立別の欠席率は国立が53.8%で、公立が54.7%。最も欠席率が高かったのは国立が一橋大の68.8%で、京都市立芸術大は7.4%と公立で一番低かったようです。
 欠席者の中には、前期で合格した人が含まれていることは勿論のことですが、前期の結果が思わしくなかった人も少なからず含まれています。国公立大学の入試の仕組みは、センター試験後、前期・後期と一部の公立大学で実施する中期日程を睨んで、3回の受験機会をどうするかを考えて出願することになっています。併行して私立大学の入試もあります。前期で失敗すると、私立が合格しているので後期を受験しないという人がいるからです。
 センター試験が1月の19・20日、後期試験が3月12日と受験生にとっては長く厳しい期間だったでしょうが、初心を忘れず最後まで頑張った人に春がやって来ると思います。

2013年03月11日

「3・11」

H25.03.11%E7%90%83%E6%8A%80%E5%A4%A7%E4%BC%9A%20%284%29.jpg

H25.03.11%E8%BF%BD%E6%82%BC%E5%BC%8F%20%284%29.jpg H25.03.11%E8%BF%BD%E6%82%BC%E5%BC%8F%20%283%29.jpg
 風は少しひんやりしますが、澄み渡る青空と春の日差しの中、中学生は午前中球技大会を行いました。ドッジボールやサッカーなど白熱した試合が繰り広げられました。高校生は1年生が講堂で進路講演会、2年生は春季講習会とそれぞれの学年毎の取り組みを行い、午後からは中学生に代わって球技大会を実施しました。
 球技大会は生徒会主催の行事として、生徒会執行部と体育委員が中心になり運営しています。今年は3月11日という東日本大震災の日になりましたので、中学生の閉会式を終えた後、高校生の開会式を行うまでの間を利用して「3・11震災関連行事」を企画してくれました。
 震災と原発事故から丸2年が経ちましたが、依然2,668人(警察庁まとめ)の方が行方不明のままで、31万5196人(復興庁まとめ)の方が避難生活をされているという状態です。まだまだ復興といえる状態ではありません。冬休みに本校のインターアクト部が被災地支援のボランティア活動に参加しました。その報告によりますと、その地域では海苔の養殖などが再開されていました。また、南三陸町でもカキやワカメなどの特産品の養殖が再開されていると聞きます。困難に負けず懸命に立ち上がろうとされている姿に、逆に勇気づけられます。
 私たちは18年前に阪神淡路大震災を経験しています。地球のプレートが交差しているところにある日本列島、地震が多発する宿命を背負っているのです。大震災は「ひとごと」ではありません。「過去から学び」、他人の経験を「わがこと」として捉えていくことが大切だと思います。

2013年03月10日

東大をはじめ北大から鹿児島大まで

 国公立大学の前期入試の結果が判明しました。東京大学をはじめ、北は北海道大学から南は鹿児島大学に至る全国の国公立大学で合格者がでています。とりわけ、東京大学現役合格は、雲雀丘学園中高始まって以来の合格で、快挙といえます。良く頑張ったと思います。何事においても言えることですが、初めてその道を切り拓くということは大変なことです。身近に見本や手本となるものがないのです。暗闇の未知の世界を手探りで進んでいくようなものですから。その点、毎年先輩が合格している学校は、生徒同士のなかで経験が伝承され、それが力になっています。いわゆる伝統の力です。この力をどれほど切望したかわかりません。
 しかし、見事にやり遂げてくれました。後に続く後輩たちを、どれだけ勇気づけてくれることになるか計りしれません。学校としても、4月から東大ブロジェクトを立ち上げ取り組んできた成果が実ったと喜んでいます。これは、決して東京大学合格だけをめざしたものではありません。日本で最難関と言われる大学を突破する力をつけさせることにより他の難関大学の合格も促進することを目的にしてきたものでした。
 55期生の頑張りは、東大合格だけではありません。第1ステージといえば、「特進Ⅰ」・「特進Ⅱ(今の特進)」・「選特」と三つのコースがありました。このどのコースからも国公立大の現役合格を果たしてくれたのもこの学年です。生徒数が少ないにも関わらす、大学の合格者数でも遜色ない数もだしてくれています。卒業式の式辞でもふれましたが、早くから大学を意識し、「本物の学び」の種を蒔いてくれた学年でもあります。その芽が見事に開きつつあることを示してくれていると思います。

2013年03月09日

雲雀丘学園小学校卒業式に参加して

 雲雀丘学園には、幼稚園が2園、小学校、中高等学校があります。きょうは雲雀丘学園小学校の第63回卒業式でした。同じ学園講堂で実施する卒業式ですが、高校の卒業式と小学校の卒業式では、当然のことですが雰囲気が違います。
 在校生を代表して5年生が演奏するなか、卒業生が担任の先生を先頭に入場してきました。小さな体ながら堂々と、しかもきびきびとした入場でした。式が始まり、担任の先生の呼名に対し、元気良く大きな声で返事をする姿が印象的でした。1人ずつ壇上に上がり、校長先生から卒業証書を受け取っていきますが、だんだんと感極まりすすり泣く声が会場から聞こえてきました。送辞、答辞ともしっかりとした大きな声で読み上げていました。来賓席から聞かせていただきましたが、気持ちが十分伝わってきました。この卒業生の中の多くが雲雀丘学園中学に入学してくるかと思うと頼もしく感じました。
 小学校の卒業生の頑張っている姿に感動していましたが、負けじとばかり高校の卒業生の健闘ぶりも報告されてきました。詳細は「進路のへや」を参照していただきたいのですが、国公立大学前期の合格発表です。あすで前期の大勢はほぼ判明しますが、今までのところ善戦してくれているようです。55期生は昨年より約50名少なく、ここ数年の卒業生より1クラス少ない学年でした。しかも、第1ステージ最後の学年として第2ステージの生徒へバトンを渡す大切な役目も持っています。その大事な役割を十分果たしてくれそうな頑張りぶりだと喜んでいます。

2013年03月08日

カナダ研修旅行説明会

004.jpg
 春本番を思わせるような陽気になりました。学年末考査も終わり、生徒たちの気持ちも今日の天気と同じで晴れやかなものだと思われます。
 考査終了後の午後、中学生対象のカナダ研修の説明会を実施しました。60名を超える生徒と保護者の皆さんの参加がありました。研修のメインの舞台になるプリンスエドワード島からStudy Abroad Canadaのヘレン先生がWEBを通して生徒たちに呼びかけてくれました。時差はなんと12時間、真夜中の現地から、生徒への質問も含めて、もちろん英語による呼びかけでした。質問にもありましたが、この島はジャガイモやロブスターでも有名ですが、何と言っても「赤毛のアン」の舞台になった島としてよく知られています。また、カナダが独立する際、カナダ建国会議が開かれたという由緒ある歴史の島という顔も持っています。本校がこの島で研修を始めて12年になります。途中SARSと新型インフルエンザの流行による2回の中止がありましたので、10回目を迎えることになりますが、人々も親切で治安もよく、中学生が研修するには最適の場所です。心配することなく、のびのびと活動することができます。
 説明会の中でもありましたように、この研修は「自立」をテーマにもしています。単に研修会に参加するというのではなく、研修会に向けて学習面を含めた日常の生活を改善していくということを目的にもしています。ぜひ、こういった趣旨をよく理解し、多くの参加者があることを期待しています。

2013年03月07日

あすはカナダ研修説明会

 春めいた陽気になってきました。学年末考査もいよいよ明日を残すのみとなりました。生徒たちは、学年の締め括りの考査に万全を期して臨んでくれていることと思います。
 さて、考査が終了しますと球技大会、人権映画会など多くの行事が控えています。あすは中学3年生が考査終了後、恒例の宝塚歌劇鑑賞に出かけます。また、中学1・2年生対象(新年度の中学2・3年生の有志が参加する行事)にカナダ研修の説明会も行われます。
 この研修は、10回目を迎えることになります。語学研修を大きな目的にしていますが、ホームステイをしますので、この体験からも多くのものを学んできます。今まで、200名を超える生徒がこの研修に参加してきました。その参加者の中から多くのリーダーを輩出してきているのも、この研修の特徴です。決して、英語が得意で勉強も好きな生徒ばかりが参加しているのではありません。また、厳格な参加資格や基準があるのでもありません。あるとすれば、いろいろな困難に直面するとしても、自分で乗り越える努力をしようとする気持ちがあるかどうかということになります。違った文化や風習、言葉の壁もある中で、それを乗り超えて多くのことを学ぼうとする意欲、してもらうことを待っているのではなく、自分から働きかけようとする姿勢が求められています。この研修の大きなテーマの一つに「自立」を掲げているのもそのためです。
 愛媛県とほぼ同じ面積の小さな島、先住民族が「波間の揺りかご」と名付けたセントローレンス湾に浮かぶ小さな島、プリンスエドワード島での研修です。多くの生徒が参加してくれることを期待しています。

2013年03月06日

兵庫・大阪の公立高校後期入試志願者確定

 兵庫県・大阪府の公立高校後期試験の志願者が確定しました。兵庫県の志願倍率は、全日制が前年と同じ1.10倍でした。大阪府の全日制普通科の志願倍率は1.25倍で昨年の1.16倍を大きく上回っています。普通科が前期・後期と2回受験できるようになったことも影響していると思われます。
 大阪府の志願倍率が0,09ポイント増加したのは、公立高校の人気が回復し競争率が上がったことになるのでしょうか。例えば、A高校があるとします。その学校の募集定員は125名です。それに対し、入学希望者が150人いたとします。この場合、志願倍率は1.20倍になります。ところが、募集定員125名のうち前期て25名募集し、残り100名を後期で募集するとした場合、希望者150名のうち前期で25名が合格しますので、残り125名の希望者が後期に受験することになります。そうすると、100名の募集に対し、125名が受験しますので、倍率は1,25倍になります。募集定員に対する希望者が同じであったとしても、一回の受験と2回にわけた受験とでは、見かけの倍率が変わってくるということになります。今回の大阪府の後期の志願倍率が昨年より高くなったのは、これと同じ現象だと私は考えています。
 私立高校の場合は、兵庫県が微増に対し、大阪府は微減という志願者の状況でした。数字の上から、兵庫県は私学の人気が高く、大阪府は公立高校の人気が高い、という単純な見方はできないということだと思います。

2013年03月05日

学年末考査2日目

 きょうは七十二候の第七項「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」です。二十四節気では「啓蟄」にあたります。啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の意味で、大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じ、穴から出てくる頃とされています。害虫から守るために、松の幹に藁でできた菰を巻きつけたものをはずす「菰はずし」 を「啓蟄」の恒例行事にしているところも多いようです。春をよぶ東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)、「お水取り」も始まっています。寒さもあと少し、もうすぐ暖かい春がやってきます。
 虫や動物たちは陽気に誘われ動き出す時期ですが、私たちは、学年末考査の真っ只中です。毎朝、校庭で元気に遊んでいる生徒の姿が見られるのですが、さすがに試験が始まってからは見られません。放課後も同じです。代わりに、教室や図書室、学習スペースや交流スペースで一生懸命学習している姿が見られます。「動」に対する「静」です。「静中に動あり」とは、体は動かず静かにしているときでも、常に心は動かし周りの状況に気を配り、いつでも動けるようにしておくことをいいます。試験中は、まさにこれです。体の動きは最小限に、頭や心の動きは最大限に働かせるときです。試験が終われば、「動中に静あり」です。体は激しく動いているときでも、心は静かに周りの状況を的確に把握することが大切です。
 学年末考査もそうですが、学生にとって進級試験、卒業試験や入学試験など重要な試験が春先に多いことから、試験は春を表す季語にもなっているそうです。

2013年03月04日

学年末考査

 きょうから学年末考査です。進級・進学に関係することは勿論のことですが、単にその目標を達成するだけではなく、この一年間学習してきたことをどれだけ自分のものにしてきたかという尺度が大切になってきます。年度が替われば、新しいことを学習していくことになりますが、その内容を理解していく時に、今まで学習してきた内容の定着度が問われることになります。既知の知識によって、新しい学びの内容も変わってきます。理解度も変わってきます。当然のことですが、積み残したものが多くなれば、それだけ新しい学びが困難になってきます。反対に、学習したことを良く理解していれば、新しく学習する内容の理解が容易になり、理解も深くなるのは自明の理です。
 コンピュータはあらかじめ、その処理能力や記憶容量は決められています。部品を追加しないと、それを超えることはできません。しかし、人間は、「処理能力や記憶容量」を変えることができます。良くも悪くもです。よく言われることに、同じことをするにも、意欲を持ってするのと、いやいやするのとでは成果の上がり方が違う、ということがあります。これは学習だけに限ったことではありません。力士は体が大きくなることと、強くなることが大いに関係があると言われています。食事をする時に、これを食べて強くなりたい、体を大きくしたいと思って食べるのと、単にお腹が減ったから食べるというのでは身につき方が変わると言われています。「意欲」が学習や運動の成果に関係があることになります。これに、「できた」とか「分かった」という体験が加わると鬼に金棒です。やったことが、すぐに確認できるのが試験です。「良い体験」が多くできることを期待しています。

2013年03月03日

ひな祭り

008.jpg
 「あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花・・・」。きょう3月3日はひな祭りです。上の写真は、職員室に飾ってある手作りのおひな様です。本校に通う生徒のおばあさまから頂いたものです。
 ひな祭りは、中国から伝わってきた五節句、人日(じんじつ・1月7日)、上巳(じょうし・3月3日)、端午(たんご・5月5日)、七夕(たなばた・7月7日)、重陽(ちょうよう・9月9日)のなかの上巳の節句、旧暦の3月3日に行われており、桃の花が開く頃で「桃の節句」とも言われています。春先に農作業をはじめるにあたって、物忌み、禊などを行い穢れを払う行事とされていました。人形はもともとこの汚れをうつして川などに流す「形代」として使用されていたようです。ですから、古くは特に女の子の祭りというわけではなく、男女が共に参加していたようです。今では、ひな人形に桃の花を飾って、ちらし寿司に蛤のお吸い物などを食べ、娘の厄よけと健やかな成長を願う、親が子を思う気持ちを伝える大切な行事になっているように思います。
 子を思う親の気持ちを伝えることは、時として難しい時があります。特に、思春期、反抗期と言われるときはそうです。文字通り、反抗期、何も聞いてくれないときがあります。しかし、これは気持ちが伝わっていないのではないのではありません。伝わっているのですが、その気持ちを素直に受け入れてくれない。子どもなりの考え、意見を持とうとしての「反発・反抗」です。あふれる愛情を受けて育った子どもは、あふれる愛情で人に接する子どもに成長すると信じています。おばあさまに頂いたひな人形、職員室から全校生徒に「親が子を思う気持ちを」あふれるほど伝えてくれています。

2013年03月02日

いよいよ学年末考査

003.jpg 004.jpg
 来週から学年末考査です。きょうの午後、在校生の試験勉強の手助けのために、大学に行っている卒業生が、応援に駆けつけてくれています。「OB・OGによる学習支援」です。場所は会議室で、中学一年生から高校生まで、先生に教えてもらうのとは違った雰囲気で学習しています。職員室に隣接している交流スペースも賑わっています。こちらは先生が熱心に指導しています。もちろん、学習スペースで黙々と一人で勉強している姿もあります。
 多くの生徒は、昨日は卒業式で休みでした。あすは日曜日で、また休みです。月曜日からの学年末考査に向けての準備の時間は十分あります。結果が楽しみです、といいたいところですが・・・。
 私たちもそうですが、時間があるから前もって十分準備ができるかといえば、必ずしもそうではありません。計画的に物事を処理していかないと、結局のところ切羽詰まってからやらなければならない、ということがよくあります。その人の性格によるところもあるかもしれませんが、スケジュール管理、物事の段取りというものを大切にしなければいけないと思います。突き詰めれば、「何とかなる」、「この程度でいいだろう」という安易な考えがそうさせているのでしょう。それでいけば、与えられた課題を何とかこなすことはできても、自分の持てる力を最大限発揮するとか、力をさらに向上させてより高い成果を上げるということにはなっていません。これだけの時間と環境があれば、これだけのことができるという発想で取り組む必要があるのだと思います。自戒の念を込めて・・・。

2013年03月01日

第55回高等学校卒業式

IMGP1971.jpg IMGP1986.jpg
 雨の予報でしたが、55期生の行いがいいのか、卒業式、記念撮影とすべてが終了するまで、雨も待ってくれました。多数の保護者の方に出席いただき素晴らしい卒業式を挙行することができました。ありがとうございました。
 卒業式式辞の要点を掲載させていただきます。

 今、雲雀丘学園は、「創立の精神」である「孝道」を土台に「人間力」と「学力」を兼ね備えた、「社会で活躍するリーダーの育成」を目指して学校改革に取り組んでいます。皆さんは改革の第1ステージ最後の学年になります。あとには第2ステージの生徒たちが控えています。今年度大きな課題として取り組んできました「本物の学び」、この道を切り拓いてくれたのは皆さんです。国際科学技術コンテストに積極的に参加し、生物学オリンピックでは、全国の名だたる超進学校と肩を並べ、見事本選出場を果たしてくれました。後輩たちに勇気と希望を与えてくれたと感謝しています。本選出場を果たしてくれた個人の努力はもちろんのことですが、何事にも積極的にチャレンジするという学年の雰囲気・風土があったからこそだ、と私は考えています。皆さんによって、見事に第2ステージの生徒へ襷が渡されました。皆さんが切り拓いた新しい高い峰を、後輩たちはそれを目標に、乗り越えるべく努力してくれることでしょう。
 私たちを取り巻く社会は予想もつかぬほど急激に変化しています。このような厳しい状況の中、世の中に出ていく皆さんに卒業にあたり、三つのことをお願いします。 
 一つ目は、「バックキャスティング思考」を身につけて欲しいということです。中高等学校の校是、「高志・自律・努力」を生き方の指針にすることです。
 二つ目には「どうしたら答えが見つかるか」ではなく、「なぜ、どうしてそうなるのか」を追求して欲しいということです。
 最後に、「他人からの働きかけを待つのではなく」、「自ら働きかける人」になって欲しいということです。
 以上が私からのお願いです。