毎年、震災の日に近い水曜日、全校生徒で防災訓練を行います。今年は、丁度、17日がその日に当たりましたが、あいにくの雨のため、1週間延期となりました。
2年生は、ロングホームルームで多目的ホールに集まり、震災のビデオを見ました。12年前の出来事、自分たちは1歳か2歳の頃で記憶にある生徒はほとんどいませんでした。当時、神戸に住んでいた担任から震災の様子を聴きました。震災の前日、真っ赤で大きな満月が出ていたこと、阪急・JR・阪神と線路を越えるごとに被害が酷くなっていたこと、電信柱が折れて電線が蜘蛛の巣のようになっていたこと、阪神高速が倒れる音を聞いたということ、2階建ての家の1階部分が壊れて1階建てのようになった家がたくさんあったこと、その家の周りに被災した人たちが多くいたこと、その人たちがやがて力を合わせて生き抜いていったこと、ボランティア元年と呼ばれたこと、震災が起こるまで関西には地震が起こらないと思われていたこと、全国から多くのボランティアが集まったこと等々、たくさんのことを聴きました。
過去の出来事とはせず、2つのことを知ってほしいと思いました。
1つは、防災の意識をもつことで、自分の命、人の命を守るようにしてほしいということ。もう1つは、災害の時に被災者を救ったのは多くの人の力だったこと。愛する家族を亡くした被災者の方は10年を超えた今でも未だ傷癒えやらぬ状態です。
神戸市三宮の東遊園地にある慰霊モニュメント「1・17希望の灯」には今も震災でなくした命と息づく命をつなぐかのように火が灯り続けています。合掌。