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2008年07月31日

林間学舎を終えて

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  中学2年生が2泊3日の林間学舎から全員無事学校に帰ってきました。この研修では、奥大山にあるサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林等を行なった後、中国山脈の最高峰である大山登山に挑戦しました。心配していた天候については、多少霧が出たようですがかえって暑さも和らぎ、生徒達は見事に登りきったようです。終了式では一人ひとりがそれぞれの名前が入った大山登山の証明書を受け取り、達成感に浸っている様子がうかがえました。
  私はこのような学校行事は生徒達にとって極めて重要な位置づけにあると思っています。生徒達はこれから高校・大学を経て8年後には社会に出ることになりますが、集団の中で“どれだけ自分の力を発揮することができるか”がポイントになるのは間違いありません。まさに“経験が人をつくる”のです。
  生徒達はこの林間学舎を通じて一回りも二回りも成長したのではないかと思います。夏休みは残り20日間もあります。気持ちを切り替えて、是非充実した日々を送って欲しいと願っています。

2008年07月30日

もう一つの勉強合宿

  高校1・2年生合同の選抜特進クラスの勉強合宿は、28日無事終了しましたが、これと併行して高校2年生の特進Ⅰ・Ⅱクラスの希望者を対象に7月28日~30日の3日間勉強合宿が行なわれました。
  当初選抜特進クラスの合宿計画が発表されると、合宿に参加しない特進クラスの生徒の中から“是非自分達も合宿して勉強したい”という申し出がありました。これを受けて高校2年生の学年団の先生方が話し合い、何とか生徒達の気持ちを叶えてあげたいということで急遽実施することになったようです。会場については箕面にあるサントリー株式会社のトレーニングセンターをお借りすることになりました。言わば生徒達にとっても先生方にとっても文字通りの自主的勉強合宿ということになります。
  先生方の中には選抜特進の勉強合宿を終えて、この合宿に直行された人もおられますし、クラブ活動の試合に出場するためやむを得ず合宿を切り上げ、途中からこの合宿に参加した選抜特進の生徒も何人か含まれています。
  “その心意気や良し”ということで、私も激励のためトレーニングセンターを訪れましたが、34名の生徒達は熱心に学習に取り組んでいました。何事も人に言われてやっているようでは本当の力はつきません。今回の合宿がきっと素晴らしい成果に結びつくのではないかと期待しています。

2008年07月29日

ギター・マンドリン部の快挙

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  7月26日(土)、27日(日)の両日、大阪森ノ宮にある大阪府立青少年会館文化ホールで開催された高等学校ギター・マンドリンフェスティバルにおいて、本校のギター・マンドリン部は初めて、鈴木剛記念の「フェスティバル大賞」を受賞しました。このフェスティバルは、朝日新聞社と社団法人全日本高等学校ギター・マンドリン音楽振興会が主催し、文部科学省・大阪府・大阪府教育委員会・大阪市・大阪市教育委員会・NHK大阪放送局・大阪21世紀協会・スペイン大使館・ドイツ連邦共和国総領事館・イタリア総領事館の後援で、毎年7月の最終の土・日曜日に開催されています。今年は実に38回目を迎え、全国から55校が出場しましたが、本校のギター・マンドリン部は第1回から連続出場しており、過去には優秀賞をはじめ、市長賞やドイツ賞やスペイン賞を受賞する等輝かしい成績を残しています。そして、何よりも誇れるのは数多くの学校の中で38回にわたって連続出場しているのは、全国で雲雀丘学園高等学校だけということです。今回本校が受賞したフェスティバル大賞は、永年にわたって充実したクラブ活動を続け、聴衆に感銘を与えた各地域の模範となるクラブに与えられる名誉ある賞で、当日の演奏や永年の実績が認められた結果表彰される名誉あるものです。
  本校は初日に出場しましたが、私は生憎選抜特進の合宿に参加していたため、応援に行くことができなく本当に残念でした。本校の演奏曲目はJ.シュトラウス作曲 久保田孝編曲の喜歌劇『こうもり』序曲でしたが、高校生と中学2・3年生40名が森龍彦さんの指揮の下、情感を込めて素晴らしい演奏を行ない、観客を大いに魅了したようです。
  また、今回は大阪府立青少年文化ホールでの開催は最後ということもあって、閉会式で「ありがとう! 青少年会館』という小さなセレモニーが行なわれました。この場で、これまでこのホールと深い関係のある本校の尾田明香さんが全国の生徒を代表して館長に熱い想いを伝えました。
  この大会は高校3年生にとってはクラブ活動の総決算であり、素晴らしい青春の思い出になったことでしょう。今回のフェスティバル大賞は先輩の皆さんの汗と努力の結晶であり、関係者に対し深甚なる謝意を表したいと思っています。

2008年07月28日

土用と鰻

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  昨日土用についてお話しましたが、土用という意味については知らなくても「土用の丑の日」には鰻(ウナギ)を食べるという習慣については子どもの頃から知っている人も多いと思います。
わが国では平安時代頃から鰻を食していたという文献が残っています。当時は「ムナギ」と呼ばれていたようですが、この語源は「胸黄」(胸が黄色い)とも、丸くて細長い形状が家の「棟木」に似ているからとも言われています。
  土用の丑の日に食べる習慣が始まったのは、そう古いことではなく江戸時代末期です。夏の売上げ不振に困った鰻屋の相談を受けた平賀源内が「う」の字がつくものを食べると夏負けしないという民間伝承に因んで〝本日土用丑の日〟という看板を掲げたところ、飛ぶように売れるようになったと言われています。当時災いは丑の方角から来ると信じられていたことから厄除けという意味と、肉食の禁止されていた時代において高タンパクで消化も良く夏バテ防止に効くことから、瞬く間に江戸市民の間に定着していったようです。
  また、鰻の血液にはイクシオトキシンという毒が含まれているため生で食べることはできませんが、火を通すと毒がなくなるということも先人はよく知っていて蒲焼という料理法を考え出したのです。
  このように、我々にとっては身近な鰻ですが、その産卵場所はどこなのか謎に包まれていました。フィリピン海溝付近という説が有力でしたが、最近になってグァム島沖のスルガ海山付近であることが突き止められました。しかも、6、7月の新月の日に一斉に産卵することも判ってきました。
  現在、日本における年間消費量は世界の鰻の約半数、13万トンと言われていますが、このうち80%は輸入に依存しています。また最近の鰻については産地偽装や抗菌剤の混入等の問題が相次いで発生しており、各国において稚魚の輸出を制限するという動きも出てきています。鰻を食される時には、このようなことも思い起こしていただきたいものです。

2008年07月27日

年に四回の土用

  ここ数日、全国では猛暑日が続いていますが、土用と言えば一年のうちで最も暑い時期であり、土用の丑の日に鰻(うなぎ)を食するのも夏バテを防ぐための習慣であると言われています。このように、
私達は土用というと夏の代名詞だと思いがちですが、実はそうではありません。元は木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)という五行説を季節に割り振るということから来ているのです。一年を五分割するとそれぞれ73日になりますが、季節は四つしかありません。そして、春に木、夏に火、秋に金、冬に水を当てるとそれぞれ91(92)日ということになりますが、これでは土だけはどの季節にも属さないことになり余ってしまいます。それでは困るので、土はすべての季節に均等に存在するとこじつけて、それぞれの季節に入る前の18日(または19日)間を土用としているのです。
  従って立春、立夏、立秋、立冬の前の18(19)日間は土用ということになります。このように土用は夏だけのものではなく、年間には4回の土用が存在することになります。今年は「立秋」が8月7日なので、土用の入りは7月19日で土用の明けは立秋の前日である8月6日ということになっています。
そして、土用の丑の日というのは、この期間の丑の日のことなのです。従って、今年は7月24日ということになりますが、実はもう1日、丑の日(8月5日)があります。つまり二回丑の日があるのです。
  因みに、昨年の夏の土用は7月20日~8月7日で丑の日は7月30日、来年は7月19日~8月6日で、丑の日は7月19日と31日ということになります。このように、土用丑の日は二年に一度は二回あるのです。この日に鰻を食される方も多いと思いますが、日本の暦を調べると、このような興味深いことも数多くあるのです。

2008年07月26日

勉強合宿での校長講話

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  7月26日(土)、朝から選抜特進の勉強合宿に参加しました。今回の合宿においては、国語・数学・英語の3教科を中心に、1コマ90分で20コマの学習を行なうことになっており、これだけで合計30時間。この他に、1日目と3日目には1、2年生の交流会、2日目に校長講話のスケジュールが組まれています。
  この4日間の合宿は全般的には勉強漬けになっているため、本日は気分転換の意味も兼ねて『発想の転換~柔らか頭で未来を拓く』と題して、約1時間にわたり講演を行ないました。
最初に、この10年~20年の間に起こってきた世の中の急激な変化、これから地球規模や日本で起こってくる課題、学校と社会の違い等に触れ、変化することは大いなるチャンスであるということを話しました。次にこれからは志を持って取り組むことが何よりも大切であること、つまり世のため、人のため、人類や後の世代のためになることをすることが大切であることであり、さまざまな役立ち方があるが、基本的には〝人が不満に思っていることや困っていることを解消する〟という姿勢が必要である。そのためのキイ・ワードは「安心」「安全」「快適」「サービス」であり、相手の立場に立つ、相手に喜んでもらう、相手に感謝してもらうことが大切である。
  続けて、「新しい仕組みやシステムをつくる」「ヒット商品を生み出す」というテーマで、約30にわたる新しい事業や新製品やユニークな企業の取り組み等について紹介しました。
  最後に、〝上(将来)から物事を見る〟習慣を身につけて欲しい。まず自分なりの夢を持つこと、次に夢を実現するための目標を設定すること、現状とのギャップを明確にした上で、具体的な計画をつくることが大切であることを話しました。
  社会においては、単なる豊富な知識を持っているというだけでは通用しません。知識を知恵に変え実際に行動していくことが必要です。
  本日取り上げた事例については、これから機会を見つけて紹介していきたいと思っています。

2008年07月25日

選抜特進勉強合宿に出発

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  7月25日(金)、高校2年生と1年生の選抜特進クラスの生徒達が勉強合宿に出発しました。勉強合宿は昨年度も実施しましたが、2学年が合同で行なうのは今回が初めてです。
  合宿の狙いは、「集団生活をしながら、集中して根気強く学習する力を身につける」「国語・数学・英語の3教科の課題に主体的に取り組み、それぞれの科目の学力を伸ばす」ということであり、主な内容は「課題に対する挑戦をテーマにした自学自習」「教師による講義」に加えて「1年生と2年生の交流」です。
8時30分には全生徒が校庭に集合し、出発式を行ないましたが、この中で私は次のような話をしました。〝これから皆さんは勉強合宿に出発します。先日大阪府立の天王寺高校に行く機会がありましたが、その中で二つのことを感じました。一つ目は、生徒さんが明るい挨拶をしてくれたこと、二つ目は、自主自立ということが徹底されており、自学自習が基本になっているということです。勉強は、人に言われてやるのではなく、自分から進んでやるという自学自習が大切です。高校2年生の夏休み、高校1年生の夏休みは人生の中で一回しかありません。7月25日から28日という日も一回限りで後戻りはできません。どうか、皆さん方にとっても先生方にとっても笑顔の4日間であって欲しいと思っています。そして、参加して良かったなあと言える勉強合宿にして下さい。ご健闘をお祈りします。〟
  なお、明日は私も現地に足を運び、約1時間生徒達に話をする予定です。

2008年07月24日

夏期休業中の取り組み

  生徒に対しては〝夏休みの計画をしっかり立てるように〟と指導していますが、これは当然のことながら教職員にもあてはまります。物事を成就するためには、周到な計画づくりが不可欠であると言われていますが、これまでの経験からしてもまさにそのとおりだと思います。
  しかし、本年度に入ってから授業収め式まではゆっくりと足元を見つめ直す時間的な余裕もなかったというのが実情です。こういう状態のまま、夏期休業期間を過ごすことになると、日常の業務に追われっ放しで一年が終了してしまうことになります。これでは過去の延長線上の取り組みが中心となり、いつまで経っても学校は変わりません。本校のように学校改革の途上にあるところでは、この夏期休業期間に反省を加え、次なる手を検討しておかなければ改革の流れはストップしてしまいます。
  そこで、先日の海の日(休日)に懸案事項を整理してみたところ、大小取り混ぜて20項目くらいあることがわかりました。これらを同じ力で解決していくには、物理的にもかなり無理があるため、重要度と緊急度の二つの尺度で分類してみました。時間軸で課題を整理すると、中期的な課題と来年度に向けての課題、夏休み中の課題ということになります。この中で夏休みの間に絶対に実施しておかなければならないのは中期のビジョンづくりと来期に向けての課題に対する方向付けです。中期と言えば、通常2~3年後ということになりますが、現在の中学1年生が高校生になる2011年4月の姿を描き、順次繰り下げてやるべき内容をつめていきたいと考えています。同時に少子化が進む中で学園全体の戦略づくりも検討しておかなければなりません。そして、幼稚園と小学校、小学校と中学・高校との連携強化も検討していく必要があります。
  早速、抽出した懸案事項をスケジュールに落とし込んでみましたが、今年は「カナダへの研修旅行」の引率で12日間日本を離れることになるため、かなりの密度で業務をこなしていかなければならないと感じています。

2008年07月23日

他校との交流

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  7月23日(水)、大阪府刀根山高等学校の梅景一雄校長が来校され、情報交換を行ないました。梅景氏は大阪府としては7人目の民間人出身の校長で本年4月より同校で勤務されています。
  刀根山高等学校は豊中市にある、平成18年に創立30周年を迎えた学校ですが、周辺が閑散な住宅地という落ち着いた学習環境にあり“自ら未来を切り拓く心豊かでたくましい人間を育てる”という教育目標を掲げておられます。
  本日も色々な点で意見交換させていただきましたが、参考になることも数多くありました。8月25日(月)から実質的に授業を開始していること、3学期制を採用しており、夏休みに入る前には必ず先生保護者生徒による三者懇談を平均20分かけて1週間にわたり午後実施していること、3年生の希望者を対象に6月より早朝(7:40)に国語・数学・英語の三教科について補習授業を開講し学年の半数である160人位が受講していること、部活動の加入率が75%に達しており、文武両道を目指していること、学校行事に注力していること、等です。また生活指導については公立高校の中では厳しいとのお話しでしたが、本校との比較においてはそう驚くようなことはないように感じました。
  今、本校では夏期休業を利用して多くの学校の教育活動の実態を把握しようとしていますが、どのような学校でも必ず参考になる点があるものです。
  他校の取り組みをそのまま本校に導入しても効果があがるかどうかはわかりませんが、良いところは素直に受け止めていくことが大切であると思っています。

2008年07月22日

お中元の由来

   わが国では、この時期にお世話になった人にお中元を贈るという習慣がありますが、この中元というもののルーツについては余り知られていないようです。
  中元というのはもともと中国の道教の習俗の一つであり、上元(1月15日)・中元(7月15日)・下元(10月15日)の三つを『三元』と定め、この日はそれぞれ供え物をして身の汚れを清める贖罪(しょくざい)の日とされていました。一方、わが国では古来より一年を二回に分けて、先祖の霊をお迎えし供養する『御霊(みたま)まつり』がありましたが、伝来した仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ・7月15日)が重なり、お中元に親戚や知人が往来し、盆の礼として贈り物をする風習が生まれたようです。更にこれがやがてお世話になった人に贈り物をするという習慣へ変化したようです。そして、今はお中元を贈るという風習だけが残り、上元や下元という言葉は全く聞かれなくなっています。
  また、すっかり梅雨が明けましたが、「つゆ」と呼ばれるようになったのは江戸時代からであると言われています。中国では、黴(カビ)の生えやすい時期の雨ということで、もともと「黴雨(ばいう)」と呼ばれていましたが、語感が悪いため梅の熟す時期の雨ということで梅雨になったようです。
  このように、日本の文化は中国大陸の影響を受けながら、わが国古来のものとの融合より形成されてきているものが多いのです。私達が普段何気なく行なっていることや使っている言葉も、そのルーツを調べてみるとなかなか興味深いものです。

2008年07月21日

海の日を迎えて

  本日(7月21日)は、海の日です。この日は海洋国家として広く日本国民に海への理解と関心を求めることを目的としており、「海の恩恵に感謝し海洋日本への繁栄を願う日」と定義されています。
  もともとは1876年に明治天皇が明治丸を使って東北巡幸された後、7月20日に横浜港に入港されたことに因んで、1941年にこの日を「海の記念日」と定められたのが始まりです。その後、この日を祝日にしたいという運動が続けられ、1996年に海の日に制定されました。更に祝日法の改正により、2003年(平成15年)からは7月の第3月曜日ということになり、今日に至っています。
  海は3億6千万平方キロメートルで地球上の面積の約7割を占め、陸地面積の実に2.4倍の広さがあります。46億年にわたる地球の歴史を見ても、海が生命の誕生に大きな役割を果たし、現在も地球の気温や季節変動に大きな影響を与えています。また、地球上の水分の97パーセントを占める海水は、ミネラルをはじめとする栄養・滋養に富み生物の連鎖に関連しています。しかし、陸地に比べるとまだまだ未知の部分が多く、これから地球環境の保全・海洋資源の活用・海水の利用等のさまざまな面で海の役割がさらに高まってくるのは間違いありません。
  わが国は四方を海に囲まれているため、排他的経済水域では世界6位を有する海洋国家です。海を最大の財産と考え、海との共生を図っていくことが大切であると思っています。

2008年07月20日

暑中見舞いの由来

  ようやく梅雨が空け、ここ数日夏の強い日差しが照りつけるのに併せて暑中見舞いが届くようになってきました。最近は喪中の知らせをいただくケースや年賀状も儀礼的なものが増えてきたため、暑中見舞いの方が心に残るように感じています。例年枚数は年賀状の四分の一くらいですが、本日いただいた葉書にも近況が詳しく記されているものが多く懐かしく拝読させていただきました。
  本来、わが国では、『盆礼』といってお盆に親元や親戚、仲人、恩師等お世話になった方を訪問し、心のこもった贈り物をする風習がありました。暑中見舞いはこれが簡略化されたものであり、一年で最も暑さが厳しい時期に書面で相手の健康を気遣うという趣旨で寒中見舞いの逆になります。通常は梅雨明けの「大暑(7月23日頃)」から「立秋(8月8日)の前日」、いわゆる土用の時期ですが、最近では「小暑(7月7日)」以降のケースも増えてきているようです。
 
  なお、立秋が過ぎると残暑見舞いになりますので、それまでに暑中見舞いは書き上げておきたいものです。私もまだ暑中見舞いを書いていませんので、明日から書き始めたいと思っています。

2008年07月19日

授業納め式を終えて

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  本校では、明日から一ヶ月間の夏休みに入ることになるため、7月19日(土)暑い日ざしの下、授業納め式を行ないました。
  この中で、私は〝前向きに行動する〟というテーマで、一昨日引退を表明した野茂英雄選手を取り上げました。野茂選手が大リーグに挑戦するということが決まった時、多くの人はうまくいかないだろうと思っていたようです。ところが野茂投手は不屈の努力で、大リーグにおいてトルネードという独特の投法で実に123勝をあげ、二度にわたりノーヒット・ノーランを達成するという偉業を成し遂げたのです。引退にあたって、野茂投手は「悔いが残る」ということを言っていますが、自分の球威が落ち大リーグでは通用しなくなったということで、納得していると思います。そして、野茂投手の大リーグでの活躍が引き金になって、イチロー選手や松井選手が大リーグに挑戦するきっかけになったのです。
  どのようなことも、挑戦してすべてうまくいくとは限りません。しかし、前向きに行動することがなければ、絶対に結果を残すことはできません。皆さんは中学一年生から高校三年生までの学年にわたっていますが、12歳の夏は一回きり、18歳の夏も一回きりです。どうかこの夏休みには、前向きに行動してください。そして、明るく元気で生き生きと楽しく充実した日々を送って欲しいと思っています。

2008年07月18日

他校に学ぶ~天王寺高校

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  7月18日(金)午後、大阪府立天王寺高校を訪問しました。同校は1896年(明治29年)に大阪府第五尋常中学校として創立、1901年(明治34年)に天王寺中学校と改称、戦後1948年(昭和23年)に天王寺高等学校と改称、夕陽丘高等学校と教員・生徒交流により男女共学校として再スタートしました。また平成に入ってからは新校舎竣工、理数科設置、土曜日に「桃陰セミナー」開始、2003年エルハイスクール、2004年スーパーサイエンススクールに指定される等、輝かしい歴史を有しておられます。
  本日は今年4月に赴任された兵庫校長先生や藤田教頭先生、和田教育部長から「45分授業」「プレ中間考査」「土曜日の活用」「クラブ活動と学習の両立」「模擬試験の実施方法」「センター試験対策」「授業評価」「ビジョンの策定」等、広い範囲にわたる取り組みについて色々とお話をお伺いしました。
  印象に残ったのは、生徒が明るく挨拶をしてくれたこと、徹底的に自学自習の校風を追及されていること、部活動と学習の両立をはかるためメリハリのある教育活動を推進されていること(週1回の休養日と18:05までの完全下校の徹底、土曜日練習のクラブに対する自主学習の義務付け等)、教員の教科指導力を徹底して向上させるために、天王寺高校としての教員のスタンダードを確立させておられること等です。
  本校としても参考になる点が数多くあり、今後前向きに検討して良い点は積極的にとり入れていきたいと思いました。

2008年07月17日

高い目標にチャレンジする

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  7月17日(木)、個人懇談2日目が終了しました。今回の懇談は生徒一人ひとりにとって、それぞれ意義のあるものですが、とりわけ大学進学を数ヵ月後に控えた高校3年生にとっては特に重要です。これから最終の受験校を絞り込むということになるため、他の学年のように保護者との懇談だけではなく、生徒自身も含めた三者懇談の形をとっています。最近は多くの生徒が受験する全国模試が充実してきたため、志望校に対する合否の判定も以前に比べると精度が高くなりつつあります。そのため、この結果を見て簡単に志望校を変更するという傾向も見られます。しかし、現時点ではまだまだ学力が伸長する可能性が大きいのです。言い換えると現役生にとってはこれからの三ヶ月、とりわけこの夏休みがポイントであり、がむしゃらに勉強することが必要なのです。私は大学受験というのは、単に大学に入るということだけではなく、節づくりという点で極めて重要な位置づけにあると思っています。
  人生の中には極限の状態に陥ることが何回かありますが、過去に高い目標にチャレンジし、自分の限界を知っている人は強いのです。最近の若者は粘れない、諦めが早い、安易な道を選ぼうとすると言われますが、大学受験を前向きに受け止めて努力することにより大いに成長して欲しいものです。

2008年07月16日

個人懇談始まる

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  7月16日(水)より18日(金)まで3日間の予定で、保護者個人懇談が始まりました。本校では例年、夏の長期休業がスタートする直前に、保護者の方々とクラス担任が子どもさんの学校生活や学業成績、部活動等について話し合いの場を持つことにしています。
  本日も朝から多くの保護者の方がやや緊張した面持ちで来校されました。中学生の保護者の皆さんは校長室の前の廊下を通って懇談の教室に行かれるため、私もできるだけ声をかけさせていただき、何人かの方とお話しさせていただきました。特に中学1年生の保護者にとっては、入学して初めての懇談であり、終了後はホッとされている様子が窺い知れました。
  皆さんからは「学校に行くのが楽しいと言っています」「入学当初は心配していましたが、最近体力がついてきたようです」「学校のことをよく話してくれます」「仲の良い友達もできたようです」「クラブに入って頑張っているようです」といった答えに混じって「勉強しなくて困っています」「苦手教科についてのきっちりした目標が見つけられないようです」という声も返ってきました。
  私は「中学や高校で大切なのは生活習慣です。まず人間の基盤となるものをしっかりと身につけさせてください。」ということをお話しました。正しい生活習慣は将来、社会になれば自然と身につくというものではありません。挨拶をする、服装を正す、整理整頓をする、三度の食事をしっかり摂る、ルールを守るといったあたり前のことをあたり前にするということを心がけて欲しいものです。このような凡事を徹底することができるようになれば、学力は必ず向上すると思います。夏休みの間、ご家庭での指導を宜しくお願いします。

2008年07月15日

リフレッシュをはかる 

  〝夏期休業中には普段できない経験をしよう〟ということを生徒達には伝えていますが、このことは教職員にも当てはまります。よく「学校の先生は夏休みが多くていいですね。夏休みはどうされるのですか。」という質問をお受けしますが、これはあまりにも今の学校現場の実態をご存じないからではないかと思います。夏期休業に入る前には、それぞれの先生に勤務の計画を申告してもらうことにしていますが、この期間には勉強合宿、宿泊研修、補習、部活動の指導や合宿等が予定されており、のんびりと夏休みを過ごすというような余裕はないようです。中には、ほとんど休みが取れないといったケースも見受けられますが、これが毎年状態化することのないようにしていかなければなりません。
  本校では、昨年より完全週6日制に移行して二年目になりますが、土曜日出勤に伴う『振替休日(半日)』も十分取得しきれない、土曜日の午後には色々な行事が入る、休日にも部活動の指導や試合の付き添い等が加わるということも散見されています。そして、残念なことに、私の場合もこのパターンに陥っているのです。
  学校の先生は常に、教科指導力や人間力を高めるための自己研修や研鑽が必要であり、これを怠ると過去の資産を食い潰すということにもなりかねません。また、全く休息をとらずに連続して行なうより、メリハリをつける方がより効果が上がることが多くのケースで実証されています。従って、夏休みには思い切ってリフレッシュする日を見つけ出すことが大切ではないかと思います。
  本校では、8月13日から15日の3日間は特別休暇になっていますので、この前後に代休や年休を積極的に取得し、リフレッシュして欲しいと思っています。

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2008年07月14日

将来に対する夢や希望

  今、日本の子ども達の意識や意欲の低下が問題視されています。子ども達の学力や学習意欲、生活習慣に関する調査結果を見ると、憂慮すべき点が数多く認められます。特に他の国の生徒と比較すると、日本の子ども達が自分の将来に対して夢や希望を持っていないということがわかります。主なものをあげると ①〝将来に対して大きな希望を持っているか〟(中学3年生対象)という問いに対しての肯定的な回答は、中国91%、韓国46%、に対して日本は27%  ②〝21世紀は希望に満ちた社会か〟(高校生対象)という問いに対しては、韓国70%、フランス64%、アメリカ36%に対して日本34% ③〝科学の進歩で人間はより幸福になれるか〟(高校生対象)という問いに対しては、中国84%、アメリカ68%、韓国56%に対して日本35%という結果になっています。
  しかし、これらの国々の子ども達と比べて、日本の子ども達が恵まれない生活を送っているかと言うと決してそうではありません。世界には学校に行きたくても行けない、勉強したくてもできないという子ども達も数多くいるのです。一方、日本の子ども達は衣食住のどれをとっても世界のトップレベルにあります。しかも高等学校は義務教育化しつつあり、およそ半数が大学や短大などに進学するという状況です。それにもかかわらず、どうしてこのようなことになるのでしょうか。
  この原因は、世の中が豊かになりすぎ目標がなくなったことに加えて、子ども達を取り巻く環境や身近な大人達にあるように思います。私も時々講演会において、〝日本の将来が明るいか暗いか〟を質問することがありますが、“圧倒的に暗い”という答えが返ってきます。子どもは“親の鏡・社会の鏡”という言葉があるように、まさに親の言動や社会の世相を反映しているのです。
  これからも色々な人達とお会いする機会がありますが、将来に対する夢や希望を持つことができるような元気の出る話をしていきたいと思っています。

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2008年07月13日

あるべき姿を描く

  本校では学校改革の一環として高校の3つのコース制に引き続き、本年度、中学に一貫選抜と発展の2つのコース制を導入しました。また、環境問題を人間教育の柱にすべく取り組みをスタートさせました。しかし、これで改革がすべて終了したわけではありません。現在はまだ大きな枠組みが固まりつつある段階であり、課題は山積していると考えたほうが良いと思います。本年度も既に3ヵ月余りが経過しましたが、正直なところ日常の業務に忙殺されている感は拭えません。あと少しで夏期の長期休業に入りますが、この期間を活用して次なる施策を検討しておかないと、問題を先送りすることになってしまいます。  
  そこで、将来の学校のあるべき姿を描くための検討会を8月1日に開催することにしました。この検討会は朝8時からまる一日かけて、ビジョン会議のメンバーを中心に開催しますが、メンバー以外の教員にも参加を呼びかけています。
また、当日に集まってそれぞれの意見を述べ合うだけでは単なる討論会になってしまうため、それまでにかなりつめた『たたき案』を作成しておかなければなりません。幸い、まだ20日間という時間がありますので、分掌や教科、学年の課題を整理し、さまざまなシミュレーションを行ない、学校の中期目標の案を示せるようにしておきたいと考えています。そして、当日の会議では、将来のあるべき姿を描いていく予定です。

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      ビジョン会議の様子

2008年07月12日

夏期長期休業中の過ごし方

  本校は7月20日から一ヶ月間、夏の長期休業に入りますが、すべての学年において学力向上のための取り組みが計画されています。高校2年生の希望者については既に7月7日(月)~8月3日(日)「ニュージーランド比較文化研修」がスタート、中学2・3年生の希望者については、8月2日(土)~13日(水)「カナダ研修」、高校1・2年生の選抜特進クラスについては、7月25日(金)~28日(月)「勉強合宿」、特進Ⅱ・Ⅰの希望者については7月28日(月)~30日(水)まで「勉強合宿」、中学2年生については7月27日(日)~29日(火)「林間学舎」が計画されています。この他に各学年においては、教科毎にテーマを決めて夏期講習を実施することになっています。これらの講習は指名した生徒を対象に行なうものと希望する生徒に対して行なうものとに分かれています。
  また、部活動に加入している生徒達にとっては練習や合宿もあり、更に文化祭の準備等が加わることにもなるため、何もせずにのんびりする時間はあまりないかも知れません。しかし、決められた時間内にどれだけ多くのことをやれるのか、言い換えると無駄な時間をなくし短時間で段取りよくやるという力はこれから非常に大切になってきます。本日も職員朝礼で先生方にもお願いしましたが、是非生徒達に夏休みの計画をしっかり作るように指導していただきたいものです。

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     高校1・2年生の「勉強合宿」         中学2年生の「林間学舎」

2008年07月11日

真の原因を探り行動に移す

  各学年共、前期中間考査や実力テストの結果が成績通知票という形で各人に戻されました。これを見て一喜一憂している人も多いと思いますが、〝何故このような結果になったのか〟という原因をしっかりと探っておくことが大切です。たまたまうまくいったという人もあれば、逆にうまくいかなかったという人もあるでしょう。しかし、このようなことが何回も続くということはありません。物事には必ず原因があって結果があるのです。そして、ほとんどのケースはあらかじめ、結果が予想されていると言っても過言ではありません。
  今回、思わしくない結果であった人の中には、「日々の授業に集中できていなかった」「家庭学習の時間が足りなかった」等思い当たる節があるはずです。是非、この結果を真摯に受け止めて、自分なりの対策を講じて欲しいものです。そうしないと、数ヵ月後にまた同じ結果になっているのは間違いありません。

  今、社会のさまざまな分野で活躍している人達を見ると、必ず日々素直に反省し、修正を加えるべき点は直ちに修正するということを心がけておられます。
このように、〝現れた結果から真の原因を探り出し、行動に移す〟という習慣を身につけることができれば、必ず人生は充実したものになります。夏休みまであとわずかになりましたが、それまでにキッチリと反省を行なって欲しいと思っています。

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得られた結果から原因を分析し、対策する

2008年07月10日

授業アンケート結果検討会の開催

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  7月9日(水)、職員会議の後、先日実施した授業アンケートに対する教科毎の検討会を実施しました。 この授業アンケートについては、以前は各人毎に実施するというやり方でしたが、一昨年より学校全体の取り組みとすることとし、全生徒が自分の受けているすべての授業に対して答えるということにしました。アンケートは、大きく「担当の先生の授業について答えてください」という内容と「授業を受けている自分を振り返ってみてください」という内容に分かれています。
  《担当の先生の授業について》は、
①内容に興味を引き変化をつける工夫がされていた ②説明の仕方がわかりやすい ③板書やプリントがわかりやすい ④ 授業のスピードはどうですか
  また、《授業を受けている自分を振り返って》は、
①授業の準備をすませ、ベル着ができていますか ②授業を真剣に受けていますか ③この科目について家庭で学習していますか(予習・復習・宿題)④考査準備はどれくらい前から初めましたか
このアンケートは、授業別(担当教員別)、教科別、クラス別に集計されるため、個々の課題がかなり明確になっています。
  各教科の先生方は、それぞれのアンケートの結果に基づき、感じたことを述べ合うことになっています。従来、この検討会は夏休みに実施していましたが、補習やクラブ合宿、勉強合宿等で全員が参加することが難しいこともあったため、今回は一月繰り上げてこの時期に実施しました。また、定期(前期中間)考査の結果も出ているため、この反省もあわせて行なうことにしました。
  各先生にとって、アンケートの結果は気になるところですが、生徒の学力が伸びているのかどうかという視点で分析が大切です。そのためには各教科として、定期考査のあり方、模試の活用、教科書・副読本の選定、授業時間数の検討、カリキュラムの見直し等の検討を総合的に検討していくことが必要です。今後とも、すべての先生が自らの授業のレベルを上げていくということに全力で取り組んで欲しいと思っています。

2008年07月09日

食の大切さを知る

  7月7日より、世界の主要国の首脳が集まり、北海道洞爺湖サミットが開催されています。
この中で政治・経済・地球温暖化・エネルギー・食糧、・アフリカ等の問題が論議されており、全世界がこの会議の成り行きを見守っています。従って、本日(7月9日)の全校朝礼では、今回の洞爺湖サミットについて話をしようと思っていましたが、夏休みを目前に控え数多くの行事が予定されているため、テーマを食糧問題に限って短めに切り上げました。
  〝現在、日本の食糧自給率は39%であり、6割以上を海外からの輸入に限っています。これらの食糧の生産には、当然のことながら多くの水や肥料、エネルギーといったものが使われています。また、これらの食糧を運ぶために、飛行機や船に使う燃料は膨大な量にのぼっています。そして、実に年間に約6000万トンの食糧が輸入されています。ところが驚くべきことに、この3分の1に当たる2000万トンが廃棄されており、4トン積みのトラック500万台分に相当します。また、家庭での廃棄も1000万トンという膨大な数字になっています。これらの生ゴミは焼却処理されますが、水分を含んでいるため、多量のエネルギー消費につながるのです。このように考えると食べ残したり、冷蔵庫の中で腐らせるということは、地球温暖化や食糧危機という観点で見ても避けなければならないことになります。皆さんは是非、食べ物を大切にするということを心がけてください。〟

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世界の主要国の首脳が集まった洞爺湖サミット

2008年07月08日

カナダ研修にあたって

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  7月8日(火)朝、昨日夜に出発したニュージーランド比較文化研修に参加した21名の生徒達が無事到着したとの連絡が入りました。8月3日までの4週間という短期間の研修ですが、何かをしっかりとつかんできて欲しいと思っています。
  また、本日は4時からは『第6回カナダ東部夏季研修旅行』の最終説明会を開催しました。本校では、夏休みを活用して中学2・3年生を対象に赤毛のアンで有名なプリンス・エドワード島のシャーロットタウンでのホームステイと語学研修を実施してきています。本年度の参加者は31名になりますが、これまでこの研修を通じて学んだ生徒の中には、高校に入ってリーダーとなっている人も数多くいます。
  この説明会には生徒と保護者の皆さんが出席されていましたが、私は冒頭の挨拶で、次のような話をしました。
  「今後世界の人口はますます増え、グローバル化が進展することになる。しかし、日本人の欠点は内向きになりやすいことであり、自分達のことを正しいと考えがちなことである。そのため、ともすると『日本の常識は世界の非常識、世界の常識は日本の非常識』ということになってしまう。これでは、日本は国際社会から孤立してしまうことになりかねない。これを避けるためには相手のことを理解し受け入れていく姿勢を持ち、世界中のさまざまな国の方々と“共生”していくことが大切になってくる。将来、皆さんは国際社会の中で、グローバル人材として活躍することになると思うが、今回の研修にあたっては、是非異質な人々との積極的な交流をはかり、生活習慣、宗教、ものの考え方、食べ物等お互いの「違い」に気づいて欲しい。最後に、この研修を実施することができるのは、カナダで生徒達を受け入れてくださるご家庭をはじめ様々な方々のご支援やご協力の賜であると思っている。どうか、関係の皆さんに感謝の気持ちを持って欲しい。」

2008年07月07日

英語力を高める

  7月7日(月)朝、JRの川西池田駅から歩いてくると、手に英単語の本やプリントを手にしながら登校している生徒、歩きながらお互いに質問をし合っている生徒の姿が目につきました。本日は中学高校全生徒による英単語テストを1時間目に実施しました。本校においては、語彙力を増やし英語力の向上を目指すことを目的として、この英単語テストを前・後期毎に年2回行なっています。当初は、中学校入学時に1300語の英単語集を購入してもらい、前期と後期にそれぞれ100問出題することになっていたようですが、続いて高校でも卒業時に必要な単語の修得を目標として、このテストを実施するようになったようです。
  一般的に語学の力をつけるには、できるだけ簡単な語彙を用いて作られている基本文を徹底的に暗記することが必要であると言われていますが、英語の場合には他の言語に比べて語彙数が多く2000語位まで覚えなければ基礎ができあがらないようです。このように考えると、2000語というのが一つの壁になっているように思います。また、急成長が期待されるインド、カナダ、オーストラリア、南アフリカ連邦等の公用語は英語であり、これから英語の重要性はますます増大してくると思われます。
  昨今グローバル化がますます進展する中にあって、英語を初めとする語学力とITスキルは今やビジネスマンとしての必須のツールとなっています。このため上位の役職や資格に昇進する条件としてTOEICの得点レベルを決めるという企業も増えてきていますし、グローバル企業の中には最低二ヶ国語の修得を義務付けているところもあります。
  日本人にとっては他の国の人よりも英語をマスターするためには大きな努力が必要なのかも知れませんが、何事も一朝一夕には成就しません。生徒達が日々地道な努力を継続していって欲しいと思っています。

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2008年07月06日

国立大学ゼミ保護者への合同説明会

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  7月5日(土)午後、池田市にある国立大学ゼミ本部で、高校入試を控えた中学生保護者の皆さんに現在進めている本校の取り組みについてお話しました。
  同ゼミは池田・箕面・川西の3教室で小学校4~6年生、中学生、高校生約1000名に対する学習指導を行なっておられます。
今回は大阪府立の千里青雲高校との合同説明会という形になりました。私は『社会で役立つ力を育てる~高志・自律・努力』というテーマで、パワーポイントを使って次のような説明を行ないました。

① 世界の中で、日本の子ども達の夢や希望を持つ比率は極端に低い
② OECDの学力調査でも、教育レベルの低下が顕著になってきている
③ 子どもさんが社会人になる8年後には、世の中は大きく変わってきている
④ 学校は将来社会で役立つ力を育てるトレーニングの場である
⑤ 人としての根っ子である人格を磨き、意志や情操を育てれば学力は向上する
⑥ 本校では人間力の養成と学力の向上の両立を目指し、改革に取り組んでいる
⑦ 昨年度から、きめ細かい進路実現をはかるため3つのコース制を導入した
⑧ 授業日数・授業時間数の増加、カリキュラムの変更等に注力している
⑨ 改革2年目を迎え、入学生のレベルは上昇してきている
⑩ 入学後の学力は、すべてのコースにおいて着実に伸長している
⑪ 選抜特進コースには、北野高校・豊中高校レベルの生徒が入学してきている
⑫ 高校受験にあたっては、実際に学校現場を見て決定していただきたい等

  本校では家庭と学校が連携して子どもを育てるという「共育」、すべての人が学ぶという「共学」を基本にしています。また、いつでも学校見学していただけるようにしていますので、是非お越しください。

2008年07月05日

1 Day College 校内オープンキャンパスの開催

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  7月5日(土)、中学は宝塚市総合体育大会が本日から13日(日)にかけて実施されるため、休校とし、高校1年生~3年生を対象に進路指導部主催の「1 Day College-校内オープンキャンパス」を実施しました。この催しは毎年夏休みに入る直前のこの時期に実施していますが、今回は実に28大学からそれぞれに特徴ある学部・学科の教授・講師の先生にお越しいただき講演をお願いしました。
  テーマは国文学、人間科学、心理学、政策創造、外国語、法学、経済・流通、福祉、物理、化学、宇宙、航空工学、医学、薬学、スポーツ健康、水産、保育、食物、看護、キャリア・デザイン、ファッション、映像・メディア等実に多岐にわたっています。生徒達には、あらかじめこれらのテーマと講師の紹介の一覧表を配布し、自らの意思で興味のあるテーマを選び、講義に出席してもらうことにし、先生方には高校生向けに内容を一部アレンジしていただくと共に出来るだけ実習・実験をまじえてお話していただくようお願いしました。また、本校でこれだけ多くの大学の講義を受講できる機会はあまりありませんので、保護者にも事前に連絡し、希望される方にも参加していただきました。
  私も駆け足で各教室を巡回させていただきましたが、約半数が100分の講義ということもあり、内容は充実しており、生徒達は熱心に耳を傾けていました。
  本校はほとんどの生徒が大学への進学を希望していますが、大学に入学することが最終の目的ではありません。自分が将来どのような分野に進みたいのか、そのためには大学でどういう勉強をしていきたいのかという視点が大切です。半年後に大学受験を控えた高校3年生は当然ですが、高校2年生・1年生についても今回の講演を通じて、自らの進路を考える良い機会にして欲しいと思っています。
  今回は暑い中にもかかわりませず、来校いただき多くの先生方に心より御礼を申し上げます。

2008年07月04日

 2 Day Guidance-大学合同入試説明会& 1 Day Collegeの開催

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  例年、この時期には大学受験のための『2 Day Guidance』を2日にわたり実施していますが、1日目は大学合同入試説明会、2日目は1 Day Collegeということで模擬授業を行っていただくことになっており、今年で5回目となります。
  初日の7月4日(金)の午後には、23大学・大学校の入試担当者に来校いただき、高校2年生・3年生を対象に合同の入試説明会を実施しました。この催しは今年で5回目を迎えますが、あらかじめ生徒達に参加の大学名を紹介し、受講希望人数を確認した上で、大学毎に2回ずつ説明を行なっていただくことになっています。従って生徒達は教室を移動することによって、希望する2つの大学の説明を聞くことができます。各大学の説明時間は40分ですが、学校案内や入試ガイド等を配布され、プロジェクターやパソコン、DVD等のIT機器を活用して解りやすく説明していただいていたようです。
  第2回目が終わった後、各大学の担当者の皆さんに多目的ホールに移動していただき、個別相談会を実施しました。特に、高校3年生はこれから受験する大学・学部の絞り込みを行なうことになりますが、まだ最終の受験校を決定していない生徒も数多くおり、熱心に質問をしている姿が印象的でした。また、個別相談の会場には、高校1年生の生徒も訪れ、色々な大学の資料を袋一杯に詰め込んで持ち帰っていました。
  受験する大学を決めるにあたっては、今回の説明会を参考にすると共に実際に大学のキャンパスを訪問し自分の目で確かめる、ホームページで情報を入手する、先輩の意見を聞く、先生や家族と相談する等さまざまな角度から検討して欲しいと思っています。そして、目標の実現に向かって努力を継続していって欲しいと思っています。
  各大学の入試担当者の皆さんには、大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

2008年07月03日

教育環境を整える~安心・安全への取り組み

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 本校では、現在、新しい学校づくりを目指して、さまざまな取り組みを行なっていますが、とりわけ生徒達の進路実現をはかるための教育内容の充実とより良い教育環境の推進は極めて重要です。教育内容については、これまでも度々紹介してきましたが、これから何回かに分けて教育環境の推進についてお話していくことにします。
  先日の中国の四川省の大地震では、残念なことに10万名を超す死者、行方不明者が出るという大惨事になりました。とりわけ、本来安全であるはずの学校の倒壊により多数の児童生徒が犠牲になりました。日本でもマグにチュード7以上の大地震が、ほぼ10年に一度というペースで発生しています。しかし、文部科学省の調査では、平成19年の4月現在における学校の耐震化率は約60%です。これでは到底安心・安全な環境とはいえません。
  今更言うまでもなく、学校施設は生徒の学習生活の場として、豊かな人間性を育むための教育環境として重要な位置づけを持っています。また、災害時には地域の方々の緊急避難場所としての役割を果たすことにもなります。阪神淡路大震災以来、丸13年が過ぎましたが、本校の地域防災拠点としての役割も重要です。(雲雀丘学園も有事の際の避難場所に学園講堂が指定されており、阪神大震災のときも地元の方が数人、余震を心配されて避難しに来られましたが、幸いすぐに帰られました)
  このような観点から、この度、高等学校の校舎を新設すると共に中高の体育館と文化館の耐震補強工事を夏期休業中に実施することにしました。また文化館については、中高被服教室・華道室・茶道室をはじめ170人収容の視聴覚教室を備えており、入試説明会や高大連携講座など利用する機会も多くあります。
  これからも引き続き、教育環境の整備をはかっていきたいと考えています。

2008年07月02日

避難訓練を終えて

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  7月2日(水)、「一階厨房から火災が発生したので校舎外に出なさい」という校内放送により、避難訓練を行ないました。本校では年2回、地震と火災を想定した避難訓練を実施していますが、全クラスが校庭に集合し人員の確認が終了するまでの避難時間は 6分少しということになりました。
私は、全生徒に 各学年の所要時間を発表した後、次のような話をしました。
  〝今朝、皆さんは避難訓練であるということが解った上で、かつ「朝」「学校」「日本国内」という条件下であったから、平常心のまま大きな混乱もなく比較的スムーズに行動できたと思う。しかし、災害はいつ、どのような形で襲ってくるか全く予想できない。地下街や電車の中、旅先のホテルなど自宅以外の場合もある。火災もあれば地震もテロといったケースもあるだろうし、夜で真っ暗闇ということもある。また海外で災害に遭うといったさまざまなことも考えられる。どのような時であっても落ち着いて行動することが大切である。以前にもお話したが、災害が発生し避難する時には〝おかし〟と〝もち〟を忘れないようにして欲しい。これは、『おさない(押)』『かけない(駆)』『しゃべらない』『もどらない(戻)』『ちかづかない(近)』という災害発生時に守るべきことの五つの頭文字である。
  昨今の状況を見ると、台風や地震、洪水等さまざまな自然災害が頻発している。これから本格的な台風到来のシーズンを迎えることになるし、地震の巣の上にあると言われている日本では、いつ大震災に見舞われるかもわかりません。これらの震災がいつ自分達のところで起こってもおかしくないと考えておく必要がある。『備えあれば憂いなし』という言葉があるとおり、これを機会に今一度身の回りの点検をしておいて欲しい。〟
  日本人は危機管理に対する考え方が甘いと言われていますが、家庭においても学校においてもあらゆる面での見直しが必要であると感じています。身近な事から取り組んでいきたいものです。

2008年07月01日

隗より始める~省エネ商品への切り替え

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  早いもので1年の半分が過ぎ、本日からは7月ということになりました。本校では6月に続いて今月も環境月間ということで活動していく予定です。
以前にも述べましたが、環境問題は人間の活動が引き起こした問題であり一人一人が自らの問題として真剣に取り組んでいかなければなりません。
  最近、生徒達と話していてもそれぞれの家庭において、マイバッグの持参や節電・節水等色々な試みをしていただいているようで心強く感じています。
  私も環境に関するさまざまな現状について毎日勉強しながら、自動車の使用を減らす、米のとぎ汁を植木の水やりに使う、エコ・クッキングを心がける、生ゴミを肥料化する等、身近なできることから始めることにしています。
  その一つに省電力商品への切り替えがあります。先日近所の電気店の方が来られて最新の商品の説明をお聞きしました。これによると、各メーカーが競って省エネルギーの商品開発を行なった結果、ここ数年すべての商品で大幅な省エネが実現されているとのことでした。とりわけ家庭の中で最も消費電力が多いのはエアコンで全電気代の23%、次いで冷蔵庫17%、照明器具16%となるようです。そこで、わが家でも順次新しい商品に切り替えていくことにしました。今回取り付けてもらったエアコンは約10年前のものに比べると、消費電力が何と4割も削減できるということなので、年間の電気代の節減により、買い換えた商品の代金はいずれ回収できることになりそうです。
  “隗より始めよ”という言葉がありますが、これは言い出した人から始める、身近な事から始めるという意味です。環境教育を進めるにあたって、これからも自ら率先して身近なことから実践していきたいと思っています。