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2014年09月30日

ブックトークって、なんだ?

 ブックトークって、知っていますか?
1929年に米国の公共図書館で、司書たちが子どもたちに本を読んでもらおうと考え生まれた、読書指導の方法のひとつです。日本にも1950年頃に紹介されたそうですが、当時はあまり広まらず・・・。この10年程で中学の国語の教科書などにもに取り上げられ、少しづつ知られるようになってきました。

 やり方は色々です。例えば、1つのテーマを決めてそれにあった本を何冊か選び、集団に向けて順番に紹介していく。あるいは、自分が読んだ本がとても面白かったので、友だちにも読んでもらいたいと思い紹介する。

 今回、中学1年の国語の授業で後者の方に挑戦したそうです。
 ブックトークの目的は、とりあげた本を読んでみたいと思ってもらうこと。夏休みの間に本を選んで、シナリオをかき、発表の練習。しっかり準備をして皆の前でブックトークします。うまく話すことが出来たかな?自分の選んだ本に対するみんなの反応はどうだったかな?

 「何かおもしろい本はないかなあ」「次は何を読もうかなあ」と思っている人には、よい読書案内になります。取り上げられた本のリストを貰ってみると、8割以上の本が図書室に所蔵していたのでコーナーを作りました。ブックトークを聞いて気になった本があったらチェックしてみてください。もちろんほかの学年の人達も。

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 何冊かピックアップして並べました。所蔵しているものにはリストにマークをつけています。青丸は単行本、赤丸は文庫本の棚に。 

2014年09月27日

ひばりの図書室 配布しました

          本日、ひばりの図書室9月号を配布しました。
       
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 夏休み中に到着した本も掲載しています。

 東野圭吾さんの新刊マスカレード・イブ(集英社)は、前作マスカレード・ホテル(集英社)でコンビを組んで事件に挑んだ刑事とホテルマンの二人が、出会う前にそれぞれ遭遇した出来事が描かれています。
 
江戸の薬問屋の若だんなと個性的なキャラクターの妖怪が様々な事件を繰り広げる「しゃばけシリーズ」13巻目となるすえずえ/畠中恵(新潮社)。いよいよ、若だんなにお嫁さんが!
 映像化された作品では、超高速!参勤交代/土橋章宏(講談社)、あすなろ三三七拍子/重松清(講談社) 眠れる森の美女に登場する美しくも邪悪な妖精マレフィセントを主人公にしたマイフィセント/エリザベス・ルドニック(偕成社) 彼女は、なぜオーロラ姫に“永遠の眠り”の呪いをかけたのか?  などなど。

2014年09月25日

イチゴの苗

 先週末、環境大使によるイチゴの苗配布がありました。夏のトマト同様、たくさんの人が受け取ったようですね。図書室にも貰いました。
 「今、受け取ってこの苗は冬を越せるだろうか・・?」と不安になりますが、ちゃんと面倒をみてあげさえすれば越せるそうです。苗を持ち帰ったみなさん、春になってたわわに実るイチゴを思い浮かべながら、育てていきましょう。

 そだててあそぼうシリーズ イチゴの絵本/きむらまさゆき (農文協)
には、失敗のない植え方、病害を防ぐ方法から食べかたまで。

 雑誌「のらのら」秋号の『技あり!容器でイチゴ栽培』と題した特集では、ちょっと変わった栽培法も紹介してあります。


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下足ホール横の花壇には、環境大使の手によるイチゴの水栽培が並べられています。 

2014年09月19日

いよいよ

 朝晩、ずいぶん涼しくなりました。そのせいか体調を崩している人も多いようです。合服姿も見かけるようになりました。陽が暮れるのも早くなりました。

 高校生活最後の大きな行事、文化祭も終えた3年生には「いよいよ」の季節です。生活のリズムや体調管理に気をつけてがんばっていきましょう。

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              自習に訪れる人も増えてきました 

2014年09月18日

活用?それとも依存?

 文部科学省では、5年ほど前から全国的に子ども達の学力状況を把握するため「全国学力・学習状況調査」を実施しています。対象は小学6年生と中学3年生。
 調査と同時にアンケートも行われますが、今年から新しく加えられた質問が「1日にどれくらいの時間、スマホやケータイで通話、メール、ネットをしますか?」です。
 使用時間と成績を詳細比較してみると、例えば中3生の数Aの場合、1日4時間以上と回答した人の平均正答率は約56%、それに対して30分未満の人は約73%。20ポイント近い差がでました。
 ゲームに関しても同じような結果だったそうです。文科省は家庭でもその付き合い方を考えていってほしいと提言しています。
 みなさんは、自分が1日にどのくらいスマホやケータイをさわっているか考えたことがありますか?

 スマホが普及した今、「ネット依存」人口が急速に拡大しているそうです。厚労省の調査によると中高生のネット依存者は51万8000人(2013,8月)
 依存症の怖いところは、本人が気がつかないうちに進行していくことです。

脱ネット・スマホ中毒~依存ケース別 SNS時代を生き抜く護身術!/遠藤美季 (誠文堂新光社)

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 LINEやFacebook、SNSで実際にあったケースを取り上げて、色んなかたちの依存を登場人物(高校生や大学生)にディスカッションさせながら紹介していきます。
 依存の特徴の1つに自分は万能だと錯覚してしまうことが挙げられていました。ネットを通じて色々な知識が広がる事で、人より優れていると思ったり、自分本位になってしまう。結果、現実世界の視野を狭めていく事になるかもしれません。
 使用している人が皆、依存しているわけではないですが、皆がその可能性を持っているといいます。ネットを道具として使いこなすか、道具に振り回されるか、が「活用」と「依存」の分かれ目です。

 以前、OneDayCallegeで講師の方が「既読スルーをスルーしましょう」とおっしゃていたそうです。自分なりのビジョンを決めて振り回されないようにしたいですね。
 家庭で、学校で、自分は、家族は、どうかな・・・?チェックリストもついています。
  

2014年09月10日

錦織選手だけじゃ、ないよ

 毎年、オーストラリア、フランス、イギリス、アメリカで行われるテニスの世界大会。この4つをあわせてグランドスラムと呼びます。
 そのうちの一つ全米オープン、今年は連日の錦織圭選手の活躍で注目を集めました。日本人男子シングルス初優勝をかけて挑んだ昨日の決勝戦。残念ながら負けてしまい準優勝。でもその活躍ぶりでたくさん楽しませてもらえました。

 元・プロテニスプレイヤーの松岡修造さんの著書 挫折を愛する(角川書店)には、松岡さんと親交のあるアスリート達のエピソードが語られています。
 松岡さんの企画した合宿に参加した錦織くん(11歳)は、「内気で人前で話すのが苦手、プレッシャーに弱かった」そう。
 その後14歳で単身アメリカ留学。しかし、もともと感覚派で説明するのが苦手なうえに言葉の壁にぶつかります。自分の状態や思いをうまく相手に伝えられない。そして度重なるケガ。不安や焦りが増すばかり。
 そこで直面している困難な状況を「自分できちんと把握して対策を立てること」と意識して行動パターンを変えていきます。結果、身についたのが強いメンタルだったそうです。

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  トップアスリート達は、スランプやケガを一体どうやって乗り越えているのでしょう 

 そして、同時期に行われた全米オープン車いすの部にも素晴らしい選手がいます。男子の国枝慎吾選手と女子の上地結衣選手がシングルス・ダブルスともに優勝。単・複2冠!です。すごい!

 常に勝つことを目標とするアスリートたちが、進化するためにいかにして「壁」を乗り越えてきたかを集めたルポルタージュ なぜあの時あきらめなかったのか/小松成美(PHP研究所) で国枝選手が紹介してあります。

 日本で初めてのプロの車いすテニス選手である国枝選手は、9歳の時から脊髄腫瘍により車いす生活を送ります。でもその状況に、不自由を感じたり、絶望したことがなかったそうです。
 11歳から始めた車いすテニスは、ツーバウンドまでOKというルール以外はコートもボールも通常のテニスと同じです。人一倍の努力を重ね17歳で世界へ。そしてめきめきと頭角を現し、現在、世界ランク1位で大活躍中。
 ハンディキャップがあっても、プロのスポーツ選手として生活できることの前例になりたかった。自分を見て、障がいを持つ子ども達の夢のひとつに「プロ選手になる事」が加われば、こんなうれしい事はないと語っています。

2014年09月05日

調べものをする時は

 いよいよ明日から文化祭です。
 新学期になって、クラスで進めてきた色々な取り組みは完了しましたか?
今週は図書室でも調べものをする中学生の姿もちらほら見られました。      
    
 世界の高い山ベストテンを調べにきた中1生。教科書の地図帳やインターネットでは、ベスト3やベスト5までしか出ていなかったそうです。地理の棚をみてみましたが見つからず。 では、図書室にある巨大な地図帳ならどうでしょう?
 ありました!世界の高い山ベストテン、標高も記載されていてばっちり。早速メモを取り教室に持ち帰りました。

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    左の写真、世界最高峰のあの山です。 世界大地図帳(平凡社)。
*写真の彼は分厚いメモ帳なので問題ないですが、薄いプリント類にメモを取る時は本の上では書かないでね。
 

 せっかくなので調べものをする時の注意を少し。
 先にも書きましたが、便利で手っ取り早いし「ネットで調べたら・・・」と思う人が多いですよね。でもネットの情報は正しいとは限りません。
 特に誰かほかの人に向けてする発表には、自分で確認した情報や、間違っていた時に誰かがきちんと責任を取ってくれる情報でないといけません。
 例えば、世界規模で利用できるインターネットのフリー百科事典サイト「ウィキペディア」 ページ一番下にある『免責事項』を読んでみてくだい。

 「本サイトは、あなたに対して何も保証しません。本サイトの関係者(他の利用者も含む)は、あなたに対して一切責任を負いません。あなたが、本サイトを利用(閲覧、投稿、外部での再利用など全てを含む)する場合は、自己責任で行う必要があります」 (Wikipedia:免責事項 より一部引用)

 とあります。もしその情報が間違っていたら引用した方の人がでたらめを書いたことになります。これに対して、地図帳(本や新聞なども)は、出版社や著者名が記載されて何かあれば責任をとってくれるのです。先生方や私が本を使って調べよう、というのはそういうことなんです。
 もちろん、インターネットがダメなのではないですよ。正しい使い方をしましょう、ということです。

2014年09月01日

今日は防災の日

 今日は防災の日です。8月30日~9月5日は「防災週間」

1923年9月1日、関東地方をおそった関東大震災(震度7) 多くの犠牲者を出したこの震災を忘れることなく災害に備えようと制定されたのが9月1日「防災の日」です。そして、この頃は暦の雑節の一つ二百十日にもあたり、台風シーズンを迎える時期でもあります。
 「防災の日」は、台風・豪雨・洪水・地震・津波などの災害についての認識を深め、備えを充実・強化することで、災害の未然防止と被害軽減に役立つことが目的でもあります。
 今夏は広島での大規模な土砂災害をはじめ、各地で大雨の被害がでています。もしも、に備える。何も起こらなければ、それがお守りになって何も起こらなかった、と思ってみませんか。

 防災グッズを準備と一緒に、心の方も備えておくための1冊。
  被災地デイズ/GENERATION TIMES 企画編集(弘文堂)

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 被災当事者はもちろん、行政や医療関係者、ボランティア、マスコミ、各関係者が災害現場で直面するジレンマについて、それぞれの立場になって想像し考える。

 地下鉄のホームで地震に遭遇、出口がふさがれるという声が聞こえます。パニックに巻き込まれるのは怖いけれど出口に向かいますか?
 10分後に津波が来るという情報が。近所には一人暮らしのおばあちゃんがいます。様子を見に行きますか?

 それぞれに解説はしてありますが、正解はありません。31の問いを読んで、もしもの時の「想像力」を鍛えてほしい。
 昔から防災の基本として位置づけられてきた『自助』の重要性。それは、「自分だけが助かる」ことではなく「自分だけで助かる」こと。ケガをせず生存することで、誰かを助ける事も、誰かと協力することも可能になるからだそうです。