心肺蘇生法とAED
近年、ようやく日本でもAED(自動体外式除細動器)の使用が一般にも認められ今後の普及が期待されるようになってきましたが、まだまだAEDの認知度は低く、駅・病院・企業・店舗・学校など人の集まる場所での設置が望まれています。
このような中にあって本校でもAEDの設置を決定しましたが、実際にAED講習を受講しなければ、いざという時に使えないということになります。そこで6月13日(火)、前期中間考査期間の午後を利用して宝塚消防署から5名の方にお越しいただき、“心肺蘇生法とAEDの使用法”というテーマで講習を受けました。
最初に消防署の方から宝塚市の現状についてお話いただきましたが、救急車は市内に5台しかないこと、通報があって現場にかけつけるまでには5~10分はかかるということ、倒れた人の手当を開始する時間が1分遅れれば10%回復率が下がるということ、そのため脳に一刻も早く血液(酸素)を送り込むという迅速な対応が必要であるとの説明を受けました。
次に実際に等身大の人形を使った人工呼吸法と、心臓マッサージの実演を見せていただいた後、37名の参加者が3グループに分かれ、順次心肺蘇生の体験を行いました。その後引き続き、AEDを使って次のような実施手順を教わりました。
1.意識・呼吸・脈拍がないことを確認する。
2.電源を入れる。
3.電極パットを胸にはる。
4、AEDの指示(音声)に従って行動する。
留意しなければならないのは、除細動を行う際には患者に触れると感電するため、必ず周囲にいる人達に対して患者から離れるように指示することだそうです。
先生方は熱心に心肺蘇生法とAEDの使い方についての訓練をこなし、多くの質問を講師の方に投げかけていました。一回の講習で完全にマスターできたかどうかは疑問ですが、実際に体験することでかなりの自信につながったのではないかと思っています。この講習も今回受講出来なかった先生を対象に秋にもう一度実施する予定です。
学校においては予想できないさまざまな出来事が発生しますが、これからも危機管理体制の充実に努めていきたいと考えています。
お忙しい中にあって、ご指導いただいた宝塚消防署の皆さんに心から感謝申し上げます。