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林間学舎後記

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林間学舎の最終日、生徒達は大山寺において座禅の体験をしました。現在残っている建物は、四つの参拝堂と十の支院だけですが、昔は山岳信仰に帰依する修験道の修業道場として栄えていたようです。特に平安時代以降、山岳信仰の仏教化が進むにつれて寺院が増え、最盛期には百を超える寺院と三千人以上の僧兵をかかえ、比叡山、吉野山、高野山に比肩されるくらいの隆盛を極めていたと伝えられています。
座禅という言葉は知っていても体験するのは初めてという生徒がほとんどであり、また最近では畳の上での生活も少なくなっているため、結跏趺坐(けっかふざ)や半跏趺坐(はんかふざ)といった足の組み方(あぐら)も知りません。実はこの座法は二等辺三角形になるため、身体の最も安定した形なのです。その上で調身、調息、調心による身体を調え、呼吸を調え、心を調えることによって精神の統一をはかり、集中力や不動心、忍耐力の養成につながることになります。私もこれまで多くの機会に座禅を経験してきましたが、息を最後まで吐ききることによって、激しい運動をしなくても新鮮な酸素を大量に体内に取り入れることができるということを再認識しました。
ほとんどの生徒はあぐらではなく正座の姿勢で座禅を行いましたが、終わった後は爽快な気持ちになっていたように見えました。精神を安定させるためには寝る前の5分間の座禅が有効であるとも言われています。難しく考えず小さいことから始めていって欲しいものです。
最後に、大山寺のお坊さんから、「生徒達が後から入堂する人のことを考えて靴をきっちり揃えていたのは素晴らしいことである。躾が行き届いていますね。」というお褒めの言葉をいただきました。生徒達は短期間に確実に成長していると感じました。