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日本の文化と伝統~土用丑の日と鰻

  7月30日(月)は土用の丑の日となっており、この日には昔から鰻(うなぎ)を食する習慣があり、一説によると日本では3600万匹が消費されるとのことです。
  土用というと夏だと思いがちですが、実はそうではなく元は木・火・土・金・水という五行説を季節に割り振るということから来ているのです。即ち、春は木、夏は火、秋は金、冬は水ということになりますが、そうすると土はどの季節にも属さないことになります。それでは困るので、土はすべての季節に均等に存在するとこじつけて、それぞれの季節に入る前の18日間を土用としているのです。従って立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間は土用ということになり、年間に4回の土用が存在することになります。今年は土用の入りは7月20日で土用の明けは立秋の前日である8月7日です。そして、夏土用の最初の丑の日が本日7月30日です。
  この日に鰻を食べる習慣が始まったのは、江戸時代末期であると言われています。平賀源内がさっぱり鰻が売れないと嘆く鰻屋の悩みを聞いて「本日土用の丑の日」という看板を掲げたところ、飛ぶように売れたということが伝わっています。当時災いは丑の方向から来ると信じられていたことと夏の暑さを乗り切るためにビタミンの豊富な鰻が良いということで瞬く間に定着したようです。
また、鰻の料理の仕方も関西と関東では全く違います。関西では腹を割いてそのまま焼きますが、関東では腹を割くことは切腹に通じるということで、背開きにして一旦蒸した上でたれをつけます。
  現在、日本では世界の鰻の半数を消費していますが、稚魚の輸出や有害物質の混入等のさまざまな問題が生じてきています。土用丑の日にあたって、鰻を食される方も多いと思いますが、このようなことも思い起こしていただきたいものです。
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