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ご先祖様の供養

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  本学園の創立の精神は「孝道(親孝行)」ですが、遡ると祖父母、曾祖父母と何代にもわたって生命が受け継がれてきています。このように今、生を受けている一人ひとりには先祖の血が脈々と受け継がれているのです。従ってご先祖を大切にするという気持ちが大切です。わが国には色々な宗教の方がおられると思いますが、神棚を祀り仏壇があるという家庭が大半のようです。毎日、ご仏前にお参りされ、色々なものをお供えされる方が多いと思いますが、これは仏様のお徳を敬う心の基調となるものであり、供養と呼ばれています。この仏様への供養は次の六種類があり、自分の徳が磨かれることになるのです。
  一つ目は「花」で耐え忍ぶ徳、二つ目は「ご飯」で心をしずめる徳、三つ目は「お茶・水」で施しの供養、四つ目は「お灯明」で智恵の徳、五つ目はカ「お線香」ではげみ(精進)の徳、六つ目は読経の前に手に塗る茶色の粉のことを「お塗香(ずこう)」と言い、仏の戒めを守る徳です。そして、この六種の供養を自らが行なうことにより、功徳が備わるのです。
  また、彼岸には、ご飯の代わりに仏壇に「ぼたもち」や「おはぎ」をお供えしますが、もち米とあんこで作られた同じ食べ物の呼び方が違うのは、食べる時期が異なるためです。つまり、それぞれの季節を意識して名前が変えられており、ぼたもちは「牡丹餅」、おはぎは「お萩」という花の名前がつけられています。この秋彼岸の時期におはぎを食された方もあると思いますが、牡丹餅にはこしあん、お萩にはつぶあんが使われており、小豆は邪気を祓(はら)うとされているのです。