« beauty-of-mathematics | メイン | 高等学校B日程入試を終えて »

来年度の経営計画の策定にあたって

tusin082_keikaku1.jpg tusin083_keikaku2.jpg

  2月も半ばを過ぎ、中学や高校の入試や大学の入試、卒業式の準備を行なう一方で、来年度の経営計画を策定する時期になってきました。ともすると学校の教育活動はどうしても単年度の運営になりがちですが、特色ある学校づくりを進めていくためには、前例踏襲や過去の延長線上の取り組みからの脱却をはかり、中期的な視点に立った取り組みを行なうことが必要になってきます。
  しかし、これまでの学校における計画の立て方は、まず現状を分析することによって課題を抽出し、次に実施に向けての検討を行なうというのが一般的です。これはまさに高度成長期や安定成長期における民間企業の経営計画策定の方法ですが、このやり方ではできそうなら計画に盛り込み、難しそうなら計画からはずすということになりがちです。この結果、計画はチャレンジャブルなものではなくあらかじめ達成の可能性の高いと思われる無難なものになってしまいます。そして、新たなことをやろうとしても「人がいない」、「金がない」「時間がない」、「物がない」、「情報がない」等できない理由が先行し結局大半が前年どおりということになってしまいます。これは言わば現状肯定をベースとした単年度型の『学校運営』であり、この繰り返しでは何年経っても学校を変えることができないと思います。
  経営改革を進めていくためには、最初に『3年~5年後のあるべき姿』を描かなければなりません。次に具体的な目標(抽象的なものではなくできれば数値化したもの)を設定することが大切です。その上で現状を分析し、あるべき姿とのギャップを把握する。更にこのギャップを埋めるためにはどういう取り組みが必要なのかを検討し、中期的な視点に立った計画をつくるというステップが必要です。到達目標が高ければ高いほど、また到達までの時間が短ければ短いほどスピードを上げていかなければなりません。そして目標必達のためには節目となる中間でのチェックポイントを設けておくことが必要です。
  来年度の計画策定にあたっては、中期の時間軸を設定し「どういう組織で、誰が、何を、どうするのか。そのために人、物、金といった経営資源をいかに活用していくのか。」という視点に立って来年度の経営計画を作っていきたいと考えています。