来年度の学校経営計画の策定にあたって
本年度の中学と高校の入試については一つの山を越しましたが、これで一安心というわけではありません。これから学校にとっては私立・国公立の大学入試,高校卒業式、後期期末考査・判定会議、中学卒業式、中学新入生ガイダンス、高校新入生ガイダンスといった色々な行事が目白押しです。一方で、本年度の教育活動の振り返りと来年度の学校経営計画の策定という重要な仕事に取り組むことになります。
円滑な経営を推進していくためにはPDCAサイクルを回していくことが大切ですが、8年前に初めて公立高校の校長に就任して感じたのは、経営という視点が欠落しているということでした。良い経営を進めていくためには、まずやるべき課題があって、これを解決するために〝どれだけの人や金が必要であり、どういう組織体制で推進するのか〟を検討するということが必要です。しかし、現実は人や金や組織が先に決まってしまっており、この前提に立って、学校が運営されるということになっています。また、昨今のように予算が削減されるということになると、新しいことはほとんどできないということになり、大きな問題がない限り、これまでと同じようなことを繰り返してしまうことになります。従って、P(PLAN)は重要でなくなってしまい、D(DO)が中心の学校運営になってしまいます。
これに比べて、私学の場合は一般企業と同じように、比較的PLAN-DO-CHECK-ACTIONのサイクルをまわしていくという学校経営が可能です。つまり、智恵を絞り出すことにより〝独自の特色ある学校経営〟ができるということです。今は、教育界を取り巻く環境が激変しているため、この変化に迅速かつ柔軟に対応していかなければ、遅れてしまうことになります。このように考えると、今は私学にとってまさに正念場であると言っても過言ではありません。
まず、「今年の振り返りをしっかりと行ない課題を明確にする」。次に、「謙虚な姿勢で〝他の良いところを素直に学ぶ〟」。その上で「解決のための具体策を決める」。最後に「スケジュールに落とし込む」というステップが何よりも大切です。
これから来年度の学校経営計画づくりをしっかりと行なっていきたいと思っています。