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チョットいい話

 学園事務局に女性から電話がありました。内容は、19日土曜日の夕方6時頃、雨が降っていたのですが、阪急雲雀丘花屋敷の駅前を歩いている時その女性が転ばれたそうです。そこへ中学生と思われる女子生徒4人が駆けつけ、助けてくれたというのです。また、それを見ていた男子生徒も駆けつけ、転んだ拍子に壊れた傘を見て、自分の持っていた傘を使って下さいと声を掛けてくれたというのです。その方は、嬉しくて是非お礼を言いたいとして電話をかけてこられたという次第です。
 朝の職員朝礼でこの内容を話し、中高全クラスホームルームでこの話を紹介して欲しい旨訴えました。その後、担任からの報告によりますと、女子生徒は中学2年生と3年生、男子生徒は中学1年生と判明しました。この生徒たちは、本校の体育館で宝塚市中体連剣道大会があり、試合後の会場の後片付けを終えて帰宅する途中での出来事だったようです。苦情の電話をいただくときもありますが、このような「チョットいい話」もいただきます。悪い話は、事実関係を確認して指導しますが、今回のように良い話も生徒に投げかけ、考えさせる様にしています。
 利己的な行動が目に付く世の中ですが、自分のことを省みず他者のことを考え行動する利他的行動は、集団生活をする人間の本来持っている力の筈です。見返りを求めない他者への働きかけこそが人の心を打つものであり、他者のために力を発揮できる人こそが自分にも厳しく、本当に力のある人だと思います。