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日常生活の中の数学

 「文化の日」が日曜日でしたので、きょうは振り替え休日で連休となっています。この連休は、晴れの特異日といわれる文化の日に雨が降り、秋晴れの行楽日和とはなりませんでした。しかし、連休と言えば行楽地へ出かける車の渋滞がよくニュースになります。事故や工事だけが渋滞の原因ではありません。トンネルやサグ部(下り勾配から上り勾配に変化する場所)で発生することはよく知られているところです。道路設計にあたっては、これらを含めいろいろな工夫がなされています。
 直線道路は走行し易いようですが、あまり長いと運転者の注意が散漫(眠くなる)となるので、時速60Km以下で走行する場合は1,500m〜400mが標準的限界と言われています。また、道路がカーブしている場合、直線の道路に円弧の道路をつないだだけでは急なハンドル操作が必要となり危険です。それを回避するために、ドライバーが車の速度を一定にし、ハンドルを一定の角速度で回して運転しやすくした曲線に工夫されています。この曲線は、高校の数学で学習するクロソイド曲線といわれるものです。
 数学では他にもいろいろな曲線を学習します。準線からの距離と焦点からの距離が等しいような点の集まりでできている放物線。パラボラアンテナに利用されています。止まった状態から重力で引かれて落ちていく時、 もっとも短時間で行くことができる坂道を表したサイクロイド曲線。遊園地のジェットコースターなどに導入されています。これらは物理でも扱われる内容です。日常生活の中にでてくる現象を深く理解しようとすれば、数学の学習が必要になってきます。