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9月「長月」

 きょうから9月、「長月」です。「長月」は本来旧暦9月のことですが、新暦9月の別名としても使われるようになっています。新暦と旧暦、私たちの生活に大きな影響を与える太陽と月の動きをもとにした暦です。
 月の満ち欠けは平均約29.53日でひと巡りします。地球からみて月と太陽が同じ方向にある時(新月)を朔(さく)、地球を挟んで太陽と月が反対側にある時(満月)を望(ぼう)ともいうことから、満ち欠けひと巡り分を朔望月(さくぼうげつ)といい1ヶ月を表すのが旧暦です。旧暦では月の初めは朔日(ついたち)になり、十五夜はほぼ満月となります。なかでも、旧暦8月15日(今年は9月8日)は「中秋の名月」といわれ、古くから夜空に浮かぶ月を愛でる観月(お月見)の風習があります。また、毎日2回ずつある満潮と干潮もおもに月の重力によって引き起こされます。新月と満月の時のように太陽と地球と月が一直線上に並ぶと月や太陽の重力によって満潮時と干潮時の潮位の差が最も大きくなる大潮となります。安芸の宮島(厳島神社)のある瀬戸内海も干満の差が大きくて有名な所ですが、同じく世界遺産に登録されているフランスのモンサンミッシェルでは最大15mにもなることが知られています。
 夜がだんだん長くなる「夜長月」からとか、雨が多く降る時季である「長雨月」からなど、「長月」の語源や由来は諸説あるようです。私たちの日々の生活に影響を及ぼす太陽と月、現在の暦は太陽暦が使われていますが、月の動きをもとにした旧暦も大切にしたいものです。