鳥取大学にお招きいただきました
先週、2月3日、鳥取大学でお話をさせていただく機会をいただきました。鳥取大学「産学・地域連携機構」が企業での経験談を話してほしいとのことでした。私は昨年の4月から本校校長を務めていますが、その前はサントリーに40年余り勤務しておりました。もちろん大勢の大学の先生方を前に話すことなど初めての経験です。それも1時間半あまり話すことになりました。
タイトルは「やってみなはれが世界をはばたく(私が40年の会社人生で得たもの)」でした。戦後のビールの歴史はビール4社が血みどろの戦いを繰り広げたといっても過言ではないと思います。ビールの販売競争は毎月、新聞紙上に4社の販売数量とシェアが掲載され、そのことが世間の注目をひき、それが一層の競争を煽るということになりました。戦後から今日に至るまで、大きく4社のシェアは変動しますが、その局面、局面で各社はどのように考えどのように対応したか、どんな新商品を出したか、どんな人間ドラマが展開されたかを話しました。
企業は絶頂の時が一番危うい時と私は考えています。企業業績がピークにさしかかる前に危険な芽が生まれているものなのです。生き延びていくにはそれをどう感じ取るかだと思います。しかし現実はそのことになかなか気づこうとしません。私は自らの体験を踏まえ、このほかにも現場で得たことをいくつか話しました。最後まで興味を持ってお聞きいただけたのは大変うれしいことでした。
さて鳥取大学には毎年、雲雀丘学園の高校生がアカデミックサマーに20名がお世話になっております。豊島学長自らが生徒をお迎えいただき、先生方から親身になってのご指導をいただいております。生徒はこの活動を通して自分の将来の目標を決め、目的をもって高校生活を送るようになります。まさに教育の本来の姿があるように思います。大学に向かう時の顔つきと、活動を終え、帰途に就くときのそれは一変するようです。
鳥取大学は「乾燥地研究センター」や「菌類きのこ研究センター」「動物医療センター」など世界をリードする、他の大学にはない研究もされております。本校生徒もこのような研究に触れることで興味を持ち、世界に貢献してくれればありがたいと思っています。