阪神淡路大震災より23年が経過 第106号
震災避難訓練は延期
写真は広報用写真として人と防災未来センターより使用許諾をいただきました
4月は避難経路の確認、1月は震災を学ぶテーマで避難訓練など関連行事を行っています。
阪神淡路大震災は生徒が生まれる前のことですので、いつか震災の犠牲となった本校生徒の話をしたいと思っていました。訓練は雨で延期しましたが、放送で話すことができました。
以下、全校生への講話の抜粋です。
今日1月17日は、23年前平成7年(1995年)の午前5時46分に発生した阪神淡路大震災の日です。6435名の方が亡くなりました。淡路や神戸市や阪神地区などに大きな被害がありました。
阪急電車が止まってしまい、本校は4日間休校になりました。この地域では、水道やガスが止まりました。本校の校舎はそんなにいたまず、水も出ていたので地域の方に水を配っていました。授業は1月23日から再開できました。
本校39期生の高校1年の女生徒カナエさんがこの震災で亡くなりました。神戸市から通学していた高入生でした。たまたまご家族からの電話を取ったのが私でショックを受けました。いたたまれず家庭訪問しようとしましたが神戸までの電車が動いていません。高校1年の先生とバイクで家を探して行かせていただきました。震災は早朝でしたので寝ている時に建物に押しつぶされて亡くなったと聞きました。この震災では、ほとんどの方が圧死による犠牲でした。
また、当時私は高3の担任でしたので生徒の大学受験が心配でした。安否のわからない生徒や避難所生活をしている生徒もいました。その生徒を探しにバイクで西宮や芦屋や神戸へ行きました。
そのあと、6年前平成23年(2011年)に東日本大震災が起きました。死者・行方不明者は18,449人でほとんどの方が津波による溺死でした。
2つの震災以外にも、九州でも災害が起きており被害に遭われた方が数多くいます。
哀悼の意を込めてみなさんで黙祷をいたしましょう。
ありがとうございました。
阪神淡路大震災は、人々に大きな被害を与えました。命や夢を奪い、生活を一変させました。政府や行政の対応の遅れが批判される一方で、学生を中心としたボランティア活動が活発化したので、「日本のボランティア元年」といわれています。この1月17日は「防災とボランティアの日」となっています。
校内の避難訓練で安全に避難することも重要です。避難訓練を通じて中学生・高校生の間に過去の災害のことを学び、防災意識、ボランティアへの理解を高めてほしいと思います。みなさんは将来、地域や社会で市民としてまたリーダーとして重要な役割を担う人たちです。是非その自覚を持って下さい。
カナエさんは9ヶ月しかこの学校に通学できませんでした。カナエさんのことをみなさんにいつかお話ししたいと思っていました。