10月19日(日)、環境大使と担当教員とで丹波篠山の畑作体験へ行ってきました。秋晴れの篠山に降り立つと冷たい風を感じました。早速青野様に作業手順を説明いただき、黒豆について教えていただきました。
(青野様のお話から)
・丹波篠山黒大豆 特産品について
「丹波篠山黒大豆」は、5年間をかけてブランド豆に登録した黒豆です。植え付け時期から収穫時期、追肥の時期等々細かな取り決めを守って栽培しています。昔は特産品は「秘伝の技」で栽培されていましたが、今は逆に細かい取り決めを作成し、統一展開することが、特産品の特産品たる所以を守ることに繋がっているのです。いわゆる「マニュアル作成」ですが、これによって品質が保証され、特産品としての特徴を維持することに繋がるため、この整備がとても大切なのです。
更に、他の土地で収穫販売される黒豆と差別化するために、「丹波篠山黒大豆」をPRし、一般の人々に広く知ってもらうことも登録のための条件です。「特産品として認知されること」が大切で、このため宣伝や広告、祭りの運営なども計画的に行っていく必要があります。こうした条件をクリアしたものが「丹波篠山黒大豆」を名乗ることが許されます。当然、許可なく「丹波篠山黒大豆」と銘打って販売することはできません。「丹波篠山黒大豆」は、通常の黒豆よりも少なくとも3割から5割ほど大粒で、私達篠山農家は自信と誇りを持って、このブランドを守り、大切に作っています。
・今年の黒豆
今年度の黒豆は、雨量が少ない時期があったため、節に実がついていない箇所が見て取れます。通常は節ごとに豆がつくのですが、一つとんで次の節についていたり、下の節だけについて二つとんで上部にまたついていたりします。このように、黒豆のつき方をみるとその年の天候がわかります。
風の影響を防ぐ為、支柱を刺し、支柱ごとにロープを巻きつけて黒豆が倒れないようにしています。収穫ではこの支柱とロープを片付ける作業も行います。台風の影響は幸いあまりありませんでした。
・作業手順 黒豆の葉取り作業について
店頭に出すのは、収穫して、土を洗い、葉を取る作業をして、それらを紐でまとめた黒豆です。今回は収穫と葉取り作業を中心に行います。鋏で節の付け根から葉を取っていき、取った葉は再び畑にすき込んで有機質の肥料となります。このように、無駄なく循環させることが農業の基本となります。
青野様のお話を伺い、早速作業を開始しました。見る間に作業場は黒豆の葉でいっぱいになりました。畑から収穫して運んで、葉を摘んで・・。青野様から黒豆を大切に扱っておられるお話を聞いたばかりだったので、「丁寧に」「豆を落とさないように」「とった葉と混ざらないように」気をつけようと声をかけながら作業をがんばりました。お弁当を食べて、午後からは、さつま芋掘りをしました。さつま芋を折ったり傷つけたりしないように丁寧に土をどけていくと、綺麗な赤紫が土の中から顔を出し、あちこちで大きな歓声があがっていました。たくさんで作業をすると、見せ合ったり称えあったりしてより体験が濃厚になりますね。その後、生姜と里芋の畑へ連れて行っていただいて、さきほど堀ったさつま芋と比較しながら実のつき方の違いを教えていただきました。生姜や里芋がなっているのを見るのは初めてという大使が多く、興味深く拝見しました。収穫した生姜や里芋、さつま芋や黒豆、柿をお土産に頂いて、帰路につきました。
いつも大使達を暖かく迎えてくださり、ご助力をいただきましてありがとうございます。辻営農生産組合の青野様に厚く御礼申し上げます。
帰校後、西駐車場に植えた落花生の収穫を行いました。落花生がどのように実をつけるのか知らない大使もおり、興味深く収穫をしていました。(落花生は、その名の通り花が咲き、その花があった個所が土中に入り実をつけます。)井関先生から、「根粒」について教えていただきました。「マメ科野菜は根に根粒という部分があり、ここで窒素を作り出すことができます。根の部分のこぶ状になってるのが根粒。」収穫した落花生は乾燥させて次回の集合時に試食する予定です。大使のみなさん1日お疲れ様でした。次回の活動も頑張りましょう!
葉取りの説明 収穫
ハサミで切ります 節に豆がないものも
葉に囲まれて作業 葉を取るとこんな感じに
午後からは芋ほり 収穫!
ハート型の芋発見★ まだまだ出てくる
大きい! つなげて掘った苦心作
里いもの収穫!初めてです しょうが!
柿をとるのも難しい 本日の出会い(イモリ・カエル)
こちらは学校の落花生 根粒(窒素を作る根粒菌があります)
大使のみなさんお疲れ様!充実のこの笑顔★
以下大使感想
・青野さんにとてもお世話になった。お芋を良い感じで掘れて楽しかった。
・黒豆の葉取りは楽しかった。さつま芋は大きいのがいっぱいとれた!
・里芋の茎がすごくみずみずしくて驚いた。また行きたい。
・手で黒豆の枝を運ぶより、ネコ車で運ぶ方が多く運べてても疲れなくて良かった。でも腰に少し負担がかかる。
・気持ち的には全くつかれていないけれど、体力的にはとても疲れた。
・里芋は親芋が真ん中にあり、親芋が元になって増えていくが、さつま芋は根が伸びて根の部分が肥えて増えていくことがわかった。
・落花生の葉はハリエンジュの葉となんとなく似ていると思った。
・スピードが足りなかったと思う。次回はもっとがんばりたい!楽しかった。
・疲れたけど、時間があっという間に過ぎるほど、取り組んだことが充実していた。
・里芋や生姜のでき方を知ることができた。
・収穫の時はあんなにたくさん山積みになったのに、葉を取って豆だけにするととても少なくなったので驚いた。
・収穫で、根元から茎を切るのは腕がつりそうになって大変だった。
・芋ほりは、大きいのが当たって嬉しかった。落花生は思ったより収穫量が少なくて残念だった。
・今回が私にとって大使最後の黒豆体験なので考え深かった。葉取りは大変だったが楽しかった。落花生はあっけなく収穫できた。大使は卒業だけどまた来年も参加したいです。