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無駄な勉強はない

高校2年生を対象に進路指導部長が「勉強に無駄なものはない」といった内容の話をしてくださいました。
大学受験とは、自分が乗り越えなければならない壁です。この壁を乗り越えるためには、努力を惜しんではなりません。つまり、目先の受験勉強にとらわれ受験に関係ある教科のみ熱心に取り組み、それ以外をおろそかにするような勉強の仕方をしないことです。
ここで、無駄な勉強はないことを体験し、医学部を目指し見事合格した生徒(Xさん)のエピソードを紹介します。
Xさんは、化学が苦手でした。これを克服するため、大手予備校の有名な化学の先生(A先生)の授業を受けにいきました。とても有名な先生なので、たくさんの生徒が受講していたました。ある日、そのA先生の授業が突然休講することになり、代わりの先生(B先生)が授業することになりました。A先生の授業がなくなったので、生徒のほとんどが自習に切り替えました。しかし、Xさんは「私は化学が苦手だから授業を受けよう」と、謙虚に受け止め授業を受けました。残った生徒は、このXさんを含めたった三人でした。
B先生は、「A先生ほどの授業はできないよ。だけど、今日はパーマに関係するポリマーの話をしよう」と言ってその話をしてくれました。すると、受験には関係がないと考えたのか、Xさんを残して他の二人は教室から出て行きましたが、彼女は最後までB先生の話を聞きました。
センター試験で、化学は高得点が取れませんでした。しかし、最初からの志を曲げず、周囲からは難しいと批評されながらも、国立大学の医学部に出願しました。そして臨んだ二次試験の化学の問題が、あの時B先生が話してくれた「ポリマー」に関する内容の問題だったのです。周りの生徒が苦戦する中、お察しの通り彼女は非常によくできました。センター試験で50点の差がありながら、大逆転で見事に医学部に合格しました。
目先の受験科目にだけとらわれるのではなく、「色々な科目を怠ることなく取り組んで欲しい」、「何事も、素直な心で受け入れることが大切だ」と強く訴えておられました。
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