« 1Day College―大学教員による出張講義を行いました- | メイン | 勉強の仕方シリーズ~化学編~ »

勉強の仕方シリーズ~生物 編~

 理科の選択をするとき、「物理は計算ばっかり、生物は暗記、化学はその半々。」みたいな考えで選んだことはないですか?確かに、高校で学習する生物の各単元を見渡すと、物理や化学に比べて計算することは少ないように見えます。では、暗記で何とかなる科目でしょうか?確かに多くの知識を覚える必要があります。でも、用語を覚えるだけでは十分とは言えません。
 各予備校が行っているセンター試験の分析などを見ても、選択肢として、用語や語句だけを選ぶ問題が減少し、文章から選ぶ問題が増加する傾向と言われています。また、設問内容も、知識だけで答えられる設問と共に、知識と考察力の両方が必要とする設問が大きな割合を占めています。当然ながら、各大学の個別試験(二次試験)については、さらに論述する力が要求されます。
 本来、生物学は、いろいろな生命現象をその原理を明らかにして論理的に説明する学問です。先人たちが明らかにした内容を土台として、更に新しい領域を探求していく学問です。高校生物の教科書を見ても、多くの実験や観察の内容が載せられ、そこから考察される原理が書かれています。普段から教科書に載っている実験などを「何を目的とした実験か。」ということを確かめながら、「どのような結果から何が考察されるのか。」ということを考える習慣が求められます。そして、それを「なんとなくわかっている」のではなく、「正確に他の人に伝えられる」力をつけてほしいと思います。
 知識を正確に得て(INPUT)、それを正確に他人に伝える(OUTPUT)、その両方ができるようにしましょう。論理的に分かりやすい文章を書くことを鍛錬してください。答案は、自分自身を伝える「手紙」だと考え、精一杯、自分を分かってもらうように心がけましょう。