サントリー先端科学実験教室
春のサントリー先端科学実験教室に行ってきました。今回は、高校一年生と二年生合わせて、29人が参加しました。朝からあいにくの雨でしたが、八時過ぎから阪急水無瀬駅に集合し、サントリー生物有機科学研究所へと向かいました。
部屋に通して頂き、まずは自分たち同士で自己紹介をしあい、グループごとに今回体験するPCR法やDNAの塩基配列を分析するサンガー法などを予習しました。教員の助けもありながら、二年生が中心で生徒どうし教えあい、質問し合いました。その後、研究員の方に説明を受け、早速、3つのグループに分かれて実験教室が始まりました。
実験内容は、①カタユウレイボヤの受容体ペプチドDNAのPCR法による増幅と電気泳動による確認、②増幅したDNAのサンガー法による塩基配列の決定、③共焦点蛍光レーザー顕微鏡による遺伝子産物から翻訳されるタンパク質の細胞における存在の確認 に合わせ、その材料であるカタユウレイボヤの解剖を行いました。生徒たちも共焦点蛍光レーザー顕微鏡の画像の中で発光するGFPを観ながら、研究員の方の導きもあって、細胞のどこでタンパク質が発現しているのかを討論しあい、そのことで研究することがどういうことかを垣間見ることができたようです。
2012年の3月から始まったこのプログラムも4回目になりました。今までに参加した先輩たちはこの科学実験教室や夏の研究者体験に参加し、研究員の方々に実際に出会い、丁寧な指導を受けたり、お話を聞いたりすることで、教室では感じられないものを得て、大学へ進学していきました。この春から生物有機科学研究所は京阪奈精華台へ移転されるそうです。島本町での先端科学実験教室は今回が最後となりました。この夏の研究者体験からは、京阪奈に新しく建設されました「サントリー ワールド リサーチセンター」で行われる予定になっております。世界の最先端を目指すサントリーグループの新しい拠点で、また、新しいものを学んで行けることにワクワクしています。