避難訓練 ~流言蜚語〜
中学1年生が無事に宿泊行事を終了し、本日(4/17)全校生徒全員がそろい、
地震を想定しての避難訓練、前期生徒会役員認証式を行いました。
避難訓練は大きなサイレンの音とともに、災害の状況、避難指示の放送が流れ、担任教諭が生徒を引率、校庭まで避難がスムーズに進むよう、担任教諭以外の職員すべて、担当位置へ移動し、スムーズな避難ができるように誘導し、全員がスムーズに校庭へ避難することができました。
避難まではスムーズに行えましたが、最後の点呼の場面でもたつく場面があり、この点が反省事項となりました。
災害は突然やってくる。
先週土曜日早朝の久しぶりの大きな地震の揺れに驚き、恐怖を味わいましたね。
いつ、どこで、突然の災害にあっても、慌てず対処できるように、学校で行う避難訓練をモデルケースとして自分の行動について考えておく必要があります。
今日の訓練をもう一度振り返り、ご家庭でも話し合っていただきたいと思います。
【校長先生のお話】
先日の地震は驚きましたね。災害はこのように突然やってくるものであることを身を持って体感した瞬間だったと思います。
さあ、皆さんはその時何を感じ、行動を起こしましたか?
早朝の出来事であり、また、今回はすぐに揺れもおさまったので事なきを得ましたが、これが、大きな揺れが長時間続き、身の危険が間近にせまっている状況であったならどうでしょうか。
今日の訓練では、先生からの指示に従い無事に避難することができましたが、こうして災害から身を守ることに大切なことは大きく2つあることをお話します。
まずは、「指示通りに動く」ことです。特に学校のようにたくさんの人が集まっている場所での避難は、各自がバラバラに行動すると、より避難が遅れます。
そして、もうひとつは「一人ひとりが自分の考えをしっかり持っておく」ということです。
この二つは相反することのように一見思えますね。指示通りに動くということは自らの考えを持ってはいけないことのようにも思えます。しかし、自分の災害避難に対する考えを持って指示通りに動くことと、一切なにも考えを持たないで指示通りに動くことは大きく異なります。
大正時代に起こった関東大震災時のことを綴った寺田寅彦著「流言蜚語」の話が参考になります。
大きな災害が起きた中、様々な根も葉もない噂(デマ)が広まりました。流言には「源」があります。しかし、それを次へ次へと受け次ぎ取り次ぐべき媒質が存在しなければ「伝播」は起らないはずです。よって、流言蜚語は成立しません。
情報に流されない。溢れる情報の中、正しい情報を取り入れる能力を身に着けることが自ら身を守ることにつながるのです。