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新着図書紹介 13

島はぼくらと/辻村深月 (講談社)

 舞台は瀬戸内海の小島。過疎に悩んでいたものの、都会からのIターンを積極的に受け入れたり、地方再生プロジェクトを立ち上げたりして、住民の工夫と協力で活性化を図っています。
 しかし、もとから暮らす島の人々、都会からの移住者、仕事で来ているよそ者、すべての人達が田舎ならではの、濃厚で小さなコミュニティー(島)になじめるわけではありません。しがらみが重いと感じる事もあれば、つながりが深いからこそ生まれる思いや希望もあります。

 そんな島の様子を、島で暮らす男女4人の高校生の目を通して描きます。島には高校がないので、フェリーで本土の高校へ通う4人。部活をしていても帰りのフェリーの時間を思うと、数十分しか参加できない、不便な日々。そして卒業したら本格的に島を出ていかなくちゃならない。故郷で友人たちと過ごせる時間はあと少し。
 都会と違って一緒に過ごせる時間が最初からはっきりしている(中学までとか、高校までとかの十数年間)両親もまた、それだけの思いを持って子育てをします。帰れる場所がある彼らを通して「故郷」「島で暮らす」ということを、いろんな角度から描いた作品。


わたしたちが少女と呼ばれていた頃/石持浅海 (祥伝社)

 名門女子高校・特進コースに通う碓氷優佳。彼女は日常のちょっとした事からおこる問題を見つけ、冷静に観察・判断し、解決する能力を持ち合わせています。
そんな様子を目の当たりにして、びっくりする友人・小春の目線で描いた物語。
 赤信号と成績にまつわる学園にひろまる噂や、夏休み明けに成績が急によくなったクラスメイトの謎、など高校3年間におこった出来事をまとめた短編ミステリー集。
 大人になった優佳が、名探偵になり活躍する事件は、扉は閉ざされたまま(祥伝社) などの碓氷優佳シリーズで読むことができます。

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  * 夏休みの長期貸出の返却期限は28(水)でした!
    まだ手元に持っている人は、すみやかに返却を。