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ノーベル賞の前に

 今年もノーベル賞の季節がやって来ました。現在は、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6つがあり、これから随時発表されます。今週はノーベル賞週間週。今年は日本人の受賞者がでるのでしょうか?

 そんなノーベル賞に一足早く発表されるのが、イグ・ノーベル賞( Ig Nobel Prize)。今年も先月18日、こちらは米国・マサチューセッツで授賞式が行われました。(本家ノーベル賞は、ストックホルムとオスロです)
 イグノーベル賞は1991年に創設、裏ノーベル賞とも言われ人々を笑わせ考えさせた研究や業績に贈られます。ノーベル賞と違って申請できる人物の資格は「不要」、そのうえ自選他薦どちらでもOKなので年々ノミネート数は急増しています。
 
 そんななか今年の物理学賞を受賞したのが馬渕清資さん(北里大学)。日本人の受賞は8年連続です。研究テーマは「バナナの皮を踏むとなぜ滑り やすいのか」
 
 マンガなどで見かける『バナナの皮を踏んで滑って転ぶ』は本当なのか?そんな研究に大真面目に取り組んだ馬渕さんは、なめらかに動く人工関節が専門です。日ごろから授業で関節にある粘液の事を「バナナの皮みたいに滑りやすい」と説明していましたが、本当にそうなのか?と疑問に思ったのが始まり。
 そして様々な実験の結果、バナナの皮は床を直接踏んだ時の約6倍も滑りやすいことが判明。その滑り具合はリンゴやミカンの皮を圧倒。滑りやすい皮の仕組みも調べて論文を完成、今回の受賞になりました。

 これまでも日本人の受賞は、カラオケの発明、犬の鳴き声翻訳機「バウリンガル」(共に平和賞) たまごっちの開発(経済学賞) ワサビのにおいで耳の不自由な人に火災を知らせる警報装置の開発(化学賞) おしゃべりが過ぎる人を妨害する装置「スピーチ・ジャマー」の発明(音響学賞) など多種にわたります。

 詳しくは、笑う科学 イグ・ノーベル賞/志村幸雄 (PHP研究所)でどうそ。
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