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Take Action

 先日、高3のKさんが本を返しに来て「ここへ行ってきたんです」と言います。
 返却された本は 夢の病院をつくろう~チャイルド・ケモ・ハウスができるまで/NPO法人 チャイルド・ケモ・ハウス(ポプラ社)
 話を聞いているうちに「ブログで紹介してみない?」と提案しました。 
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 医療福祉関係の本を探しているときにこの本に出会いました。
チャイルド・ケモ・ハウス、通称チャイケモは簡単に言うと、小児がんの子どもたちとその周りにいる家族がまるで家にいるかのように、落ち着いた環境の中でできる限りストレスや不安がないように治療ができるクリニックのことです。
 この本は1人の男の子が家族や周りの方とチームを組み小児がんと闘う日々を綴っています。またチャイケモができるまでの取り組みについても書かれています。
 私はこの本を読んで小児がんとは決して遠い存在ではないこと、入院生活が子どもや両親にとってどれほど苦しいかを知りました。

 数日後、偶然テレビでチャイケモについて取り上げられた番組を見て、今できている当たり前の生活が幸せなことだと痛感し、病気の治療以外の苦しさをできる限りなくしてあげたいと強く思いました。
 そしてチャイケモのボランティア説明会に行くことを決めました。チャイケモに行ってみると、小児がん経験者の方やその家族の方があったらいいなと思っていたアイディアがたくさん採用され、それに協力してくれた企業や大学もたくさんあることを改めて知り、これほど多くの人がチャイケモの建設に関わっていると知り驚きました。
 例えば泣ける場所や料理をする姿が見えるキッチン、夜遅くに来たお父さんがそのまま部屋に入れるように作られたドア、自らしたくなるマスクがあります。もちろん守らなくてはいけない規則もあります。
 しかしその中でも前向きに明るい、温かい病院を創っていこうという1人1人の思いをとても感じる場所でした。チャイケモはまだまだ生まれたばかりでこれからもっと、小児ガンの理解と共に支援の輪を広めていく必要があります。
 私はこれからチャイケモのボランティア活動を通じて、今普通に生活できている人にもチャイケモの存在を知ってもらえるきっかけ作りをしていきたいです。
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 Kさんはすでに進路が決まっていて、地域保健学の分野で教育福祉学を学ぶのだそうです。本の内容もですが、私が印象深かったのはKさんの行動力。テレビで見て興味を持った場所が近くだった、ホームページを見たらどうやらボランティアを集っている、説明会に行ってみよう。
 関心のある事にアンテナを張ってキャッチしてアクションを起こす。(しかも一人で) 「やってみたいなあ」と思う人は多いかもしれませんが、「又、いつか、ね」と思ってしまいがち。フットワーク軽くアクションを起こせるのって、いいなと思います。私も見習わねば!

 *チャイルド・ケモ・ハウスは、神戸のポートアイランドにあります。