« 新入生も貸出できます | メイン | ひばりの図書室 4月号配布しました »

2015年本屋大賞

 過去の1年間発行された本で、全国の書店員が自分で読んで「面白かった」「お客様にも薦めたい」と思った本を選び投票して決める本屋大賞。
 12回目となる今年の大賞作品が 鹿の王/上橋菜穂子(KADOKAWA角川書店) に決定しました。

hnyt151.jpg  hyt152.jpg

 上橋さんと言えば、獣の奏者(講談社)守り人シリーズ(偕成社)など、異世界を舞台にしたファンタジーで知られる人気の作家さんです。
 昨年は、長く子どもの本に貢献した作家・画家に贈られる国際アンデルセン賞(国際児童図書評議会・主催)も受賞されました。

 医療をテーマにした今回の作品は、スランプの時に手にしたウィルスに関する本を読んだことがきっかけで誕生したそうです。
 巨大な帝国から故郷を守る兵士団の頭・ヴァンと若き天才医術師・ホッサルの二人を中心に物語は展開します。
 囚われて奴隷となってしまったヴァンのいる岩塩鉱を不思議な犬たちが襲い、謎の病が発生します。次々と命を落とす仲間たち。何とか生き残ったヴァンは、同じく生き残った少女・ユナを連れて脱出します。しかし、いつしかヴァンの身にも異変が起こりはじめます。
 一方、帝国でも同じ謎の病が人々を襲い、原因と治療法を探すため奔走するホッサル。2人の男たちが愛する人を守るため、その土地に生きる人を救うために選んだ道は・・・。
 『飛鹿』『半仔』といった深い森に暮らす動物たちや、厳しくも豊かな自然を舞台に繰り広げられる壮大な物語です。