« 2017年09月 | メイン | 2017年11月 »

2017年10月30日

センセイノ1冊

 60ホール前の展示はもう見てもらえましたか?
今年の読書週間のイベントの一つ『センセイノ1冊』です。図書委員が担任の先生を中心に読書事情をインタビュー。
 大好きな本は?最近読んだ本は?中高生時代に読んでいた本は?雲雀生におすすめの本は?の4つの質問から選んで答えていただきました。
 読んだことがある本もあると思います。もしかしたら授業やクラブ指導の時には見せない一面が垣間見える「1冊」もあるかもしれません。
 ぜひ、先生方と本や作家の感想を語り合ってみて下さい。
 
snsini0.jpg  snsini07.jpg
snsini03.jpg  snsinis02.jpg

2017年10月27日

ひばりの図書室10月号

 本日、ひばりの図書室10月号を配布しました。
カズオ・イシグロさんの紹介、読書週間イベントのお知らせなど掲載しています。

今日から読書週間が始まりました。文化の日をはさんだ2週間です。
  71回目の今年の標語は『本に恋する季節です!』
               2017poster4c.jpg

 戦後、「読書の力によって、平和な文化国家を創ろう」と『読書週間』が始まって60年以上が過ぎ現在、日本は世界のなかでも特に「本を読む国民」の国となりました。
 電子メディアの発達によって、世界の情報伝達の流れは、大きく変容しようとしています。しかし、その使い手が人間であるかぎり、その本体の人間性を育て、かたちづくるのに、「本」が重要な役割を果たすことはかわりありません。
 暮らしのスタイルに、人生設計のなかに、新しい感覚での「本とのつきあい方」をとりいれていきませんか。(読書推進運動協議会 HPより)                             

2017年10月18日

原著もあります

 ブログを見てくれた英語科の東野先生から「原著を持っているのでよかったら一緒に展示して下さい」と声をかけてもらいました。 
 The Unconsoled、 When We Were Orphans、 Never Let Me Go  
 イシグロさんの作品は高校の英語の教科書にも採用されているようですね。

          tnmsk.jpg

 イシグロさんはノーベル賞受賞後のインタビューで
 「人生は考えているよりも短いが、その中で最も重要なことは何かを読者にじっくり考えてもらいたいと思っている」と、創作への思いを語られていました。
 新しい作品が出るごとに変幻自在なスタイルを見せてくれる作品をぜひ手にとってみて下さい。
 毎年、受賞を騒がれている村上春樹さんにとってもイシグロさんは「新作が出るたびにすぐに書店に買いに行って、読みかけの本があっても途中でやめて、買ってきた本のページを開く何人かしかいない小説家の1人」(村上春樹雑文集/新潮社) なんだそうですよ。

2017年10月14日

イシグロ作品・続

  忘れられた巨人(早川書房)
            wsrrkj.jpg
               こちらも現在、貸出中    

 物語の舞台は前回紹介した「日の名残り」同様、英国ですがその風景はうってかわります。
 岩だらけの丘、荒れた野、冷たい霧が立ち込める川や沼、そのうえ鬼たちが隠れ住んでいる。でもこちらが挑発さえしなければ特に悪さをしない鬼の存在よりも、人々はその日の食糧の調達、恐ろしい病といったもっとやっかい事をたくさん抱えている。
 丘の斜面に掘った深い横穴で暮らし穴同士を地下通路で結んだ、まるでウサギの巣穴のような、それがこの土地の村だ。 
 そんな描写で始まる物語はあのアーサー王統治後のブリテン島を舞台に、伝説の設定を活かしたその後の物語です。(アーサー王物語とは欧州では昔から語りつがれるブリテン島の伝説をもとにした中世騎士道物語)

 何かの理由でこの世界の唯一の灯りであるロウソクを使うことを許されず村のはずれに住むアクセルとベアトリスという老夫婦は、村を去った息子に会うための旅に出ることを決心します。でもその手がかりは何もありません。手がかりどころか、息子の顔も声も、この村を出て行った理由もわかりません。
 でも彼らだけでなくこの国の人々は、起きたこと、存在した人、過去の記憶が次第に薄れていくのです。憎しみの記憶も、愛を育てる思いやりの記憶も等しく分け隔てなく。

 大地を包む謎の霧の中、様々な人達に出会いながら、いたはずの息子に出会うための2人の旅が始まります。

2017年10月11日

イシグロ作品

 ノーベル文学賞受賞者、カズオ・イシグロさんの作品を紹介します。

  英国にはバトラーと称する人達がいることがよく知られています。日本語に訳すと「執事」 貴族が出てくるような映画などにも登場する、礼装をし感情を表に出さず威厳をもっていて召使いたちを統率する立場の人達です。

 そんなバトラーを主人公にしたのが 日の名残り(早川書房) 英国でも権威のある文学賞を受賞して、最初にイシグロさんが注目された作品でもあります。
            hnngr.jpg
                 ただ今、貸出中    

 第二次大戦後、長年仕えた英国人貴族のお屋敷が米国人の手に渡り、執事であるスティーブンスは広い屋敷にたった2人の使用人と共に新しい米国人の主人のもとに仕えることになります。
 今までとは違った状況にとまどいながらも、これまで同様、理想的な執事の道(感情を殺して仕事に打ちこむ)を追求する気持ちはかわりません。

 そんなある時、主人から数日間の休暇旅行の提案をうけます。それまで旅行どころか休暇など取ったことがなく戸惑うスティーブンスでしたが、あることを思いつきその提案を受けることにします(旅費は?どんな服装で行けばいい?と悩んだりしながら・・・だって初めてですから)

 心から敬愛する今は亡き英国人主人、共に働いた多くの使用人、邸内で催された重要な外交会議、執事の鑑であった亡父、たくさんの思い出を胸にスティーブンスは数日間の旅に出ます。旅の間、その思い出はますます輝きをまし、新しい日々に向けての思いは芽生えます。

 生真面目なスティーブンスの様子をユーモラスに描きながら、英国の古き良き時代を背景に描かれた物語です。

2017年10月07日

テスト中の開室時間

  来週から中間考査が始まります。

考査中の開室時間は、10:00~17:00 です 

2017年10月06日

ノーベル文学賞

 昨夜、今年のノーベル文学賞が発表されました。授賞したのは日本生まれの英国人作家 カズオ・イシグロさんです。
 選考委員会は「カズオ・イシグロ氏の力強い感情の小説は、私たちが世界とつながっているという幻想に隠されている闇を明らかにした」と評価しています。
 英国に帰化されているとはいえ、やはり日本にもうれしいニュースです。

            kzoisgr01.jpg
   授賞のニュースをきき、早速お昼休みにかりに来た人もいました。

 長崎で生まれ、5歳の時に日本人の両親とともにイギリスに移住、現地の大学で英文学などを学び、日本に戻ることなくイギリス国籍を取得。簡単な日本語しか話せないそうで小説もすべて英語で発表しています。
 それでも日本には特別な思いがあって、来日時のインタビューでは「街を歩いても食事をしても、幼いころにいた日本の記憶がよみがえってくるようでほかの国に行くのとは全く違った感じです」と話しています。

 イシグロさんは、1982年に作家としてデビュー。
 「遠い山なみの光」「浮世の画家」といった日本を舞台に日本人が主人公の作品や、幼い頃に両親が失踪し孤児としてロンドンで育った青年が探偵となり両親を探す姿を描いた「私が孤児だったころ」
 臓器移植の提供者となるためにクローン技術で生まれた若者たちが、運命を受け入れながらも生き続けたいと願う姿を描いた「わたしを離さないで」 この作品は映画化、舞台化され、綾瀬はるかさん主演のTVドラマにもなり見た人も多いと思います。

 今回の受賞後のインタビューでは「世界が不安定な状況の中で、小さな形でも平和に貢献できればうれしい」と話されています。

2017年10月04日

高3生の資料探し

 高3生が入試に必要な小論文や面接対策のための本を探しにくる季節になりました。毎年のことですが、質問しながら一緒に図書室の中をあっちへこっちへウロウロ。
 利用者の求めている資料を探す手助けするのは「参考業務」という図書館司書の大事な仕事です。1人で書架を見上げて途方にくれないで、どんどん相談に来てください。(昼休みよりは放課後の方がゆっくり相談にのれます)

 そんな高3生へ向けていくつか紹介していきます。もちろん将来の進路に考えている人や探究授業などにも役立てて下さい。今日は国際協力関連の資料としてJICAから発行されている 年次報告書と月刊誌mundi です。
          jica101.jpg  
 JICAは日本の政府開発援助(ODA)の中核を担う組織で世界有数の包括的な援助機関。世界の様々な地域で開発途上国に対する協力を行っています。その取り組みは、平和構築、公共政策、農村開発、人間開発(教育・医療)、地球環境など多岐にわたります。
 民間連携による企業支援、国際緊急援助、科学技術協力、ボランティアなど、多様な援助方法を組み合わせ開発途上国が抱える課題の解決を支援しています。
 年次報告は毎年どの地域で、どんな支援を行ってきたかのを具体的にまとめた報告書です。

他にも、国際協力の現場から/山本一巳、国際協力ってなんだろう/高橋和志(共に岩波書店)、世界と恋するおしごと/山本敏晴(小学館) など

2017年10月02日

展示、見てきました

 期間終了間際、旭屋書店・なんば店にPOP選手権の展示を見に行ってきました。
展示コーナーはレジ前、人通りの多い店内のメインスペースに設置されていて、各POPはきれいに加工され、ディスプレイも立派でちょっとびっくりしました。
 私がいる間もPOPに目をとめて立ち止まる人がいましたよ。

           ashypop1.jpg
ashypop2.jpg  ashypop3.jpg