今日は創立記念日ですが…
10月1日は雲雀丘学園の創立記念日です。今年は考査の中日(*)なので、4日の土曜日が代休となります。先日の全校朝礼でもお話がありましたが、雲雀丘の創立の精神は『親孝行』です。親というのは、私たちと世界との一番最初の絆。自分と似ているところもたくさんある父や母の姿を、ありがたいと思うこともあれば、逆に見たくないと思うこともあるでしょう。同じことは、自分自身にも言えますね。自分の素晴らしいところは、もっと見ていたい。もっと磨きたくなる。でも自分のだめなところは、できれば見たくない。忘れてしまいたい。けれど目を背けていては、いつの間にか自分のいいところまでしぼんでしまいます。
私たちの生きている世界も、そうです。美しい部分や成功は誰もがほめ、ニュースにもなります。反対に醜い部分や失敗は、2・3回話題になって、それっきりになることが多い。そして時間が経って、取り返しのつかない事態になる。戦争もそう、環境問題もそうでしょう。
「親」という存在は、こうした自分と向き合い、成長し、不完全な世界をよりよいものに変えていく大人になる上で、とても大切です。それは「親」が私たちにいろんなものを『丸ごと』愛することの難しさと尊さを教えてくれる存在だから。「おとうさん、おかあさん大好き」と素直に思え、何かしてあげられるときはもちろん、そうではない時の方が実は大切です。親に対して腹が立つとき、「勝手にしてや!」と言いたくなるとき、ちょっと立ち止まって頭を冷やしてみて下さい。自分にも喧嘩の原因がありませんか?実は自分のほうが甘え心を出しているのではないですか?親の「おせっかい」は、本当は「親切」なのではないですか?
「好き」の反対は「嫌い」ではなく、「無関心」です。落ち着いて「ありがとう」や「ごめんなさい」が言えたとき、その人は相手だけでなく自分の不完全さも愛せるようになっている。だから、とてもあたたかい気持ちになるのでしょう。そしてこの気持ちを味合わせてもらえる一番身近な存在が、私たちの親なのですね。
台風一過。さわやかな秋風が吹いています。あと2日の考査も、がんばりましょう!
*「なかび」と読めましたか?「ちゅうにち」と読んでしまった人は、自宅学習日に読書を!