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家庭学習の環境①

「学力の向上について」の連載が10回になりましたので、4回ほど人を変えてアップします。いろいろな考え方をもつ教員が学年担任として55期生の教育に取り組んでいます。各々が書く文章のどこかに家庭教育のヒントが隠されているかもしれません。

最近、家庭学習の環境について耳にする機会が増えてきました。皆さんは、どのような環境で学習しているのでしょうか。子供部屋(自室)を与えてもらっている場合、そこでどれだけ集中しているでしょうか。また、近頃は居間(リビング)を勉強場所とするというのもよく聞きます。居間で勉強すれば、どのような利点があるのでしょう。

まず、自室にはその名の通り自分の物が何でも置いてあります。中にはパソコンまで入れている人もいますね。ベッドがあるなど、よほど整理整頓していない限り、気の散る要素がいっぱいです。そこで、居間へ必要な物だけを持って行き、勉強をするのはどうでしょうか。そばには家族が一緒にいて、少しでも気が散ろうものなら“喝”が入る。しかし、そこには温かさもあり、兄弟姉妹のいる人は、一緒に勉強すれば、自分だけが家族から離れて、話題にも入れず辛い思いをすることも無いでしょう。それに、お互いに教え合うこともあるだろうし、親も一緒に食卓に向かって仕事ができるかも知れません。そこで出てくる話題は、長い目で見ると、決して悪い雑談ではないはずです。居間には必ずと言っていいほどテレビがあるでしょうが、家族の協力により、自然と必要以上には見なくなる可能性もでてきます。

家族の協力、これはとても大切なことです。同じ屋根の下に居ながら、お互いに何をしているのかよく分からない、あげくの果てには、何を考えているのか分からない、では、あまりにも淋しいではありませんか。親友を持てることは素晴らしいことです。しかし、最後まで側にいてくれるのは家族です。受験を直前に控えている人は別として、自分の部屋で、なかなか集中できない人は、一度試してみてはいかがでしょう。

次回は、子供部屋(自室)での学習環境について、考えてみたいと思います。