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学力の向上について⑪

 6月に入りました。前期中間考査の学習計画表を配りましたので、お子さまの学習に対する関心は強くなっています。勉強をしないといけないという気持ちになっていて、「でも、何をしたらいいの」と不安になっているときにこそ、親御さんのアドバイスは効果的なのです。このチャンスを生かしてください。

 中学校の授業にはいくつかのタイプがあります。タイプごとに学習の方法は異なります。例えば、英語と数学の勉強のしかたは同じではありません。ところが同じような姿勢で取り組もうとするお子さまが結構多い。学習方法がその教科科目に合っていれば効果的なのですが、合っていなければ努力に見合う結果が得られない。努力したのに結果が悪いものだから、「私は○○は苦手」と苦手意識だけが先行する。お子さまを見ていると、このタイプの苦手意識を持っている場合が珍しくありません。この場合、苦手だと思っている科目に対する勉強の仕方をアドバイスしてあげるだけで成績が伸びる可能性が高いですよね。

 私は理科を担当しています。4月のはじめに「小学校時代に理科が苦手だった人,嫌いだった人」に手を挙げてもらいました。思ったよりも少なかったですが、それでも各クラス10人前後いたように思います。その時に「嫌いは感情だから構わないが、苦手はやり方の問題だから克服できる」と話しました。自分自身が学生時代に理科の授業を好きではなかったからです。カエルの解剖なんて出てきた日にはその日一日食事ができなくなるくらい生物学の生々しい一面が嫌でした。でも、理科(科学scienceという言葉のほうが適しています)を学ぶことの大切さは理解していましたし、学ぶことをやめはしませんでした。苦手であろうと嫌いであろうと、学問に取り組むときの姿勢さえ正しければある程度は理解できると思います。中学で学ぶ内容はこれからの人生の基礎になる部分ですから、好き嫌いに関係なく取り組ませることが大切です。

 明日からしばらく授業の受け方について書いていこうと思います。参考になりそうなことがありましたら、遠慮無くお使いください。親御さんの体験談も含めて、お子さまと学習についてお話ししていただければと思います。小学生の頃は親御さんが一方的に話しても聞かすことができたでしょうが、中学生は話のタイミングが重要です。初めての定期考査が近づくこの時期を上手にお使いくださいますように。