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中学生に読ませておきたい本 9

 クリスマスが近いので、ケストナー Erich Kästnerの「飛ぶ教室」を紹介します。ドイツのキルヒベルクにあるヨハン・ジギスムント・ギムナジウムで、クリスマスシーズンに起こる大小の事件を、寄宿舎に住む5人の生徒が解決していきます。孤独なジョーニー、頭の切れるマルチン、腕っぷしの強いマチアス、弱虫なウリー、風変わりなゼバスチャン。どこにでもいそうな少年5人の生い立ちと性格はそれぞれにちがいますが、正義と友情という点では一致しています。そんな彼らが寮生活の中で精神的に成長していきます。
 ケストナーは「エーミールと探偵たち」「ふたりのロッテ」「点子ちゃんとアントン」などの児童文学作品を書いていますので、読んだことがあるかもしれません。「ふたりのロッテ」は劇団四季が子ども向けのミュージカルを上演していました。DVDで出ている「飛ぶ教室」はケストナーを下敷きにしていますが、かなり脚色しています。A.M.