こんな本を読んでみませんか27
私が中学生のときに読んだ記憶がありますから、今から40年近く前の作品です。当時はミリオンセラーとなった話題作でしたから、君たちの親御さんの中にも読んだ人は多いのではないでしょうか。リチャード・バックの「かもめのジョナサン Jonathan Livingston Seagull」という作品を紹介します。
「たいていのカモメにとって、大切なのは飛ぶことではなく、食べることだ。しかし、ジョナサン・リヴィングストンにとっては、食べることではなく、飛ぶこと自体が重要だった。」 この寓話に込められているのは、たとえ、群れや仲間あるいは隣人から自分の野心は危険だと思われても、より高尚な人生の目的を探求することは大切だ、ということでしょう。群れから追放された変わり者のかもめは、強い意志と静かな勇気をもって、飛ぶことを究めようとします。訳者の五木寛之さんが書いているように、物語の後半にはちょっと違和感があるかもしれませんが、高みを目指して生きていこうとするジョナサンの姿には学ぶこともあるはずです。