8月の終わりに
夏休みを終えて10日ほどが過ぎました。お子さまたちはようやく本来の生活リズムに戻りつつあるような状況です。月曜日からは50分授業×6時限+文化祭準備・合唱練習で少しハードな生活になりますが、最後まで投げ出さないで取り組んで欲しいと思います。
世間では全国学力調査のことが話題になっていますね。関西では大阪府の結果が2年続けて芳しくないので、橋下知事が府教委を批判しているとか。兵庫県は全国平均くらいでした。得点だけを見ると「学力低下」とか「ゆとり教育の問題」の話になってしまいそうですが、結果はそんなことを単純に示しているわけではありません。
全国学力調査はOECDのPISA(Programme for International Student Assessment)をモデルにしています。これは単純に知識だけではなく、それを読解力や問題解決能力など知識を活用する能力もあわせて測るものです。全国学力調査がどのようなものかは、国立教育政策研究所に問題と結果が公開されていますから、ご覧になってください。
問題 http://www.nier.go.jp/08tyousa/08tyousa.htm
結果 http://www.nier.go.jp/08chousakekka/index.htm
ここで求められているのは、読解力や表現力,問題解決能力といった「生きる力」です。知識だけが多くても活用できなければダメだという反省の下に「ゆとり教育」が生まれたのであって、知識を少なくしても解決しなかっただけのことです。得た知識を活用する意識を持たせないと「生きる力」は育まれないのです。文化祭までの1週間はその意味で大きな成長の場になると期待しています。