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選特化学 授業の補足12 センター試験解説

 大問が4問、小問が28問でした。60分間のテストですから、1問を2分で解くことになります。幅広い出題分野から出題されることと、解くスピードが要求されることがセンター試験の特徴です。大問は「物質の構成」「物質の変化」「無機化学」「有機化学」からそれぞれ25点分ずつの出題です。現在の授業の進度では第2問の問6から後はまだ難しいでしょうね。

第1問
問1a 選択肢が有機化合物だけなので、知らない物質が多いかもしれません。電解質とは水に溶かしたときに電離する物質のことです。酸や塩基,塩などを考えると良いでしょう。③サリチル酸はカルボン酸の一種で、酸のはたらきをします。
  b それぞれの物質の化学式(構造式)が分かれば単結合の個数は分かります。①C2H2は2(C原子間は三重結合),②C2H4は4(C原子間は二重結合),③HCOOHは3,④CHCl3は一般にクロロホルムとも言われる物質で4,⑤CO2は0,⑥CH3OHは5
問2 典型元素は1族,2族,12族~18族の元素を指します。①~④は典型元素を金属元素・非金属元素に分けたときの境目を示しています。
問3 ボーアモデルで元素を示しています。aは窒素,bはフッ素,cはネオン,dはナトリウムですね。窒素分子の共有電子対が3なので②が誤りです。最外殻電子数と価電子数は必ずしも一致しないので気をつけてください。④は価電子数0なので正しいです。
第2問
問1 光合成反応の反応熱を与えられた式から求める問題です。類題を冬休みの課題で出しているので、【8】の解説を参考に計算してください。1273-394*6-286*6=-2807
問2 生成熱・融解熱・蒸発熱が分かっていればそれほど難しくありません。⑤はエネルギー図を描けば分かりますが、上からH2+1/2O2, H2O(g), H2O(l)の順に大きくなりますから誤りです。
問3 メタノール64gは2molですから、完全燃焼によって発生する熱量は726kJ*2です。10%が温度上昇に使われるので、20℃から726kJ*2/4.2J/1000g/kg=34.6℃温度上昇します。
問4 今ちょうどやっているところですね。還元剤としてはたらくということは、自分自身は酸化されているので、酸化数は増加するものを選びます。下線部の物質に含まれる原子について考えてください。①H +1→0,②Cl 0→-1,③O -1→-2,④O -1→-2,⑤S +4→+6,⑥S +4→0なので⑤です。
問5a これも実験をしたから分かりますね。共洗いすると濃度は変化しませんが、液が残る分だけ物質量が変化します。①や④は濃度変化を避けたいので共洗いをしますが、③はビーカーに残る水酸化ナトリウムの分だけ酢酸が中和されてしまうので誤りです。(ビーカー内部を酢酸で洗うのもだめです。)
  b 溶液Cを10.0mL中和するのに0.110mol/Lの溶液Dを7.50mL使ったから、溶液Cの濃度は0.110mol/L*7.50mL/10.0mL=0.0825mol/L。溶液Aを10倍希釈して溶液Cを作ったので、溶液Aの濃度は④0.825mol/Lとなります。

センター試験化学の問題はこちら(YomiuriOnlineにリンクしています)