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選特生物 授業の補足15

 金曜日におこなった学年末考査【5】の解説です。

 アミラーゼは多糖類であるデンプンを二糖類であるマルトースに加水分解する酵素です。(マルトースを単糖類であるグルコースに分解するのは、マルターゼという別の酵素です。) 酵素の主成分(アポ酵素)はタンパク質なので、高温にすると熱変性によって立体構造が失われ、酵素としてのはたらきも失われてしまいます。これを失活といいます。問2・問3ではアミラーゼは失活しているので、デンプンは分解されません。したがって、ヨウ素反応が起こり、青紫色に呈色します。
 グリコーゲンはαグルコースが長くつながった多糖類です。デンプン(アミロペクチン)よりも分岐は多いですが、グルコースどうしを結合しているグリコシド結合をアミラーゼは加水分解することが可能です。一方、セルロースはβグルコースが長くつながった多糖類です。セルラーゼで加水分解されますが、多くの動物は持っていないので、セルロースを分解することはできません。問5・問6は基質特異性を考える問題ですが、後者が分解されないことは予想できたものの、前者が分解されると予想するのは難しかったかもしれません。