読書の重要性
選抜特進コースF組では、昨年度は図書室での貸出冊数が合計1232冊と、1000冊を大きく上回りました。家にある本を利用したり、購入したり、地元の公共図書館を利用する生徒もいますので、一人あたりの読書量は30冊前後だと思います。この数を多いと思うのか、まだまだだと思うのかは、それぞれの生徒の考えるところだと思いますが、コースとしては今年も読書指導をしていく予定です。
初等教育の段階では読書タイムなどの手法で、読書する習慣を身につけさせることが大切でしょう。しかし、高校2年生では本を読む習慣を身につけるだけでは不充分です。ある程度の読書量を持たないと、自分に入ってくる知識も物の考え方も足りません。ある程度の読書量を身につけるためには、年間で少なくとも50冊、できれば100冊くらいの本を読む習慣が必要です。年間50冊といえば多いようですが、週に均せば1冊です。その意味では昨年度の平均は十分ではないのです。量を読めない生徒はじっくりと読んでいるというよりは読むこと自体が遅いです。一日20分でも、一週間では2時間以上の時間になります。これくらいの時間があれば1冊や2冊の新書は読めると考えています。
手元に本があれば、空いた時間に読み進めることができます。先週末に図書室で過ごしてもらったとき、ほとんどの生徒が読みたい本を手に取り、黙々と読んでいました。環境さえ整えれば読書離れと言われる今の高校生でも量を確保できるのではないでしょうか。